昨年、買っておきながら積みっぱなしの本が大量にありまして・・・。
どんどん消化していかねばならない今日この頃。

そんな2012年スタート、自分にとって今一番求めていた本が読めた気分。
「歴史を(に)学ばねば」と思っていた自分にとって最良の2冊でした。

本書は2002年4月から7月にかけて東京大学で行われた全12回の講義録。
2003年に出版された同タイトルの書籍が2010年11月に文庫化されたモノ。

講義録ゆえに口語調で極めて読みやすく、大事な事柄は何度も出てくる。
難解な言葉は少なく、丁寧に話をしてくれていて解りやすい。 

「東大講義録 文明を解く機\こΔ汎本の近代に至る道」は、
古代から現在に至るまでの世界の文明の歴史、国家・経済・文化の変化、因果関係を俯瞰できる1冊です。
(堺屋史観ではありますが)

そして、江戸末期、明治維新以降現在までについては、
経済に焦点をあてて丁寧にその過程を講義してくれています。

「東大講義録 文明を解く供|硫措匆颪旅渋な析」は、
堺屋氏が提唱している「知価社会=知価革命」論を学ぶための1冊。

恥ずかしながら、堺屋氏の著書は初めてなのです。
当時、経済企画庁長官になったとき、「なんで経済小説家が?」と思ったくらいです。

本書を読んで理解、納得できました。

約10年前の講義ながら、2012年現在においても全く色褪せていない。
というか、日本がこの10年「変われずにいる」ことを痛切に感じさせる内容。

世界の経済問題を理解する基礎的な見識を身につけるにも良いですし、

今後の世の中がどのような方向で動いているのか、
構造改革の本質は?閉塞感のある現在の日本を如何にしたら良くなるのか?

ヒントとなることばかりです。 

SNS、ネットワークインフラの拡大拡充により、確実に知価社会に向け変化してきている、
知価革命が進んでいるのだろうとも思うのです。

この本を読んでからFacebookの価値と可能性が違って見えてきます。


本書記載の中から記憶に深く刻まれたことを備忘録少しだけ。

アラン・フォーバス氏の観光開発に関する沖縄開発に関しての主張
(戦後最大のツーリズム・プロデューサーと言われた人物らしい)

「観光開発に道路とか飛行場とかホテルをつくるのは二の次。
それらは観光のサポーティング・エクイプメント、支える施設であって、観光そのものの施設ではない。
まず観光そのものの施設、あれがあるから沖縄へ行きたいというアトラクティブをつくれ」

アトラクティブとは?
「第一にヒストリー、歴史である。第二にフィクション、物語である。
第三にはリズム&テイスト、音楽と料理である。第四にはガール&ギャンブルだ。
第五にはサイトシーイング、景色のいい所だ。そして第六にはショッピング、
品揃えがよくて安価な商店街だ。このうち3つを揃えろ」


「嫉妬は人間の劣情」

金持ちを貧乏にしたからといって貧乏人が豊かになるわけではない。皆が貧乏になるだけです。
それにも関わらず金持ちを貧乏にしたがるのは嫉妬です。「嫉妬」に正義感を与えたんですね。
これが享保の改革以来の1つのパターンになりました。

今の日本でも「嫉妬」に正義を与えるような言論が非常に多い。
よくいわれる「庶民感覚としては許せません」。しかし、嫉妬は人間の劣情です。
劣情を正義にするのは世の中にとっていいことではありません。

「貢献面産業分類」
堺屋氏が提唱している、 作業方法とか物材といった供給側から分けずに、需要側から分ける産業分類。

物財産業 : 物財を精算。加工する。
位置産業 : 財の場所、時間、法的条件を変える。
時間産業 : 個人的社会的に時間を楽しくする。
知識産業 : 個人的社会的に知識、技能、情報を広める。
 

きりがないから、3つまで。

ということで、書評というか紹介文ですね。
HONZで書評を書いている大学院同期のT氏みたいな書評を書けるようになりたいなり。 

東大講義録 文明を解く I (日経ビジネス人文庫)
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東大講義録 文明を解くII―知価社会の構造分析 (日経ビジネス人文庫)
東大講義録 文明を解くII―知価社会の構造分析 (日経ビジネス人文庫)
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