今回も以下の2冊から。

アニメビジネスがわかるアニメビジネスがわかる [単行本]
著者:増田 弘道
出版:NTT出版
(2007-07)
もっとわかるアニメビジネスもっとわかるアニメビジネス [単行本]
著者:増田 弘道
出版:エヌティティ出版
(2011-08-31)

番組内容と主題歌の分離。アニメのタイトルが歌詞の中に出てこなくなったということがあるが、要はアニメのOP・EDが楽曲宣伝の場となるプロモーションウィンドウ化したということで、それが明確になったのは1983年の「キャッツ・アイ」からであろう。
元来、アニメで使用される音楽は主題歌・BGMともアニメの製作会社が所有するものであった。音楽制作費はレコード会社が立て替えてレコードの印税で相殺するというシステムであり、アニメの製作会社は原盤制作費のリスク無しに出版権・原盤権を確保できた。それが1980年代半ばから主題歌の原盤権をレコード会社が所有するケースが増えてきたのである。
最近ではアニメ番組の提供スポンサーにレコード会社が名を連ねるようになり、その条件としてレコード会社が音楽を制作し原盤権を持つケースが増えている。レコード会社との関係で音楽製作費はアニメの制作予算に入っていないところに、スポンサーとなったレコード会社の思惑が絡むことで、次第にレコード会社主導の音楽プロデュースシステムが出来上がってきた。
最近のアニメのOP、EDは侮れないです。いわゆるアニソンですが、昔はアニメの為のアニメな音楽でしかなかったのですが、最近は楽曲そのものでも充分に勝負できるる作品も多くありますよね。

最近のアニソン(=アニメに使われるOP、ED曲)少しパターンを整理してみると、

1) メジャーアーティスによる楽曲提供
  → 最近では劇場版ドラえもんに福山雅治が主題歌提供したりしてますよね。その昔、スラムダンクのアニメ版エンディングは大黒摩季、ZARD、WANDSなどを使ってました。アニメ主題歌に使われなくとも売れるアーティストによる楽曲ですね。

2) 新人・売り出し中アーティストの楽曲提供
  → アニメ専門アーティストというわけではないけれど、アニメ楽曲提供で売りだしていこうという類ですね。自身が観てきたアニメでは銀魂ではソニー系のアーティストで占められてましたね。BLEACHはOPはオレンジレンジなどある程度メジャーなアーティスト、EDは新人系アーティストという感じでした。DOESやUVERworld、ユンナ、HIGH and MIGHTY COLORなんかはアニメを観て無ければ知らないアーティストでした。

3) アニメ声優をアイドル化させるための楽曲
  → 最近、アニメ観てるとコレ系多いですね。個人的には声優は声優であって欲しいと思っているので、あまり好きじゃないのですけどね。
オリコンによると2009年「アニメ音楽と映画音楽等」のジャンル売上は306.6億円で、邦楽・洋楽等を合わせた音楽ソフト全体の売上3510.4億円の8.7%に相当する。音楽ソフト全体が2008年比90.7%と1割も減少しているという状況下にあって、アニメ音楽・映画音楽ジャンルは113.5%と2桁の伸びを見せている。
音楽が売れなくなってきている昨今、アニメを通じて音楽を売るっていうのは各レーベルにとって重要かつ必要な戦術であることは間違いなさそうです。実際に、私自身も最近購入しているのは結果的にアニメのOPEDばかり。

ま、そういうことです。

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