研究ノート(大学教員の徒然)

なかたにじゅんいちの個人ブログです。

カテゴリ:大学教員の徒然 > 読書記録


 田中均さんの話を直接聞く機会を得たのは、ビジネススクールに通っていた2010年11月。
 田原総一朗さんが主宰する「大隈塾」という講座の中でのこと。

 強烈な印象でした。
 鋭利な刃物を前にしたような恐怖に近い感情を今でも覚えています。

 で、講義を受けたのちすぐに3冊購入していたのですが、本日までツン読にしていた1冊がこれ。

 国家と外交
国家と外交
クチコミを見る
 
  2005年11月に出版されている対談録です。
 ちと古い対談だから、まぁいいわと思って読まずにいたのですが、
 他の2冊より、実はこれが購入した本の中では一番面白かったりしました。

 田中さんが外務省を退官したのが2005年8月、その後すぐに出ていた本なのですね。
 
 田中さんの外務省時代に携わってきた事象について当時の交渉内情を話しています。
 
 特に小泉首相の北朝鮮訪問、拉致問題のことやイラク戦争のこと、靖国参拝問題など
 小泉政権当時の外務省の役割・仕事がよく理解できます。
 
 ビジネススクール当時に田中さんの話を聞いた後に読んだ、

外交の力
外交の力
クチコミを見る

 「外交の力」という田中さんの回顧録を読んだ時も同様に思ったのですが、

 日本人は外交の事を知らなすぎですね。

 新聞やニュースで「外交問題」という言葉に接する事はあれど、
 報道されるのは表面的な事実のみ。

 
 実際に「外交」の現場でどのような事が起きているのか知る由も無し。
 ニュースの背後にどのような意図があるのかなど想像すらつきません。

 そして、外務省がどんな仕事をしているのかなど、ほとんどの日本人は知らないのではないかと。

 義務教育の中で、外交について学んだ記憶が無い。
 外交もさることながら、「国家」について学び考える機会も無かったように思う。

 非常にマズイのではないかと思う。

 世界は今どのような変化の中にあり、
 日本という国は何を価値観とし、如何にあるべきなのか?
 
 そんなことを、「政治の事は関係ない」「自分には大きな影響ない」などと
 無関心であることなく、全ての日本人が少しだけでも考えるようにならないと
 日本という国はこのままどんどん没落していってしまうような危機感を感じるのです。

 政治のレベルは国民のレベルに等しい。
 そして、メディアのレベルも国民のレベルに等しい。

 今の政治やメディアを憂うならば、まずは国民一人一人がレベルアップしないと。

 そう思うのです。

 ちなみに、当時買った3冊のうちもう1冊はこれでした。

プロフェッショナルの交渉力
プロフェッショナルの交渉力
クチコミを見る



 文明の生態史観 (中公文庫)
文明の生態史観 (中公文庫)
クチコミを見る

 梅棹忠夫という人物をしったきっかけは、
 正月、何気なく教育テレビにチャンネルを回したことがきっかけ。

 この番組です。

 ETV特集
 「暗黒のかなたの光明 〜文明学者 梅棹忠夫がみた未来〜」 
  http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2011/0605.html  

 昨年6月放送の再放送だったのです。
 震災後の日本の置かれた状況を考察しつつ、文明の未来という視点で識者たちが
 梅棹忠夫の思想を振り返り考えるそんな番組。

 最近、NHKはバラエティが増えたり、偏向報道で叩かれていることもありますが、
 とはいえ、品質の高い番組がやはり多い。

 教育テレビ(最近はEテレっていうのですね)のETV特集はその1つです。
 BSなら、BS世界のドキュメンタリーがお薦め。

 で、まぁ、この番組を見て梅棹忠夫という人物を恥ずかしながら初めて知り、
 興味を持ったのでとりあえず読んでみたということであります。

 Wikipedia- 梅沢忠雄
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%85%E6%A3%B9%E5%BF%A0%E5%A4%AB 
 

