仕事にせよ、スポーツにせよ、自分の得意とする『型』があり、それで戦えることは幸せなこと、ですよね。

芸能界に定期的でてくる一発屋ってのも「型」なのでしょうけど、ここでいう「型」は継続的に戦い続けることができるもの。例えるなら「(σ・∀・)σゲッツ!!」だけで、芸能界をずっと生き続けているダンディ坂野や、リアクション芸で生き抜くダチョウ倶楽部などですね。(表向きには1つの型のように見えながら、見えないところで環境適応していることは承知していますよ)

で、何の話かというと、アニメではなく今回は漫画の話。

これですよ、これ。あだち充の「MIX」

h2_comic


 あだち充作品の金字塔といえば「タッチ」。そのタッチと同じ世界でのお話。南ちゃんも達也もでませんけど、明星高校での野球部のお話です。

と、作品解説はさておき、まぁこれがタッチと全く同じなわけです。小ネタやらなんやらすべて。あだち充作品のスポーツモノにおいては「どれも同じ」と言えば、まぁそうなんですけど、特にこの「MIX」は世界観が一緒なだけあって、酷いレベル(褒め言葉)なのです。

タッチの最終回、最後の1コマにて、涙腺崩壊した経験のある自分にとって、懐かしい記憶とオーバーラップしてハマっている次第です。

ハマっているのですが、あだち充の最後の作品になるのではないかと心配もしていたりします。

「パンドラの箱」を開けてしまった感があるんです。

「型」で戦えることは素晴らしいところですが、いつも同じようなパターンであると、マンネリして面白くないという評価が下される場合もあるわけです。

タッチ以降、90年代まではスローステップやらラフ、H2、虹色とうがらしなどは、ある程度安定した人気はあったようにも思うのですが、最近めっきりな感じがしていたのです。となると、本人的には、タッチの続編書いてしまいたい衝動はずっと持っていたのではないかと邪推するわけです。

でも、流石に、そのままの続編は描けない。というジレンマからの着地点がMIXだと思うのです。でも、これは漫画家にとっての敗北宣言にも近いと思うわけですね。キン肉マン以降、紆余曲折して結局またキン肉マンに戻ってきた「ゆでたまご」と同じパターン(?)とも言えます。

と書きながら「負け」とするのは失礼ですかね。最後にパンドラの箱をあけ、あだち充はMIXを最後の作品にするのかもしれませんね。

ま、面白ければ何でも良いのですけど。

そうそう、MIXで達也に南ちゃんは出てくるとしたら、甲子園で2度目の優勝を達成した時にスタンドで観戦している様子だけと予想しています。


 

 
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