最近はすっかりアニメブログと化しておりアレな感じなので正月に読んだ本の記録でも残しておこうかと思います。この正月は昨年Bookoffオンラインで購入した後、積読状態にあった3冊です。
1冊目: 「生きるすべとしての哲学 小田実最後の講義」
生きる術としての哲学―小田実 最後の講義
著者:小田 実
販売元:岩波書店
(2007-10-05)
販売元:Amazon.co.jp
昨年、NHKのドキュメンタリーで小田実という人物を知り、数冊購入したうちの1冊。慶応大学で開講された「現代思想」という講義を元にした1冊。 故に内容は、哲学、科学技術、戦争、国家、市民、政治、経済などなど多岐にわたっていて、それぞれ深掘りされているわけではありませんが、小田実という人間の物の見方、考え方を知り、「自分ならどう考えるか?」というきっかけをもらえる1冊でした。
書評を書く力量は無いので、印象に残った部分を一部抜粋。
『社会には問題矛盾は必ずある。それは、まず職能を通じて解決すべきだと思う。医者はいい診療をする、先生はちゃんと教える、新聞記者はいい記事を書く、工場の労働者は変なものをつくらない。それでたいていの問題解決が図れるはずです。』 (「市民」の定義に関する質問への回答の一部)
『歴史は大きな視点で、しかも自分自身の目で確かめなければならない。大きな視野のなかで、西洋と日本との関係も見ながら問題を見ていく必要があるでしょう。日本と韓国の間の話だけではなくて、世界史の大きなコンテクストの中で見てほしい。そして日本の一はどこになるか、を考えてほしい。』(世界史のなかの日韓関係)
『平和主義は漢方薬みたいなものです。漢方薬で徐々に体質を変えて行こうとするものです。それに対して武力介入は、救急薬みなたいなものです。救急薬はたいてい毒薬だ。気絶した人にカンフル注射みたいなものだ。使ったら死んでしまう場合もある。あくまで応急処置でなければならない。』(ベトナム戦争と戦後世界)
自分の大学時代にもこういった一般教養科目があったはずで、履修していたはずなのですが「単位を取るためだけの科目」として真剣に受けなかった自分を悔いるばかりです。
2冊目:ひらめきはどこから来るのか?(吉永良正)
ひらめきはどこから来るのか
著者:吉永 良正
販売元:草思社
(2004-05)
販売元:Amazon.co.jp
これは完全に「ジャケ買い」。脳科学に基づいているようで、そうでもない。理系の本というよりは文系な本。他の文献引用多めに、それを軸に著者の考えを展開しているだけ。別に内容に反論があるわけではないのですが要は「考えて考えて考えて、一旦脳みそを休ませる。そして、違った視点からの情報を入れて考えて、考えて、また脳みそを休ませる。そうすると、「ひらめき」がやってくる」ということです。
情報が溢れ、簡単に「それらしい情報」を入手もでき、考えずに簡単に「答えらしきもの」を出せてしまう昨今において「自分の頭で考えること」の大切さには気付かされます。多くの人は「考えているようで、考えていない」のです。最近、自分も「考える」ことに怠けていたなぁとプチ反省させられました。
ちなみに実践的な「ひらめき」を得る手法を学ぶならば、内田先生の「スパークする思考」のほうが100倍オススメです。
スパークする思考 右脳発想の独創力 (角川oneテーマ21)
著者:内田 和成
販売元:角川グループパブリッシング
(2008-11-10)
販売元:Amazon.co.jp
3冊目:平気でうそをつく人たち(M・スコット・ペック)
文庫 平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学 (草思社文庫)
著者:M・スコット・ペック
販売元:草思社
(2011-08-05)
販売元:Amazon.co.jp
これも「ジャケ買い」本。内容は精神科医である著者の診療実例物語をベースに人間関係の中で「嘘」が発生する事実を明らかにしている本と説明はつけられるのですが、正直、1つ1つの診療事例が長すぎて読むの疲れました・・・。 嘘発生の事実と、それに対して考察はされているのですが、期待をした「平気でうそをつく人」についての体系化はされていません。ちなみに原題は「PROFILE OF THE LIE」です。このタイトルなら納得の内容ですが、邦題と内容は若干ズレがあるように思います。邦題を付けた人の作戦勝ちですね。
表紙カバーに書いてあった内容が本書のまとめになっておりまして、つまり「平気でうそをつく人とは?」の答えはこれで充分という感じです。
・どんな町にも住んでいる、ごく普通の人
・自分には欠点がないと思い込んでいる。
・異常に意志が強い
・罪悪感や自責の念に耐えることを絶対的に拒否する。
・他者をスケープゴートにして、責任を転嫁する。
・体面や世間体のためには人並み以上に努力する。
・他人に善人だと思われることを強く望む。
上記にあてはまるような人が「平気でうそをつく人」予備軍という理解でよさそうです。意識的に嘘をついているならば、まだ救いようがあるかもしれませんね。そうした人は嘘をついていると思っていない可能性があります。
自分も思いたる節があります。気をつけねば・・・。
ということで、以上、年末年始は結果として普段読まないような本を読んで、普段使わない部分の脳を使ってみましたというご報告でした。
1冊目: 「生きるすべとしての哲学 小田実最後の講義」