 先日読んだ、堺屋太一の「文明を解く」に続き、またしても史観モノ。

 堺屋さんは主に日本と西欧に焦点をあてていたけれど、
 この本においては、アジア、特にインドから中東にかけた地域に焦点をあて
 東洋、西洋に加え、中洋という切り口から文明の発展を考察しています。

 中身については上手いこと書けないので、これくらいにして、
 読んでいてどうしても気になったことを。

 それは、「ひらがな」が多くて読みにくいってこと。

 例えば

 「じっさいは『共通語』は・・・・」
 「じつはこのこと、はじめにおことわりしたような、・・・」
 「アラブ民主主義とのあらそいにはないけれど、同時にそれはけっきょく・・・」

 など。書かれたままなのかもしれませんが、慣れるまで苦労しました。

 そして感銘をうけたことは、この本が50年前に出されているにも関わらず、
 全く古さを感じないということ。驚くほどに。

 「良い論文は色あせない」ってことでしょうか。
 高い評価を受けている理由がわかるような気がします。

 これまでの流れに斬新な切り口で論を展開した名著ってことでしょうか。
 先日の堺屋史観に続き、また新たな歴史に対する見識を得ることができて満足です。

 取り敢えず、梅棹忠夫先生の本、追加注文決定です。

梅棹忠夫の「人類の未来」  暗黒のかなたの光明
梅棹忠夫の「人類の未来」 暗黒のかなたの光明
クチコミを見る

知的生産の技術 (岩波新書)
知的生産の技術 (岩波新書)
クチコミを見る


 年始にうっかり読んでしまった本があります。
 それはコレ。

 コンビニの買ってはいけない食品 買ってもいい食品 (だいわ文庫)
コンビニの買ってはいけない食品 買ってもいい食品 (だいわ文庫)
クチコミを見る
 
 既に大きな話題を呼んだ著者、本であるので、コメントする必要性もないとは思います。

 敢えて一言いうならば、

 「煽りすぎ!」(知ってるって?)

 
 アホか!って思うのです。
 世の中に体に100%良いモノなど皆無。

 食品添加物を悪玉にあげてはいますが、
 食品添加物だってそりゃ過剰摂取すれば毒にもなるでしょうよ。

 適量であれば「直ちに影響はない」ってことでしょう。
 (長期で見たら、現在進行形で究極的には誰も判らんってことですよね。)

