研究ノート(大学教員の徒然)

なかたにじゅんいちの個人ブログです。

マーケティング研究ブログするつもりが、最近は専ら戯言の類(主にアニメネタ)ばかりです。本当にスミマセン。
※本ブログの内容は個人的見解であり、当然ながら所属組織及び企業の意見を代弁するものではありません。

 熱海駅前の衰退具合に憂い、どうやったら再活性化が出来るかを考えてみる。


東京駅から新幹線で約40分。立地的には申し分なし。

 1泊2日、久しぶりに大学時代の友人と温泉旅行に行ってきた。最近、熱海や小田原など新幹線1時間圏内の温泉地が復興しつつあると聞いていたけれど、やっぱり廃れている現状を目の当たりにして、どうしたら熱海、特に熱海駅前商店街が輝けるかをちょっと考えてみることにした。

 熱海は新婚旅行のメッカだった時代もあるそうですが、今は昔。週末に気軽にいける温泉値としては良い距離にあるということで、環境客も徐々に増えつつあるそうですが、駅前商店の没落ぶりはその恩恵にあずかれていないようです。

 そりゃそうですよね、車で来るなり、新幹線で来るなりして、そのまま宿に直行してしまい、駅前に滞在する理由は無いわけですからね。

 熱海駅前の商店街らしき所には飲食店とお土産屋が軒を連ねています。旧市街なのか駅から続く商店街も基本お土産屋と飲食店が多い。でありながら、日曜日の夕方でシャッターが降りている店が多いこと多いこと。没落感でいっぱいです。

 観光客が飲み食いをしたり、お土産を買ったりしないとならないわけですが、昔のような商売の形式では観光客すら見向きもしそうもありません。さてどうしたものか?

 駅前商店街が活性化するためには?『駅前で「人」が沢山お金を落としていくこと』が必要。人は、観光客であっても、駅前が生活エリアである人でも構わないのです。

 観光客を多く呼び込む為を考えると、非常に大がかりに考えないといけないので、今回は商店街で頑張れることを考えてみます。

 取りあえず、車で多くの人が移動しています。にもかかわらず、駅前は駐車場が少ない。熱海に車で来た人も、お土産くらいは買いますので、その際に、「それじゃぁ取りあえずお土産は駅前に行こうか」と思わなければならないので、駐車場の整備は必須

 車でアクセスしやすくなり、十分な人数が駅前に訪れることができるようなったら、後は私案ですが、商店街がすべきことは、

 店の整理統合移動、つまり同種の業態を集中させて魅力を高める

 これが手っ取り早いと思います。街全体ではなく、まずは駅前に魅力を集中させる。

 駅前商店街を歩いていて、どうも統一感に欠ける印象を受けました。温泉まんじゅう、ひもの、お茶関連などが、中途半端にばらばらに出店しているので、ひものならば、ひものを集めて出店し直させる。温泉まんじゅうならまんじゅうで、連続して軒を連ねさせる。お茶もしかり、飲食店にしても、寿司なら寿司やで連続出店させて競争させてはどうかと。ついでに、フードコート的なスペースも。そして、熱海の有名店とおぼしき店を駅前商店街に集中出店させる。中途半端などこでも売っているようなお土産お菓子は端の方に排除したほうが良いでしょう。

 駅前に観光ビジネス店舗を集中させることで一転突破させる。まずは徹底的に駅前に魅力を集約させる。そうしないと、あちこちばらばらに努力しても、ちょっと厳しいでしょう。色々と利害関係が絡むでしょうが、このままだと、街の中の耐えきれなくなった店舗が次々店をたたみ、もう手の施しようのないレベルにまで衰退してしまうことでしょう。

 街全体に一体感が無いというのが問題なのかもしれません。熱海に着いたモノの、どこに行けば良いのかがちょっとわかりにくくなっていますね。それ故に、宿レベルで魅力のある宿には人が集まり、そうでないところは容赦なく没落していく、お土産関連もその宿で変えるようになってしまったら、街にはお金が落ちませんので全体としての魅力も落ちていく、悪循環ですな。

 現状、駅前で最も儲かっているのはどう考えても小売店は「ファミリーマート」飲食店は「マクドナルド」そんな状況です。これじゃ魅力ある観光都市とはいえないでしょう。

 駅から徒歩5分圏内にいくつか住居用のマンションが売られていましたが「全戸見学可能」の看板に、作ったのに売れてないことが明確でした・・・

 街作りは政治マターの側面はありますが、まずは現場の人たちの一致団結が不可欠。是非、駅前商店街の人たちの革新的な取り組みを期待。それと、MBAでは地域活性、観光ビジネスについても体系的に学んでいきたいと思った次第。

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大好きな地鶏の刺身をどうやったら全国区の食べ物に出来るか?を考えるお話。


自宅で鹿児島地鶏の刺身を食べてます。大好物です。

わたくし、鹿児島生まれです。とは言っても、母方の実家が鹿児島で出生地が鹿児島ということで、住んだことはないのですが、いわゆる「おばあちゃんの家」が鹿児島ということだけなのですが、鹿児島生まれということには違いなく。

幼い頃から、鹿児島に帰省すれば、地鶏の刺身を食べていまして、そのことに何の違和感もなかったのですが、これって鹿児島独特の食文化なんですよね。物流が発達して最近は冷凍状態の地鶏の刺身を送ってもらえるようになり、自宅で食べることもしばしば。