著者:小田 実
販売元:岩波書店
(2007-10-05)
販売元:Amazon.co.jp
昨年、NHKのドキュメンタリーで小田実という人物を知り、数冊購入したうちの1冊。慶応大学で開講された「現代思想」という講義を元にした1冊。 故に内容は、哲学、科学技術、戦争、国家、市民、政治、経済などなど多岐にわたっていて、それぞれ深掘りされているわけではありませんが、小田実という人間の物の見方、考え方を知り、「自分ならどう考えるか?」というきっかけをもらえる1冊でした。
書評を書く力量は無いので、印象に残った部分を一部抜粋。
『社会には問題矛盾は必ずある。それは、まず職能を通じて解決すべきだと思う。医者はいい診療をする、先生はちゃんと教える、新聞記者はいい記事を書く、工場の労働者は変なものをつくらない。それでたいていの問題解決が図れるはずです。』 (「市民」の定義に関する質問への回答の一部)
『歴史は大きな視点で、しかも自分自身の目で確かめなければならない。大きな視野のなかで、西洋と日本との関係も見ながら問題を見ていく必要があるでしょう。日本と韓国の間の話だけではなくて、世界史の大きなコンテクストの中で見てほしい。そして日本の一はどこになるか、を考えてほしい。』(世界史のなかの日韓関係)
『平和主義は漢方薬みたいなものです。漢方薬で徐々に体質を変えて行こうとするものです。それに対して武力介入は、救急薬みなたいなものです。救急薬はたいてい毒薬だ。気絶した人にカンフル注射みたいなものだ。使ったら死んでしまう場合もある。あくまで応急処置でなければならない。』(ベトナム戦争と戦後世界)
自分の大学時代にもこういった一般教養科目があったはずで、履修していたはずなのですが「単位を取るためだけの科目」として真剣に受けなかった自分を悔いるばかりです。
2冊目:ひらめきはどこから来るのか?(吉永良正)

著者:吉永 良正
販売元:草思社
(2004-05)
販売元:Amazon.co.jp
これは完全に「ジャケ買い」。脳科学に基づいているようで、そうでもない。理系の本というよりは文系な本。他の文献引用多めに、それを軸に著者の考えを展開しているだけ。別に内容に反論があるわけではないのですが要は「考えて考えて考えて、一旦脳みそを休ませる。そして、違った視点からの情報を入れて考えて、考えて、また脳みそを休ませる。そうすると、「ひらめき」がやってくる」ということです。
情報が溢れ、簡単に「それらしい情報」を入手もでき、考えずに簡単に「答えらしきもの」を出せてしまう昨今において「自分の頭で考えること」の大切さには気付かされます。多くの人は「考えているようで、考えていない」のです。最近、自分も「考える」ことに怠けていたなぁとプチ反省させられました。
ちなみに実践的な「ひらめき」を得る手法を学ぶならば、内田先生の「スパークする思考」のほうが100倍オススメです。

著者:内田 和成
販売元:角川グループパブリッシング
(2008-11-10)
販売元:Amazon.co.jp
3冊目:平気でうそをつく人たち(M・スコット・ペック)

著者:M・スコット・ペック
販売元:草思社
(2011-08-05)
販売元:Amazon.co.jp
これも「ジャケ買い」本。内容は精神科医である著者の診療実例物語をベースに人間関係の中で「嘘」が発生する事実を明らかにしている本と説明はつけられるのですが、正直、1つ1つの診療事例が長すぎて読むの疲れました・・・。 嘘発生の事実と、それに対して考察はされているのですが、期待をした「平気でうそをつく人」についての体系化はされていません。ちなみに原題は「PROFILE OF THE LIE」です。このタイトルなら納得の内容ですが、邦題と内容は若干ズレがあるように思います。邦題を付けた人の作戦勝ちですね。
表紙カバーに書いてあった内容が本書のまとめになっておりまして、つまり「平気でうそをつく人とは?」の答えはこれで充分という感じです。
・どんな町にも住んでいる、ごく普通の人
・自分には欠点がないと思い込んでいる。
・異常に意志が強い
・罪悪感や自責の念に耐えることを絶対的に拒否する。
・他者をスケープゴートにして、責任を転嫁する。
・体面や世間体のためには人並み以上に努力する。
・他人に善人だと思われることを強く望む。
上記にあてはまるような人が「平気でうそをつく人」予備軍という理解でよさそうです。意識的に嘘をついているならば、まだ救いようがあるかもしれませんね。そうした人は嘘をついていると思っていない可能性があります。
自分も思いたる節があります。気をつけねば・・・。
ということで、以上、年末年始は結果として普段読まないような本を読んで、普段使わない部分の脳を使ってみましたというご報告でした。
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読んでみたいと思います。