 「危ないぞ!系」は偏り過ぎ、煽りすぎの傾向が強くて嫌なのです。
 この本も、著者の個人的感情が出すぎじゃないの?と思う所多々あります。

  基本、自身は「危ないぞ!系」の本は好んで読まないのですが・・・ 

 しかし、 そろそろ健康に留意しなきゃいけないかなぁと思うお年ごろ 
 ほぼ365日コンビニにお世話になっている自分にはキャッチーなタイトルだったのです。
 
 迂闊にも手にとってしまったのです。読み終わって敗北感を感じてしまいました。
 
 ということで、
 本の感想そこそこに、そんな自分の食に対する健康価値観を書いてみます。
 
 
私は基本的に、

 「食べたいと欲するモノ」=「体が求めているモノ」=「健康に悪いわけがない」

 こんな価値観で日々の食生活を送っております。
 ゆえに、食べ物に対する健康的側面にはかなり無頓着。

 多少、体に毒であっても、悪いと思っていなければさしたる影響はないと思うのです。
 悪いと思って食べれば、悪くなる。そんなテキトーな価値観です。

 昔、そういえば、「お焦げ」は食べると癌になるなんて言われましたよね。
 炭酸飲むと骨がもろくなるなんてのもありました。

 今は聞きませんけど。

 また、

 「◯◯が不足しているから、今日はこれを食べなきゃ」

 的な強制的に摂取する食べ物は、数字上は栄養素を満たしてても、
 「食べたいもの」でないわけなので体が受け付けないのではないかとすら思っています。

 「好んで食べたくないもの」=「体が求めていない」=「栄養として吸収されない」

 こんな感じですかね。

 太ると思って食べる「揚げ物」と、太ると思わず食べる「揚げ物」は
 実際に影響は異なると思うのです。もちろん実証したわけではありません。

 なので、日々食べたいと思ったものを「うまーい!」と思いながら食べてます。


 ちょっと脱線しますが、例えば爆発的に売れているらしい「ヘルシア緑茶」。
 
 高濃度茶カテキンが健康に良いっていうことで売れているのでしょうけれど、
 カテキンの過剰摂取と肝機能障害に関連性が疑われ規制されている国もあるようなのです。

 「あるある」の花王 ヘルシア成分・茶カテキンサプリで、また肝障害
  http://www.mynewsjapan.com/reports/524 

 こんな情報を知ってしまったら、
 何となくヘルシア緑茶飲みたくなくなりますよね。知らぬが仏ってやつです。

 知ってしまい、恐る恐る飲んでいたら効果半減する気がしませんか?

 エコナの二の舞になるはずなのに未だ問題になりませんね。
 メディアも絶対にニュースにはしないでしょう。
 
 ※この情報を知り、私は高濃度茶カテキンは一切飲まなくなりまし、
 トクホも含め、一層、健康に良い!と押し売る系の商品はますます信じなくなりました。
 

 明らかな毒を食すわけでなければ、健康に良いかどうかは自分の体が決めるのです。

 どんな成分でも健康に良いという人もあれば、悪いという人もいるはず。
 ※なので、ヘルシアを健康に良いと信じている人にとっては大変効果のある良い飲み物だと思います。

 メーカーだって明らかに人に害があるものを悪意を持って提供しないでしょ。(性善説)

 コンビニ食が多く、さらにはマヨネーズ摂取量は人の倍以上、
 1日1食しか食べないことも多いし、夜中にドカ食いもする。

 そんな、相当偏った食生活をしていますが、今、現在において健康上の問題は特にありません。
 腹も出てないし、太りもしません。

 まぁ、今、自分自身が健康であるのは恐らく子供の時から大学入学まで
 健康的な食生活を提供してくれた母のお陰だと思っているので、今後においてはわかりません。

 なので、一応、健康には気をつけてはいます。自分の価値観の元で。

 長くなりました・・・。 
 別に本に影響されたわけではないのですが、1つだけ参考にして実践していることがあります。
 
 それは、「缶コーヒーはブラック・無糖にする」ってこと。

 コーヒーはブラックで飲むのですが、
 缶コーヒーはナゼか甘く無いと嫌だったのです。缶コーヒー=甘いという価値観だったのですね。
 ※とは言え、今後もマックスコーヒーは時々飲みます。

 ブラック・無糖の缶コーヒーは、添加物等が入ってなく安全だというのです。

 この本を読むと、加糖・ミルク入り缶コーヒーが毒のような書き方です。

 煽りすぎな感じは凄くしますが、こういう本に振り回されすぎてはいけないという教訓は得られます。

 「病は気から」ですよ。

にしても、 「買ってはいけない」に区分されたメーカーは訴えるんちゃうか?
もしくは、いつか食品メーカーにゴルゴされちゃうんじゃないか心配です。

食べてはいけない添加物 食べてもいい添加物 (だいわ文庫)食べてはいけない添加物 食べてもいい添加物 (だいわ文庫)
著者:渡辺 雄二
販売元:大和書房
(2008-07-09)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

 次は、畝山さんの本も読んでみようと思います。
 

ほんとうの「食の安全」を考える―ゼロリスクという幻想(DOJIN選書28)ほんとうの「食の安全」を考える―ゼロリスクという幻想(DOJIN選書28)
著者:畝山 智香子
販売元:化学同人
(2009-11-30)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

「安全な食べもの」ってなんだろう? 放射線と食品のリスクを考える「安全な食べもの」ってなんだろう? 放射線と食品のリスクを考える
著者:畝山智香子
販売元:日本評論社
(2011-10-20)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