本当に美味しいのですよ。これが。生肉を刺身として食べる文化は他の地域にもあるとは思うのですが、この地鶏が最強。馬刺し、牛刺しとは比較になりません。

この地鶏の刺身が日本中に広まれば鹿児島の養鶏業者がとても反映してくれるとおもい、どうやったら広がるかをちょっと考えてみます。

ローカル食材・料理を全国区にすることは一昔前までは本当に難しいことでした。でも、最近はインターネットの発達もあって、それも容易になりました。容易になった分、マーケティング戦略をしっかり立てないと、競合も多くなっているので、努力がなかなか成果に結びつかないといったところでしょうか。

ローカル食材・料理が全国になった事例をちょっと考えてみます。

もう既に定着してしまっている食材・料理で思いつくのは、

・お好み焼き(広島風・大阪風両方)
・味噌ラーメン
・もつ焼き・もつ鍋
・豚トロ
・手羽先
・沖縄料理全般


といったところ。
最近ということで思いつくのは、

・北海道のスープカレー
・宮崎マンゴー

頑張っているけど、なかなか定着しないモノを考えてみると

・馬刺し

とザックリですが、そんな感じでしょうか?

定着した食材・料理について、その成功要因を考えてみますと、

飲食の専門店が出る。メディアに取り上げられるなどでブームが一度はあった。

このことがあげられるのではないでしょうか?

お好み焼き、味噌ラーメンはもう歴史があるのでその初期はしらないのですが、もつ焼き、もつ鍋は、福岡のローカル料理だったはずですよね。記憶するところでは、バブル崩壊後、安くて美味いということで、東京にはもつ鍋屋が乱立して、ブームになり、その後、淘汰されたモノの、一定数残って定着したという感じです。
豚トロは、2002年ころ焼肉の牛角が最初にメニューに扱って広がり、今はどこの焼肉屋にいってもメニューに扱われている感があります。

手羽先は、以前から根強いファンがいて知名度はありましたが、世界の山ちゃんの出店攻勢で広く定着した感があります。沖縄料理についても、沖縄ブームとともに、沖縄料理・沖縄食材専門店が東京にも多くなり、健康ブームもあいまって一気に定着した感じでしょうか。昔は、自宅でゴーヤを食べるということなど考えられませんでした。(鹿児島では一般的な食材なので私は子供の頃から食べていましたが)

スープカレーは何でだろう?B級グルメがここ数年ブームのようですが、その流れ?それとも、やはり都内に出店したスープカレー専門店の影響?定かではありません。でもまだ定着したというレベルではないですかね。家庭料理としてはまだ扱われませんし。

宮崎マンゴーは、これは東国原知事のPRの賜物でしょう。宮崎関連の食材は全てが知事のPR力のおかげでしょう。知事も最近はブログで指摘していますが、今後定着できるかは生産者などの努力次第でしょうね。いつまでも知事の力におんぶにだっこでは、先行きは見えています。

馬刺しについては、認知度はあるものの、やはり時々食べる珍しいモノの域を脱しないといったところでしょうか。

 

国内のみならず、海外の食材を日本に広めようとする動きは常にあります。最近そういえば、オーストラリアがカンガルー肉を売ろうと頑張っているらしいですね。クジラを食べることを非難しても、自国で増えすぎて困っているカンガルーは動物愛護の対象にならないということで、非常にご都合主義的な感じは否めませんが。

食材・料理については、瞬間的にブームになったモノは沢山あるのでしょうが、定着していませんよね。定着したモノと定着しないで一過性だったものの違いは何か?

ポイントは、

1)メディア露出からブーム創出
2)生産から広く消費者に届く流通ルート確保
3)商品ラインナップの拡大
4)家庭料理として扱いやすい

地域性や独自性が強すぎると、2)〜4)が難しくなるとはおもいます。馬刺しはその典型かと。宮崎マンゴーも今後定着するかといえば、マンゴーそのものは高級品の類になるので難しいでしょうね。様々な関連商品が出来ることに期待です。

そのような中、鹿児島地鶏の刺身を今後定着させるためには?と考えると、1)については仕掛けられると思います。非常に美味しいので。
ただ、2)についてが難しいですね。なぜなら、地鶏を絞めて生で流通させることが極めて困難。その日のうちに食べないと危険なのです。冷凍で流通させることもできますが、コストがかさむので広く流通に載せるにはハードルが高いかもしれません。3)についても、地鶏として扱えば商品ラインナップを広げることも難しくないのですが、今回は刺身としていますので、広がりが乏しい。4)については、扱いやすいですよね。切って食べるだけ、しかも、鶏肉なので比較的リーズナブル。

ということで、結論としては、これまでの手法では定着させるのは難しそうです。手段鹿児島地鶏の刺身については、好きになった人が、通販で鹿児島の地鶏販売店から直接買うしかなさそうです。でも、こうした選択肢がとれるのもインターネットのおかげですね。

となると、1)を取った後、多くの人がECで買うようになり、家庭に定着し始めたら、大手流通も関心を持ち出し、2)3)が進むという流れを取るしかないでしょう。しかしながら「地鶏」となると、各地に有名地鶏があるので競争も激しいのでそうそう容易に事は進まないでしょうが。

書いていたら、また食べたくなってきました。楽天で買うのが好きではないので、独自ECで頑張っている感じをうけた「あきらの店」で購入してみたいと思います。

美味しいですよ。鹿児島地鶏の刺身。

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