研究ノート(大学教員の徒然)

なかたにじゅんいちの個人ブログです。

マーケティング研究ブログするつもりが、最近は専ら戯言の類(主にアニメネタ)ばかりです。本当にスミマセン。
※本ブログの内容は個人的見解であり、当然ながら所属組織及び企業の意見を代弁するものではありません。

大荒れだったモナコGP。
スーパーアグリがいないグランプリにもあっさり慣れてしまった感があるが、プライベーターが参加しにくい世界になっていることは憂慮するところ。

 そんな中で、かつての輝きこそ薄れているものの、ウイリアムズはやはりすごいと思っていたら、ヤフー!にこんな記事が。

F1唯一の個人チーム、ウイリアムズは「スタッフが財産」
2008/5/27 8:01

http://sports.yahoo.co.jp/f1/article?a=20080527-00000008-sanspo-spo


 「人材が財産」これは、F1チームに限った話でなく、すべての企業経営にとって同じこと。

 と、書いておきながら今回は「ウイリアムズ」の話ではなく、スーパーアグリのことを考えてみたいと思う。

 今回の撤退は、多くのニュース報道から知る限りでは、

「資金調達ができなかった」

 ということが、理由。

潤沢な資金を調達できていれば、撤退はなかったということだと思うわけですが、資金調達ができなかったこと自体に自分は「?」を感じてならないのです。

その理由を書きながら、整理していきたいと思うわけです。

なぜ、資金調達ができなかったのか?をちょっと掘り下げてみたいと思う。

 資金調達が出来なかった。
  ↓
 企業がスポンサー契約を結ばなかった。(お金を出さなかった)
  ↓
 スポンサー契約をする魅力が無かった。

となるわけです。
では、なぜ、魅力がなかったのか?

企業は何に魅力を感じるのか?を掘り下げてみると

 企業として利益があることに魅力を感じるということで、その利益とはなんなのだろうか?

   々告効果(おもにブランド認知)
     → 新規顧客創造/既存顧客ロイヤリティUP
  ◆ー勸モチベーションUP
   経営者の自己実現(これは企業としてでないですが)
  
他にもあるでしょうが、大体こんなところでしょう。

他に理由があるのかもしれないが、スーパーアグリに対しては 銑いずれも企業が感じなかったということなのでしょうか?

 そんなことは無かったはず。そう思うのです。

それは何故か?

 ,砲弔い討蓮下位に低迷しているスーパーアグリは、確かにテレビの露出機会が少ない。といっても、ゼロではないわけで、相応の広告効果は見込めるはず。それに応じたスポンサー費用にすれば良いわけです。

 トップチームのスポンサー料は高くて出せない、けれど、世界最高峰の自動車レースに参加するチームのスポンサーとなることにデメリットは少なく、費用対効果のみを測り判断するまで。
 
 ◆↓についても同様、世界中の企業がターゲットなのだから、「見つからなかった」は無いと思うのです。

 と、想いの核心を書いてしまうと、

 経営者(=鈴木亜久里代表)が資金調達が出来なかったにより、ドライバー二人はもとより、これまで一緒に苦労してきてくれたスタッフが職を失ったわけです。

 スタッフは、資金調達に直接関与できません。

 メディアでは報じられない様々な事情があるとは思います、企業を存続させることができなかった、雇用を守れなかった、ということは、すべては、経営者の責任であると思うのです。

 そういう意味では、鈴木亜久里さんは、F1チームのオーナーになるという夢を実現したけど、経営者としては、失格ということです。自転車操業に陥る前に、2の手、3の手と準備しておけば・・・ すべては後の祭り。
 
 当然、今回の発端がスポンサーだった、SSユナイテッドがスポンサー料を支払わなかったことであり、詐欺的な一面があるのでは?という事象も理解していますが、 

 それでも、あえていうならば、「騙される方が悪い」。

 時折ありますよね、企業経営者が、巧みな投資話に引っ掛かり、会社が倒産してしまう。もちろん、刑事事件となり、罰せられるべき人は罰せられますが、倒産してしまっては、そこの従業員は完全な被害者。

 そんな話に乗ってしまった、経営者が猛省しても、従業員に給与を支払えないのですから・・・

 夢だけでは会社は存続できないのです。

 過去に、将来F1スポンサーになりたい!という主旨を過去に書いたことがあるが、もし、それが今、実現できる状況であったならば、自分はスーパーアグリのスポンサーになっていただろうか?とふと考えてしまう。
どうやったら実現するか考える

 批判ばかりになってしまうので、「自分だったらどうするか?」を考えてみた。


 仮に、プライベートチームなので、年間200億のお金がかかるとして、200億を調達しなければならないというのならば、

 1社から200億でもよいわけですし、100万円を2万人から集めてもよいのです。
 2万人は極端なので、たとえば、日本は自動車大国。

多くの自動車関連に携わる中堅中小企業は沢山ありますよね。

 そうした企業にスポンサーになってもらったらどうでしょうか?
上記の 銑で考えると、

 ,砲弔い討蓮∪こΔ貿知をあげることが目先の利益にならないとはおもいますが、こんな見出しと記事でどうせしょうか?

 『日本の自動車関連中小企業200社、スーパーアグリ支援を表明』

 資金調達交渉が難航していたスーパーアグリに光が見えてきた。日本の自動車部品メーカーを中心とした中小企業200社がメーカー取引の垣根を越えて連携、スーパーアグリに最大200億の資金提供を準備していることが30日わかった。

 グローバル化する自動車市場において、日本の自動車メーカーを支えてきた中小企業が世界を目指す。

 ・・・・


 F1に使える技術ではないものの、新興国における自動車市場の拡大により、各国の企業にとっては、日本の中小企業の技術やノウハウは喉から手が出るほど欲しいはず。インドでも、ブラジルでも、ロシアでも、どんどん中小企業に世界にでて直接取引をしてほしいと思う。 
 
 スポンサーをする見返りに、各国の自動車産業との橋渡しをすればよいのではいだろうか?