ヘルシア緑茶 すっきり 350ml×24本ヘルシア緑茶 すっきり 350ml×24本
販売元:ヘルシア
(2011-09-26)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


昨年、買っておきながら積みっぱなしの本が大量にありまして・・・。
どんどん消化していかねばならない今日この頃。

そんな2012年スタート、自分にとって今一番求めていた本が読めた気分。
「歴史を(に)学ばねば」と思っていた自分にとって最良の2冊でした。

本書は2002年4月から7月にかけて東京大学で行われた全12回の講義録。
2003年に出版された同タイトルの書籍が2010年11月に文庫化されたモノ。

講義録ゆえに口語調で極めて読みやすく、大事な事柄は何度も出てくる。
難解な言葉は少なく、丁寧に話をしてくれていて解りやすい。 

「東大講義録 文明を解く機\こΔ汎本の近代に至る道」は、
古代から現在に至るまでの世界の文明の歴史、国家・経済・文化の変化、因果関係を俯瞰できる1冊です。
(堺屋史観ではありますが)

そして、江戸末期、明治維新以降現在までについては、
経済に焦点をあてて丁寧にその過程を講義してくれています。

「東大講義録 文明を解く供|硫措匆颪旅渋な析」は、
堺屋氏が提唱している「知価社会=知価革命」論を学ぶための1冊。

恥ずかしながら、堺屋氏の著書は初めてなのです。
当時、経済企画庁長官になったとき、「なんで経済小説家が?」と思ったくらいです。

本書を読んで理解、納得できました。

約10年前の講義ながら、2012年現在においても全く色褪せていない。
というか、日本がこの10年「変われずにいる」ことを痛切に感じさせる内容。

世界の経済問題を理解する基礎的な見識を身につけるにも良いですし、

今後の世の中がどのような方向で動いているのか、
構造改革の本質は?閉塞感のある現在の日本を如何にしたら良くなるのか?

ヒントとなることばかりです。 

SNS、ネットワークインフラの拡大拡充により、確実に知価社会に向け変化してきている、
知価革命が進んでいるのだろうとも思うのです。

この本を読んでからFacebookの価値と可能性が違って見えてきます。


本書記載の中から記憶に深く刻まれたことを備忘録少しだけ。

アラン・フォーバス氏の観光開発に関する沖縄開発に関しての主張
(戦後最大のツーリズム・プロデューサーと言われた人物らしい)

「観光開発に道路とか飛行場とかホテルをつくるのは二の次。
それらは観光のサポーティング・エクイプメント、支える施設であって、観光そのものの施設ではない。
まず観光そのものの施設、あれがあるから沖縄へ行きたいというアトラクティブをつくれ」

アトラクティブとは?
「第一にヒストリー、歴史である。第二にフィクション、物語である。
第三にはリズム&テイスト、音楽と料理である。第四にはガール&ギャンブルだ。
第五にはサイトシーイング、景色のいい所だ。そして第六にはショッピング、
品揃えがよくて安価な商店街だ。このうち3つを揃えろ」


「嫉妬は人間の劣情」

金持ちを貧乏にしたからといって貧乏人が豊かになるわけではない。皆が貧乏になるだけです。
それにも関わらず金持ちを貧乏にしたがるのは嫉妬です。「嫉妬」に正義感を与えたんですね。
これが享保の改革以来の1つのパターンになりました。

今の日本でも「嫉妬」に正義を与えるような言論が非常に多い。
よくいわれる「庶民感覚としては許せません」。しかし、嫉妬は人間の劣情です。
劣情を正義にするのは世の中にとっていいことではありません。

「貢献面産業分類」
堺屋氏が提唱している、 作業方法とか物材といった供給側から分けずに、需要側から分ける産業分類。

物財産業 : 物財を精算。加工する。
位置産業 : 財の場所、時間、法的条件を変える。
時間産業 : 個人的社会的に時間を楽しくする。
知識産業 : 個人的社会的に知識、技能、情報を広める。
 

