火曜日8限は「仕組み革新」。1月19日の講義は、黒岩先生による「SNS」。前回のナビタイム同様、現在進行形の事例で、教材は雑誌記事や決算資料など。

テーマが現在進行形の事象を扱ってもらえることは嬉しいのですが、今回のテーマは、現在進行形で、議論をするには、全く使ったことが無い人にとっては、かなり厳しい感じでした。

落とし所が経営戦略の整理なりフレームワークの学習なら別なのですが、今回のケースは、議論の切り口まで自由としてしまったので、そのことが露骨に出た感じがします。

と言うことで、サービスを積極的に使っている人中心の議論に偏った感がありましたが、まぁ、それはそれで致し方なしかな。
(まぁ、扱うテーマは事前にわかっていたのだから、使ったこと無い人は、率先して使ってから参加せよと言われればそれまでですけどね)

と言うことで、自分のノートを少し再整理して以下記載。
※全て、自分の私見ですのであり、情報の正確さは何の保証もいたしませんので、その辺はご留意ください。

◆何故にSNSは広がったのか?

最近のMYスマッシュヒットの「脳に悪い7つの習慣」の著者林成之さんに学んだ脳の本能にからめてみる。

脳の三大欲求である「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」のうち、SNSは、「知りたい」「仲間になりたい」という欲求に対して極めて的確に応えているサービスと言える。

そして、さらに、脳の本来の欲求である「貢献心」にまで応えている。

SNSは人間の脳の本能的な欲求を、WEB上で満たすことを実現した。

だから、SNSは広がった。というのが、自分の一見解。
(もちろん、他の要素もありますけどね)

◆SNSのポジショニング

SNSの匿名性と、ユーザー同士の接点の特性を軸にしてみた各社サービスのポジショニング。

SNS

mixiは当初実名が多かったのですが、今は匿名の人が多くなってしまいました。

Gree、モバゲーともにゲームが入り口で、アバターなどを使いほとんど個人が特定出来ないながら、モバゲーは、どうも高校生などが学校などでリアルな接点がベースにモバゲーを楽しんでいるようなので、少しポジションをずらしてみました。

◆国内SNSの今後の方向性

収益モデルは、mixiは広告中心、gree,モバゲーはコンテンツ課金中心。

現在は、ゲーム中心のgree、モバゲーと、コミュニティ中心のmixiと別れますが、相互に侵食しあって似たようなサービスになると思われます。

広告費とコンテンツ課金中心であると、ユーザー数や滞在時間、PV数などが勝負になるわけで、各社サービス開発およびプロモーション競争になるわけですが、その後はどうなるか?

途中のロジックを省略しますが、サービスに大差が無くなった場合を考えると、ユーザーを単に消費者として捉えるのではなく、一緒に経済活動をするパートナーと位置づけ、支援・協力を行い一緒にサービス開発、ユーザーの拡大をするモデルに転換出きたところが優位になると、個人的には考えます。


作図するのが面倒だったので手書き
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平たく言うと、サービスを使っている、もしくはサービスを使いちょっとした協力をすると、お金になるという感じです。ポイントビジネスのようなイメージですが、それを発展させたイメージです。

 独自の経済圏を構築して、サービスそしてユーザー拡大を目指す、そんなモデルになるのではないでしょうか?

 ◆日本版SNSの課題と可能性

 
日本のSNSにとってはfacebookは黒船到来といった感じですが、当面は棲み分けされて拡大していくと予想されます。
 
 長期的な日本のSNSの課題は、日本にはびこるネットリスク信仰ですかね。ネットで本名を出すのは危険だというイメージが強すぎて、SNSが匿名で展開されています。これは世界を見渡しても、日本と韓国、一部中国位らしい。

facebookは殆どの人が実名で参加していて、その良さを理解したmixiユーザーは一気にfacebookに流れる可能性があります。
 
 日本のSNSがグローバルで勝負するには、言語の問題もありますが、匿名性が壁になりそうな感じ。それを逆手にとって、短期的には、というか無理にグローバル化しないで、日本でガラパゴス化して高収益を維持するという選択肢もあり。

また、ゲームなどのコンテンツについても、facebookは英語ベースで世界規模で開発されていくので、日本だけで頑張っても勝負にならないでしょう。
 
 となると、長期的に日本版SNSが強みとしていくべき点は?と考えると、日本人の良さをパッケージ化することかなと思います。
 
 思いやりや、おもてなしの心であったり、丁寧さや親切で高品質なサービスや、コミュニケーション特性が、ネットというバーチャルなコミュニケーションでも価値を持つ時が来ると思うのです。かなり抽象的ですが。

 将来的にインフラとしては、facebookなどに持っていかれるかもしれませんが、そのインフラ上で展開するサービスに日本流を持ち込むという事で勝ち残る。コミュニケーションのOSを作るイメージです。
 

色々と考えを巡らせていたら、SNSの競争って、宗教間の競争に似ているなぁと感じてきました。これを書き出すと、上記以上にまとまりの無い文章になるので、辞めておきます。


雑駁な文章になってきたので、以上のような事を考えて授業に臨みましたということで。
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