 やり方次第で、十分な広告効果はあると思う。

 また、人材採用という点、そして社員のモチベーションUPという点でも期待ができる。

 企業規模は小さいが、F1のスポンサーをしている企業、世界に目を向け動いている企業とあれば、夢が持てる。夢が持てる企業に人は集まる。

 最高峰のF1の開発の現場に人をインターンで受け入れてもらえるようにしてもらい、ファクトリーに一定期間、若い技術者に勉強の機会が持てるなら、なお一層よいのではないかと思う。

 自分が技術者なら、大手にいくももちろん選択ではあるけれど、小さくとも夢が持てる場で自分を磨きたいとも思う。

 また、全く別な方法として、個人のスポンサーを1口100万で程度集めてもよいかもしれない。1000人で10億円、1万人なら、100億円。


 日本の中小企業、日本のF1ファンが支える、日の丸F1チーム、スーパーアグリ。ワクワクしますよね。なお一層応援したくなります。
 
 と、勝手なことばかり書いていますが、今の自分がすぐに何か役に立てるかといわれれば、もちろん何の役に立てません。
 ただ亜久里代表は、苦悩の連続だったはず、心労も相当のものだったと思うと、純粋に「お疲れ様」と言いたいのと、また、是非戻ってきて欲しいと願うことぐらい。

 いつかは、F1の世界に携わることを夢見て、自己鍛錬を積んでいこうと思う。

先日、大変考えさせられるニュースがあった。

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スピード社に負けない!日本競泳界に救世主
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 大阪の中小企業、山本化学工業の素材が、今、問題になっている競泳界のスピード社水着問題を解決してしまうかもしれないという記事。

 この問題は、スピード社が、撥水性に極めて優れた素材を用いた水着を提供しており、使用している選手が、次々と世界記録を塗り替えているため、スピード社と契約していない、日本選手が北京オリンピックで不利になってしまうというお話。

 ニュースは、慌てた日本水連が、契約メーカーに対して、異例の開発依頼をしたところ、山本化学工業は、既に、スピード社に負けない素材を開発済みで商品化しているということで、その素材をミズノ、アシックス、デサントに提供することになったというニュースなのです。

 「日本の中小企業の技術力はすごいなぁ」

という論調のニュース報道になっていますが、小生がこのニュースを見て思うのは、

 「日本の大手企業はこれだからダメなんですよ」
 「こんな風潮では、日本の技術力は衰退する」

ということ。

ニュース本文のこの部分です。

昨年10月に日本水連と契約するミズノ、アシックス、デサントの3社に持ち込んだ際には断られた。だが、今回は逆に3社から別々に素材の提供を求められ、9日にテスト用素材の納品を済ませた。「五輪で、日本の技術屋は大したものだと思ってもらえれば、それだけでいい」。山本社長以下、従業員わずか73人の大阪の町工場が、世界に挑む。


 昨年、山本化学工業は、各社に提案しているのですよ。しかし、その際には断られている。それが、今回、大慌ての大手3社は、山本化学工業に、言い方語弊あるかもしれませんが、「泣きついた」という構図。

 山本社長の心中察するところですが、コメントが素晴らしいですよ。本当に。

 最初提案し、断っていた大手三社の担当者、その責任者はどんな気持ちなんでしょうね。

 仕事がら中小企業の経営相談を多く受けていますが、総じて、日本の取引というのはこういう事が多いです。技術力、商品力を有する中小企業がどんなに頑張って、大手に提案しても、全く取り合ってくれない。

 すなわち、販路が広がらない。ゆえに、素晴らしい技術・商品が埋没してしまう。すなわち、中小企業が成長できない。

 もちろん、提案する中小企業側に提案力が欠けていることも要因としてあるのでしょうが、大手メーカーの仕入れ担当者は、これを機に真剣に考え直してほしいと思うのです。

 5月1日のNHKクローズアップ現代に、元フェラーリのカーデザイナーであった奥山清行氏の日本での活動が特集されていた。

 その内容は、日本の中小企業(番組では山形の家具メーカーや、盛岡の自動車部品メーカー)が日本をとび越え、世界に勝負に出るというもの。そこには、優れたプロデューサーの存在があってのことではあるが、奥山氏のコメントが秀逸だった。正確な転記ではないかもしれないが、そのコメントは、

 「欧米の企業は、その商品をしっかり見て判断する」

というものだった。
企業の規模などは関係なく、本当に良いものであれば真剣に向き合ってくれるといことなのだ。

日本に置き換えるなら、

 「日本の企業は、商品の前に、その企業を見て判断する」

ということになるだろうか。
もちろん、すべてのおいてそうだあるとは思わないが、総じて当てはまるのではないかと思う。

日本では全く相手にされなかった日本の中小企業が、世界で評価されて逆輸入されてくるという事例は少なくない。NASAで取り扱われる技術に日本の中小企業が選ばれているなどというのはその代表例だ。

 山本化学工業の今後の成長・発展とともに、同じような立場にある、日本の中小企業が続いてくれることを願ってやまない。

そして、自分自身も、出会う多くの中小企業の技術やサービスに、真摯に向き合い、その本当の価値を見極め判断できる目を持ちたいと戒められたニュースだった。

 

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