きりがないから、3つまで。

ということで、書評というか紹介文ですね。
HONZで書評を書いている大学院同期のT氏みたいな書評を書けるようになりたいなり。 

東大講義録 文明を解く I (日経ビジネス人文庫)
東大講義録 文明を解く I (日経ビジネス人文庫)
クチコミを見る

東大講義録 文明を解くII―知価社会の構造分析 (日経ビジネス人文庫)
東大講義録 文明を解くII―知価社会の構造分析 (日経ビジネス人文庫)
クチコミを見る


最近、昨年末以来、溜まりに溜まった未読本を読み進めています。

書評を書けるような力量は無いのですが、どうしても一言申し上げたい1冊があるので取り上げてみたいと思います。

その1冊とは、コレ。

人生で大切なことはすべてプラスドライバーが教えてくれた人生で大切なことはすべてプラスドライバーが教えてくれた
著者:原 マサヒコ
経済界(2010-03-25)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

昨年結構売れていた本らしく、何かのブログで年間ランキングで上位にあり、中身の精査をせず、とりあえず買ってありました。

大前提として、内容は良いです。

筆者の実体験を元にした物語らしいのですが、
正しい仕事に対する向き合い方を教えてくれます。
読みやすい仕事本です。

仕事に本気になれない人、後ろ向きな人、伸び悩む若手などには特に良いかもしれません。

自分は、新卒1年目の社員に紹介しようと思いました。


内容についての評価は、ブックレビューや、他の方のブログを参照してもらうとして、


私が申し上げたい一言とは、


表紙に騙されて買ってはいけません。


ということ。

この本の主人公は、表紙にでているような女の子ではありません。
ダメダメ男が仕事を通じて成長していく様を描いております。

レーシングスーツを着ていますが、レースは関係ありません。

ハチロクは確かに主人公が乗っている車ですが、それは、赤黒ツートンのレビンです。

表紙のハチロクは明らかにパンダトレノです。
さらに、物語上、ハチロクの重要性は殆どありません。

「プラスドライバーが教えてくれた」とありますが、
象徴的なモノとしてプラスドライバーは確かにでてきますが、
仕事を教えてくれたのは先輩社員の石田さんです。 


売る側の都合で作ったような表紙。

表紙は確かに大切ですが、ちとコレはヤリ過ぎでしょ!と思わざるを得ないのです。

上手な売り方といえばそれまでですが、内容が酷ければ詐欺と言われかねない。

内容が一定水準以上ゆえに許されるやり方とも言うのかな。
確信犯的な表紙がとても納得いかない。

こじつけ的な表紙と言うならば、中身も若干こじつけ的な要素あり。
Dellでの話は完全に不要だったと思うのですよね。


要は、私は表紙に騙されたのです。

売り手の手中にまんまとハマってしまった自分が嫌なのです。
でも、内容は良かったので釈然としないのです。

-----参考-----

筆者、原マサヒコさんのホームページ 
http://plusdriver.jp/

公式ブログ
http://ameblo.jp/plusdrive/ 

本の紹介を兼ねたPVのエルレを使っているのもなんだかなァ・・・。
 


今週はブログ放置でした・・・。

もっぱら研究以外の本に逃避しております。 
最近読んだ本の中で満足度の高かった1冊のご紹介。

それは、これ

【新版】動機づける力―モチベーションの理論と実践 (Harvard Business Review Anthology)【新版】動機づける力―モチベーションの理論と実践 (Harvard Business Review Anthology)
著者:DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー編集部
ダイヤモンド社(2009-10-09)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
 
