実家ってなんだか時間の流れが違うように思えるのは自分だけでしょうか?何か時間がゆっくりながれているような。そんなこともあり、先日実家での夕食後、さしてやることもなかったので映画を観ることにしました。もちろんアニメ映画。その感想を残しておこうかと。

 1本目は、前々から観ようと思い棚上げしてきた今敏作品。どれを観るか少し迷いましたが、直感で「パプリカ」に決めました。

Paprika

 観終わってから知ったのですが、原作は筒井康隆だったのですね。表面的な物語内容はさほど複雑ではないのですが、充分に楽しむには1回では足りない感じの作品です。そのことは自分にとって決してネガティブではありません。1度目は、全体としてどういうお話かを理解する、2回目以降に、それぞれの登場人物の心理描写や機微を深く知る、監督が伝えたいメッセージを充分に理解する、そんな楽しみ方が出来そうな作品。

 ネタバレするのもアレなので内容詳細への言及は割愛。

 豪華な中の人(声優)の力量が遺憾なく発揮されていました。アニメの良し悪しは内容もさることながら、中の人によるところが大きいですね。主人公の千葉敦子とパプリカを林原めぐみが見事に演じ分けていたことには感銘を受けました。実力のある声優ってやっぱり凄いですわ。

 そのうち、もう一回観ることは確実です。そして、今敏作品は時間作って今後も観ることにします。

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古谷徹
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2007-05-23

 

 で、続けて観た2本目が「鉄コン筋クリート」。これも以前から観よう観ようと「いつか観るリスト」に入っていた作品。日本人のアニメ監督ではなく、日本に縁のあるアニメが専門領域ではない外国人監督なんですよね。

tekkon


 観終えての感想は「蒼井優、すげぇ」でした。この作品、声優に主人公のクロが嵐の二宮和也、主人公と一緒にいるもう一人の主人公というべき登場人物シロを蒼井優が務めているのです。 二宮くんも頑張っていましたが、蒼井優の圧倒的な存在感が、作品のレベルを確実に引き上げています。

 俳優が声優をすることには賛否両論あるようですが、自分にとってはどうでもよい話。演技力が確かな俳優が声優を務めることが、名ばかりで実力を伴わない声優が務めるよりも良いに決まっています。批判する声優は、それ相応の実力をつけて中途半端な俳優が名ばかりで声優をしないようしてくれればそれで良いのです。

 作品自体、伝えたいメッセージが壮大過ぎて、若干消化不良な感じであり。ハリウッド映画のような強引に結論を明確にする締め方をしていることも気になりましたが、蒼井優の演技力によりえ全体としては満足な作品でした。
 
 松本大洋の漫画が原作らしいので、久しぶりに漫画読もうかなという気にさせてくれました。

鉄コン筋クリート (通常版) [DVD]
二宮和也
アニプレックス
2007-06-27



 たまたま続けてみた2本、パプリカは日本人監督、鉄コン筋クリートは外人監督、だからということも無いのでしょうが、終わらせ方が対照的だったなと。パプリカは、静かな終わり方で余韻を相当に残し、その後を視聴者に委ねる感じの終わり方、一方で鉄コン筋クリートは、そうした情緒的な終わらせ方もできたところをあえて、白黒はっきりさせ、きっちり終わらせた感じの終わり方。

 どちらも1つの方法論なのでしょうが、個人的には、パプリカのような余韻を残し、あとからジワジワくるような終わり方が好みですね。

 アニメ映画は良いですね。約2時間で作品を楽しめるし、作画も中の人の完成度もテレビ放映作品とは比にならない。来年はアニメ映画を多く観るようにしようかな。
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