毎回、実務家のお話を伺い、その後、クラスディスカッションという流れの、内田先生の「戦略とリーダーシップ」。

 今回は、DOWAホールディングス株式会社 代表取締役会長・CEO 吉川廣和 氏による、「不況下の企業変革とリーダーシップ」というテーマでの講話。

DOWAホールディングス株式会社 
http://www.dowa.co.jp/

 じゃらんの出木場さんの話も、エキュートの蒲田さんの話ともまた異なる衝撃を受ける。

 いつもながら、本講義で聞いた内容は、完全オフレコがルールなので、感じたこと、学んだ事のみ振り返っておきます。

 

 ◆組織を動かす為には「カンタン」な言葉で表現すべし。

  これは、吉川会長が、事業の取捨選択を実施する際に決めた3つの基準があるのですが、これが非常に単純明快でわかりやすい訳です。末端まで浸透させるためには、カンタンな言葉である必要性を学びました。
 優秀な人ほど、簡単なわかりやすい言葉で表現・話をするということです。
 つまり、

  駄目な人 : 簡単な事を難しく説明する。
  普通の人 : 難しいことを解りにくく説明する。
  優秀な人 : 難しいことをカンタンに説明する。

 といところですかね。

 ◆過去の経緯は一切こだわらない。

 これは、何気にとても難しいことだと思います。吉川社長の話の中には折に触れこのことに触れられていました。組織を変えようとすれば、反発する人もいますよね、でも徐々に手のひらを返す人も出てくる。そうした際は、何の否定もせず、ただ受け入れるというのです。

 ◆リーダーとは「改革」を続けられる人

 ◆良いモノは残す、悪いモノは捨てる。新しいモノを加える。

 ◆企業改革を阻む最大の壁は「心」

 ◆時間で管理しない。社員を信頼すればなまける人間はでない。
 
 色々と、今、ノートを見返しているのですが、非常に刺激の多い話でした。DOWAホールディングスは、勤怠管理がないそうなので。完全なるフレックス制らしく、何時に出社して何時に退社してもいいそうなのです。あの企業規模で。その前提とする考え方には驚きました。

 吉川さんは、新卒入社で、ご自身曰くは、非主流波の業務ばかりだったそうですが、反骨精神と、愛社精神の固まりのような方と感じました。正論をかざし、先頭に立って戦える人。そして、仕事を仕事として、合理的に割り切れる人、でありながら、情深い人。

 また。

「いつでも、会社を辞められる、辞める」

 という、気持ちで仕事に臨んでいたとのこと。このことは、自らにとって自信になりました。想いを入れが強い自分と、どことなくドライに割り切っている自分という、相反する価値観を持っているのですが、もしかすると、それは別に相反していないのでは?と思うに至りました。

 いやぁ、DOWAホールディングス、こんな凄い社長がいる会社とは知りませんでした。株買っておこうかな。

 この本はおすすめです。かなりリアルな話が多いです。

壁を壊す壁を壊す
著者:吉川 廣和
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2007-11-02
おすすめ度:5.0
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ちなみに、この本の印税は全て寄付に回るそうです。
自分もそんな本を書きたいなぁ。

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