2005年に出ていた同タイトルの新版。
モチベーションに関連する論文のオムニバス本。

収録されている論文は以下のとおり

「モチベーションとは何か」 フレデリック・ハーズバーグ
「新しい動機づけ理論」 二ティン・ノーリア 
「知識労働者のモチベーション心理学」 テレサ・M・アマビール 他
「MBO失敗の本質」 ハリー・レビンソン
「ピグマリオン・マネジメント」 J・スターリング・リビングストン
「モチベーショナル・リーダーの条件」 デイビッド・C・マクレランド 他
「『理想の職場』のつくり方」 タマラ・J・エリクソン
「Y理論は万能ではない」 ジョン・J・モース
「本物のリーダーは社員と業績を秤にかけない」 ラッセル・A・アイゼンスタット


 大学院で組織人事系の授業を履修していない自分にとっては新しい知識刺激が盛りだくさんで↑↑な状態でした。


いくつか、「いいねぇ」と思った箇所を。


『だれかに何かさせる、いちばん確実で、いちばん回りくどくない方法は、尻を蹴っ飛ばすことである。これを「KITA」(尻を蹴っ飛ばせ:Kick in the pansの文字を組み合わせている)と名付ける。』 


『 生徒の知的能力に対する教師の期待度の高さは、教育面において生徒たちの[自己実現力」となることがある』


『部下の能力やスキルを超えた期待は逆効果になる』 


『上司の能力こそ最も影響力が大きい』


と、他にもありますがこれくらいで。

HBRの書籍はハズレが無いですね。やっぱりHBRの購読しようかな。まだ学割が効くし。


Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2010年 11月号 [雑誌]Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2010年 11月号 [雑誌]
ダイヤモンド社(2010-10-09)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
 


 未だビジネス書分野では売れ続けているみたいですね。

 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
 通称「もしドラ」

 発売後、直ぐくらいに本屋で見つけて、
 立ち読みであらかた読んで内容は知っていたのですが、
 今回、ちょっと必要に迫られて今回は精読してみました。
 
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者:岩崎 夏海
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2009-12-04
おすすめ度:4.0
クチコミを見る

 ドラッカー本との出会いは、新卒入社したコンサル会社。

 経営を語る上で「ドラッカー」は必須 

 と、半ば強制され読み始めました。
 
 コトラーのマーケティング本も同じくなのですが、
 この手の本は、実務で同様の経験を持っていないと、ナカナカしっくり理解しがたい。

 自分もあの当時、ドラッカーを読んでみたものの

 その事実のみを言葉や文章として知っている

 に留まる程度でした。

 それが、その後、様々な業種業界の企業経営者と会い、
 それぞれの企業における経営課題の話を聞かせていただき続けてくると、

 その都度、

 「あ、ドラッカーが言っていたことはこの事か!こういう事か!」

 と、またドラッカーを読み直し理解が深まってくる感じなわけです。


 で、この「もしドラ」。

 ドラッカーのマネジメントのエッセンスが各所に出てきていますが、

 実務経験をリンクさせて、ドラッカーの翻訳本を読んでいる人には
 全く不要という認識で、立ち読みまでで、購入する気には全くならなかった。

 「本の書き方・売り方」としては大変参考になりましたが。
 

 で、今回、何故に精読しなおしたか、というと、

 
 人材育成の一環で、マネジメントについて研修をしようかと思っていて、
 その上で、ドラッカーくらいは読んでもらいたい。

 
 と思案しており、とっかかりとして「もしドラ」は良書なのではないかと
 改めて内容を確認するためでした。


 いきなり、「ドラッカー読め」と言ったところで、
 実務とどのようにリンクさせれば良いかイメージがつかなければ、勿体無いですからね。

 
 まぁ、物語としては微妙な気もしなくもないですが、
 
 部活動経験がある人ならば、ドラッカーのエッセンスを学びながら、
 ある程度感情移入し、読み進めることができると確信をもてました。


 但し、やはり「もしドラ」を読んでもらっただけでは、
 読んでおしまいになってしまいそうなので、少し研修プログラムを入れ込もうかなと。


 ということで、
 「もしドラ」読み終わって、本棚からドラッカー著書を読みなおしています。


マネジメント - 基本と原則  [エッセンシャル版]マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
著者:P・F. ドラッカー
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2001-12-14
おすすめ度:4.5
クチコミを見る

