2年生向けのマーケティングの講義内で「顧客満足度」について触れる機会があり、そういえばと思い昔の研修資料を引っ張りだしてみました。

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その資料には、「米TARP社調査」とだけ出典の記載された「顧客満足度の伝播メカニズム」という内容があり、それを確認したかったのです。その内容は以下のとおりです。

 ■企業や店のサービスを購入したお客様の満足度
<一般則> 満足60%:不満足40%
 → サービスの内容にかかわらず40%は何らかの不満を持つ。
 → 全ての客に満足を与えることは不可能。企業に問題があるなしに関わらず不満を感じる客は存在してしまう。
■不満を持つ客はどのような行動に出るか
1) 苦情を店・企業に言う:4%
2) 何もしない:96%
 → 実際に企業に苦情を言うのは不満を持つ人のわずか4%にすぎない
■残りの96%の人はどうするのであろうか?
 → 今回のことは諦め、次から同じ企業や店を利用しないという行動をとる=店離れ
■恐るべき口コミの伝播力
 ある企業に対してとても満足した人がそのことを反す相手は平均4〜5人
 不満をいだいた客は約3倍の12人伝える
 例)10人が同じ企業のサービスを購入した場合
 ・好意的意見を持つ人 → 6人 → 口コミ伝播 6人×  5人=30人
 ・否定的意見を持つ人 → 4人 → 口コミ伝播 4人×12人=48人
 1.6倍のスピードで否定的意見が広まる。
 → 顧客満足を高める上で重要なことを不満を持った客をいかに満足させるかということ

 以上のような内容でした。
この資料を見るたびに「TARP社って何?」と思いながら調べることをしていなかったのですが、今回初めて調べてみましたところ、このTARP社とは、グッドマンという方が代表を勤めていた会社でアメリカにて消費者調査をした結果から、法則性を見出し「グッドマンの法則」として有名であったのですね...。
『グッドマンの法則』
1975年から79年、そして1982年の二回と5年に亘り米合衆国消費者問題局が「アメリカにおける消費者苦情処理」調査を行いました。その調査を担当したジョン・グッドマン氏が代表を務めていたTARP社が取りまとめたデータの中から佐藤氏が法則性を発見し分析し『グッドマンの法則』と名付けたものです。
TARP社が実施した調査に加え、米政府の依頼により当時の全米の大企業、例えばGM、GE、コカ・コーラ等、またホテル、流通、航空などあらゆる業種の企業が独自に行っていた市場調査を集約し、取りまとめた結果です。これほどの大々的な調査だからこそ、消費者の感情や行動がデータで裏付けされ、時間の流れの中でも風化せず、その内容は今でも参考になります。それほど素晴らしい「法則」なのです。
(出典: http://www.customer-loyalty.jp/goodman.html)
 
上記の口コミの伝播力についてですが、調査当時にはインターネットは普及していませんでした。当然、Twitterなどもないわけです。それが現在では、簡単に自分の思っていることを世界中に発信する手段がある世の中です。

不満を持っても「何もしない」人が96%あっても、その96%の人はTwitterで不満は言うかも知れません。となると、悪い口コミの伝播力は当時の結果とは比にならないスピードで広がることになるわけですよね。恐ろしい限りです。

「不満を持つ人を発生させることは仕方ないこと」として、その発生を抑える努力とともに、不満をもった人への対応こそが企業に求められることなんですよね。ただ、ネットでのクレームに過剰反応することも考え物です。ごく少数で声の大きい人に振り回されるのではなく、そうした「どうしようもない人」を切り捨てる勇気も必要になるではないかと。

と、話が拡散してくるので、これくらいで。




 
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