マーケティングの視点から長年マクドナルドに注目してきた自分は、最近のマクドナルドの凋落ぶりに心を痛めております。苦戦を報じられるたびに、

「いやいやマクドナルドならば、なんとかしてくるだろう」

と期待をし続けているのですが、一向に上向かない。打つ手打つ手が全て裏目にでているような状態。そんな中、マクドナルドの凋落の原因について多くの人が意見を発信しているようなので、久しぶに自分もマックについて、勢いで考察してみようと思います。

ネットにおけるマックにおける凋落理由を見渡してみると、

「まずい」「高い」

といったことを記述されている方が多いようです。まず、この点についての考察してみたいと思います。

まずは「高い」という理由。確かに、価格改定(値上げ)は原因の1つであることは間違いないと思います。ではありますが、今の価格が「高い」かは少し考える必要があると思います。世の中の水準から言えば、まだ充分に安い部類にはいると思うのです。となると、「高い」ではなく「高くなった」というのが正しいと思います。自分もマクドナルドの価格戦略の迷走ぶりには首をかしげる部分があります。

そして、次に

「まずい」

についてです。
 
絶対値として「まずい」かといえば、それは違います。業績好調の時と、「味」についてほとんど変化ありません。

マックのハンバーガーは、今も昔もマックのハンバーガーです。昔から、モスバーガーの方が美味しかった(美味しいという人が多かった)ですし、あのマクドナルドのハンバーガーこそが「美味しい」という人も一定数います。
(子どもたちは相変わらず大好きですし、自分もダブルチーズバーガーは至高だと思っています)

となると、なぜ「まずい」ということを理由とする人が多いのでしょうか?これは、商品と価格のバランスが崩れたことによるところがあります。つまり、相対的に「まずい(まずくなった)」ということであろうと推察するわけです。
 
ハンバーガーが100円ならば、あの味でも「美味しい」と思うところが、120円になった途端に、「まずい」という評価になる。つまり、こういうことだと思います。価格戦略の迷走ぶりが、「まずい」という評価を増やしてしまったということでしょう。相対的に「まずくなった」というのが正しいかと。

ということで、「まずい」はマクドナルドの最近の凋落の理由ではなく、価格変更し、相対的に「まずい」という評価をする人が増えた、つまり「価格戦略」が大きな原因であると思います。

安易に価格改定をしすぎたのでしょうね。

では、何故にマクドナルドとあろうマーケティング巧者が、価格戦略をミスしてしまったのか?
(その2)を書く気分になったら、その辺について考えてみたいと思います。 

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