 
 ちなみに、パラパラ読むには名言集はオススメ。
 仕事の哲学が好きですね。

仕事の哲学 (ドラッカー名言集)仕事の哲学 (ドラッカー名言集)
著者:P・F・ドラッカー
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2003-08-01
おすすめ度:4.5
クチコミを見る

 
 ついでに、以下も略して「もしドラ」かな。

 もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら タケコプターで読み解く経済入門もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら タケコプターで読み解く経済入門
著者:藤野英人
販売元:阪急コミュニケーションズ
発売日:2010-09-01
おすすめ度:5.0
クチコミを見る
 
 


私、本はまぁまぁ読みますが、もっぱらビジネス書の類ばかり。
小説の類はほとんど読みません。
最後に読んだのは何年前だか思い出せないくらい。
ついでに、映画もテレビドラマもほとんど観ません。
性に合わないのです。

そんな中、先日、ある理由から「恋愛小説」を読む必要に迫られ、本屋を物色し、
平積みされていた現在公開中の映画「ハナミズキ」の小説版を購入。

早稲田大学の本キャンでロケをしていたのを知っていたのと、
数カ月前の情熱大陸で映画主演の新垣結衣の撮影の様子を追っかけていた回を
見ていたってのもあって、何となく親近感があったからです。

本書、原作は原作なのですが、小説が先ではなく映画脚本を小説化したものなのですね。

そのせいか、小説なのですが、テンポが極めて早いのは
読みやすくてよかったのですが、細かい情景描写に物足りなさを感じがしました。

映像にすることを前提にしているってことですかね。


いわゆる速読はせず、前頭葉つかってじっくり読みましたが、
2時間も必要としませんでした。

で、実際に読んでみての感想ですが、


「遠距離恋愛してみたーい!!」

って心底思いました。今となっては無理なお話なのですけどね(笑)

それと、

「たまには小説を読むのもよいかなぁ」

と思えた事は収穫。

主人公の紗枝が就職活動に奔走するシーンがあるのですが、
この半年、新卒採用に携わっていたこともあり、なんともリアルでした。


折角だから、映画も観に行ってみようかな。


ハナミズキ (幻冬舎文庫)ハナミズキ (幻冬舎文庫)
著者:吉田 紀子
販売元:幻冬舎
発売日:2010-08
おすすめ度:4.0
クチコミを見る
映画「ハナミズキ」オリジナル・サウンドトラック映画「ハナミズキ」オリジナル・サウンドトラック
アーティスト:サントラ
販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント
発売日:2010-08-10
おすすめ度:5.0
クチコミを見る


昨日に続いてブックレビュー的なモノ。この1ヶ月くらいの間に読んだ新書たち。

新書って良いですよね。読みやすさやボリュームの適当感もさることながら、1番はコンパクトでかさばらないところ。 
 
ハードカバー2冊をカバンに入れるはキツイけど、新書なら2冊持ち歩いていても余裕ですからね。

手元に間違いなく残すであろう本は、新品を買うのですが、新書については古本に限ります。

著者には印税貢献出来ず申し訳ないですが、1冊150円〜200円で買えるので手当たりしだい買っちゃいます。

ということで、新書といえど2〜3年落ちなんで、その間に状況が大きく変わっていたり、情報が古くなっていたりで読む価値の無いモノもありますから、新書を古本で買う場合は、ざっと中身を目を通してからでないと買いません。

今回はタマタマ高田馬場駅で開催していた古本市で購入。
簡単に感想を。

心脳コントロール社会 (ちくま新書)心脳コントロール社会 (ちくま新書)
著者:小森 陽一
筑摩書房(2006-07)
おすすめ度:3.0
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る




ザルトマン教授の「心脳マーケティング」がベースになってる本で、ガッツリの場合はそちらが当然オススメなわけですが、

湾岸戦争当時のブッシュ政権や、小泉劇場等事例にしてプロパガンダが何故成立するのか?っていうことを判りやすく解説しながら、心脳マーケティングを説明してくれています。

