文明の生態史観 (中公文庫)
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 梅棹忠夫という人物をしったきっかけは、
 正月、何気なく教育テレビにチャンネルを回したことがきっかけ。

 この番組です。

 ETV特集
 「暗黒のかなたの光明 〜文明学者 梅棹忠夫がみた未来〜」 
  http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2011/0605.html  

 昨年6月放送の再放送だったのです。
 震災後の日本の置かれた状況を考察しつつ、文明の未来という視点で識者たちが
 梅棹忠夫の思想を振り返り考えるそんな番組。

 最近、NHKはバラエティが増えたり、偏向報道で叩かれていることもありますが、
 とはいえ、品質の高い番組がやはり多い。

 教育テレビ(最近はEテレっていうのですね)のETV特集はその1つです。
 BSなら、BS世界のドキュメンタリーがお薦め。

 で、まぁ、この番組を見て梅棹忠夫という人物を恥ずかしながら初めて知り、
 興味を持ったのでとりあえず読んでみたということであります。

 Wikipedia- 梅沢忠雄
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%85%E6%A3%B9%E5%BF%A0%E5%A4%AB 
 

 先日読んだ、堺屋太一の「文明を解く」に続き、またしても史観モノ。

 堺屋さんは主に日本と西欧に焦点をあてていたけれど、
 この本においては、アジア、特にインドから中東にかけた地域に焦点をあて
 東洋、西洋に加え、中洋という切り口から文明の発展を考察しています。

 中身については上手いこと書けないので、これくらいにして、
 読んでいてどうしても気になったことを。

 それは、「ひらがな」が多くて読みにくいってこと。

 例えば

 「じっさいは『共通語』は・・・・」
 「じつはこのこと、はじめにおことわりしたような、・・・」
 「アラブ民主主義とのあらそいにはないけれど、同時にそれはけっきょく・・・」

 など。書かれたままなのかもしれませんが、慣れるまで苦労しました。

 そして感銘をうけたことは、この本が50年前に出されているにも関わらず、
 全く古さを感じないということ。驚くほどに。

 「良い論文は色あせない」ってことでしょうか。
 高い評価を受けている理由がわかるような気がします。

 これまでの流れに斬新な切り口で論を展開した名著ってことでしょうか。
 先日の堺屋史観に続き、また新たな歴史に対する見識を得ることができて満足です。

 取り敢えず、梅棹忠夫先生の本、追加注文決定です。

梅棹忠夫の「人類の未来」  暗黒のかなたの光明
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知的生産の技術 (岩波新書)
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