焦らしプレイを強いられてきたポケモンGO、7月22日ようやくに国内配信開始されましたね。

自身、ポケモンとは無縁の人生を過ごしてきており、何の思い入れも無いのですが、社会現象となるほど盛り上がっているものに対し、「興味ない」と触れることもないままでいることは、マーケティングの教員としては許されないことなのです。

pokemongo

ということで、配信開始の速報が手元に届いた瞬間にダウンロードしとりあえずポケモン集めに勤しんでおります。 

何事も実際に経験してみないと分からんもんですよね。

で、1日遊んでみて、社会現象化する理由は大変良くわかりました。そして自分はハマらないこともわかりました。 

「外を歩きまわらなければならない」という点で、その他のスマホゲームより格段健康的で良いですよね。

現状のままでは、飽きられるのは時間の問題。当然、二の手、三の手は準備しているはずです。現在、情報として聞こえてきているのは、ポケモンGOPlusのみ。どういうビジネス展開となっていくのか。これからに興味津々です。

特に関心をもっているのは、ポケモン世代以外の取り込み。

STP観点で少し整理しつつ考察してみたいと思います。

今回のポケモンGOのメインターゲットは、20代前後から30代前半くらいの「スマホゲームに日頃から親しんでいるポケモン世代(≒ポケモンを過去に楽しんだ人含む)」または「現役ポケモン世代(≒子どもたち)+その親」と考えがちですが、任天堂ならこんなマーケティング戦略は当然立てませんよね。

自分が任天堂サイドで、何もしなくても勝手にハマってくれるセグメントをターゲットにするようなマーケティングプランを持ってこられたら、一蹴します。

確かに、しばらくポケモン消費から離れていた人も含め上記のセグメントが一気に流れ込みましたが、彼ら彼女らは、そもそもポケモンの楽しみ方を知っている属性です。仮想現実の世界で「ゲットだぜ!」が出来るんですから。(仮にこのセグメントをAセグメントとします。)

勝手に盛り上がってくれるAセグメントを利用して、本丸、つまりメインターゲットは他にあるはず。自身の興味関心は、メインターゲットを任天堂サイドはどこに置いているのか?この1点です。

Aセグメントにより、ポケモン世代で、スマホゲームをホトンドしない人が次にハマりますよね。これはビジネスへの貢献度は大きいところ。でもこれもメインターゲットではないはず。これも自動的に流入してくることが容易に予想されるからです。

となると、「ポケモン世代でもない、スマホゲームをしない人」となるのですが、この設定だとセグメントが広すぎます。通常ならば、プラスの要素を加えないといけませんが、実は、「ポケモン世代でもない、スマホゲームをしない人」で良いのではないかと妄想しています。

これは、ポケモンGOの今後の追加機能次第なので、予想が難しいところなのですが、やはり、ポケモンのトレード機能が不可欠ではないかと。

もし、今後のポケモンGOに機能として、SNS機能とポケモンのプレゼント(交換)機能が追加されたとしたら、「ポケモン世代でもない、スマホゲームをしない人」を無尽蔵にユーザーとして取り込むことが出来るのではないかと予想されます。

おそらく、世界規模で、地域限定のポケモンが登場するでしょう。日本国内でも県ごと観光地ごとの限定ポケモンが出てくるでしょう。集めたい人がいても、現実的に当地にまで行けない。となると、行ける人が行けない人とつながり、ゲットしたポケモンを交換する・プレゼントすることが必要になる。

地方に住むAセグメントの子どもが「お父さん、出張で東京にいくなら、◯◯に寄って、△△ポケモンをゲットしてきて!」なんてことになれば、お父さん頑張るしかないですよね。

海外にいく友人がいたなら、「◯◯っていう遺跡で△△ポケモンをゲットしてきて!」なんて依頼が、さしてそれまで親しくない友人からお願いされるかもしれません。となると、当人がポケモンGOをしていなくとも、スマホにインストールせざるをえない。

Aセグメントがいる限り、増え続けるのです。おじいちゃんおばあちゃんは孫のために、レアなポケモンをゲットできることを基準に旅行先を決めることになるでしょう。ポケモンGOをインストールしたスマホを持って。

熱しやすく醒めやすい社会です。そのためにも、社会現象となっているこの機を逃さず早いタイミングで二の手を打ち、メインターゲットにリーチしないといけませんよね。

ポケモンGOが一部のポケモンマニアのためのゲームとされてしまう前に。

これからもマーケティングの観点から、今後も注目していきたいと思います。 


 
スポンサードリンク