夏期集中講義で伊豆熱川にて地域活性化フィールドワークをしてきました。

伊豆熱川駅前に潰れた梅宮辰夫漬物本舗を見つけまして、ふと思ったのです。

「梅宮辰夫漬物本舗が出店した観光地って衰退しているのではなかろうか」

と。
umemiyaatagawa

タレントショップブームの当時は、梅宮辰夫漬物本舗も勢いがありました。日経記事を洗ってみたら以下のような記事を発見。
梅宮辰夫漬物本舗、観光地立地が当たる――1年半で65店に。
(1990/12/20 日経流通新聞 3ページ)
 観光地を立地場所としてフランチャイズチェーン(FC)展開し、急成長している企業がある。長野市の梅宮辰夫漬物本舗(社長東城信生氏)で、八九年八月から多店舗化に乗り出し、約一年半で店舗数は六十五店に拡大した。ここ数年、国内旅行客数は順調に伸びているが、観光地の土産物店の売り上げは伸び悩み気味。そうした中で、同社のFC店は土産物店の活性化に一役買っているようだ。
 (中略) 
 このためFC店の売り上げは大半が好調。例えばFC一号店である長野・善光寺店は売り場面積十平方メートル程度で年間売上高は五千万円。大阪の花博会場に開設した実験店(二カ所で売り場面積は合計十六平方メートル)でも半年間で八千五百万円を売った。これまでに出店したFC店(十―十六平方メートル)のほとんどが年換算ベースで二千五百万―三千万円の売り上げを達成しているという。
 こうした実績を背景に、梅宮辰夫漬物本舗は今後も観光地への出店を基本に「各地の土産物一番店の兼業店としてのFC加入をすすめる」方針で、来春までには百店舗体制を確立する方針だ。 
FCという手法を取り入れ、集客出来ればという短絡的な判断で地元の企業がFC加盟し出店、そして、当地の没落とともに閉店。そんな流れでしょうか。

記事当時で65店舗、その後100店舗にまでなったのかは調べられていませんが、現在梅宮辰夫漬物本舗のホームページよると、17店舗。

umemiya
http://www.umemiya.co.jp/locate.html

「諸事情により営業していない場合がございますので直接店舗にお問合せのうえお出かけいただきますようお願いいたします。」

と記載がありまして、伊豆半島東伊豆、熱川温泉店はまさにそれに該当する店舗ですね。記載ありながら既に閉店している店舗は他にもありそうです。

潰れたのは、梅宮辰夫漬物本舗そのものが賞味期限切れということもあるでしょうが、残っている場所はの多くは、ある程度の集客力のある観光地ばかり。

少なくとも全盛期に比べ40店舗以上が閉店していることになります。その潰れたお店がどこにあるのかが気になります。

今思えば観光地と何の関係もない物産を全面に出すことに何の価値もありませんよね。何で観光地に来て地元と関係ないおみやげ買わなきゃあかんのでしょうか。観光地全体としての方針も何もあったもんではありません。

つまり、梅宮辰夫漬物本舗を出店した観光地は、地元に一体感は無く、何の観光戦略も無かったエリア。これが、冒頭に感じた 

「梅宮辰夫漬物本舗が出店した観光地って衰退しているのではなかろうか」
 
となるわけであります。 

地元事業主たちが、戦略をもって一体で地元を盛り上げていこうと考えるような観光地は、そもそも梅宮辰夫漬物本舗には手を出していないのではないか?と思うわけです。

何の裏付け資料も収集していません。単なる思いつきの仮説です。
※梅宮辰夫漬物本舗が出店した全ての観光地情報を集めることが出来れば、考察できるところですが、そこまで調べるつもりも現段階ではありません。問い合わせたら教えてくれるかな?

ついでに、現在の全国の観光地について憂いていることを。

観光地のおみやげ屋に入れば、ご当地モノNB商品花盛りです。(ご当地限定のプリッツやポテトチップスなどです)。これも、長い目で見たら地元観光地のためにはならないですよね。売れるからといって安易に取り扱っても大手菓子メーカーが潤うだけです。

観光客がお土産に落とすお金には限りがあります。そのお金を如何にして地元に落としてもらうか?このことを最優先に考えれば、ご当地モノNB商品なんて扱ってはいかんですよね。

大変でしょうけど、地元の商品をちゃんと育て土産物にしていくべきと思います。 「ここに来たらお土産はこれを買わないわけにはいかない!」という商品です。

観光資源とともに、地元の特産品開発が大切になってきますね。

と、以上、思ったことをとりあえず書き綴ってみました。

地域活性化(含む、観光地の活性化)、地域マーケティング、これからも追求していきたいと思います。 

と、こちらからは一旦以上です。 


 
 
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