要は対象とする事象について、「快」と「不快」に単純二極化して、どちらかを選ぶよう情報コントロールするってことです。
プレゼンなどで使える要素もあって、結構満足な1冊でした。

個人的おすすめ度: ★★★★☆


思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本 (講談社現代新書)思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本 (講談社現代新書)
著者:郷原 信郎
講談社(2009-02-19)
おすすめ度:4.5
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る



これ確か結構売れた1冊ですよね?
社会問題や事件を丁寧にひもときながら、「法令遵守」「規範遵守」の旗印の下で、皆が思考停止になっていることに警鐘を鳴らしているって感じでしょうか。

郷原さんが、元検事ゆえ最終的に社会と法のあり方についてでまとめていますが、「メディアが言う事を鵜呑みにするな」「善悪の判断は自分自身で考えろ」「何事にも柔軟性を持て」といったことを伝えたいと思われます。

個人的おすすめ度: ★★★★☆

日本人はなぜ環境問題にだまされるのか (PHP新書)日本人はなぜ環境問題にだまされるのか (PHP新書)
著者:武田 邦彦
PHP研究所(2008-11-15)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る




これはついで買い。さんざん、この手の本は昔読んだのでおさらい程度。

「CO2排出を●●キロ抑えて、ウンたらカンたら〜〜」
「チームマイナス6%」
とか、
「25%削減します」とか言っちゃう某国首相(元)

とかがちゃんちゃら可笑しいわけですよ。

最近の暑さに「日本は熱帯化しているのでは?」と強烈に思うのですが、それも自然の摂理。
未だCO2が温暖化の原因だと思っている人は一度読まれても良いかと。

個人的おすすめ度: ★★★☆☆

人はなぜ悩むのか (講談社現代新書 (693))人はなぜ悩むのか (講談社現代新書 (693))
著者:岩井 寛
講談社(1983-05)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

人間なんだから悩むのは当たり前ってことを難しく解説してくれている良書。
当たり前なんだから、悩んでいることを素直に受け入れ、それが、「恐れ」なのか「不安」なのか、そしてその真因は何かを自分で整理することが大切ですよってことです。

久しぶりに古目の新書を読んだのですが、昔の新書って文字も小さく、難しい内容が多かったですよね。
今の新書は、読みやすさ重視ってことがよく解ります。

個人的おすすめ度: ★★★☆☆


デジタル社会はなぜ生きにくいか (岩波新書)デジタル社会はなぜ生きにくいか (岩波新書)
著者:徳田 雄洋
岩波書店(2009-05)
おすすめ度:3.5
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

タイトルに偽りありかなぁ。もっと哲学的に何故生きにくいのかを掘り下げているのかと思ったら、デジタル音痴、IT音痴の為のリテラシー向上の為の入門書みたいな本。 

情報機器の取り扱いにはじまり、インターネット世界での情報管理やら、ソフトウェアのことやら、パスワードの管理方法など。 

そんなの知っているよって読む事もできますが、初心の利用者の気持ちを代弁してくれている点では勉強になる点もあり。
提供側と利用者側においてはギャップが必ず生まれるっていう事です。 
そのギャップが判らないと、意図せざる結果になるんですよね。
 
個人的おすすめ度: ★★☆☆☆ 


と、あくまで個人的読書記録ってことで。
まだ、未読本が積んであるのですが、いい加減、論文読まないと・・・
 


大学院も夏休みとなり、本来ならば修論に時間を割かねばならないわけですが、最近は読もうと思って積んであった本ばかり読んでいる今日この頃です。

そんなことで、ちとブックレビュー的なモノを書いてみようかと。

まずは、ブランド戦略の授業にて慶応大学の高橋先生が紹介してくれた1冊。

「暴走族のエスノグラフィー モードの叛乱と文化の呪縛」佐藤郁哉 著

研究手法の1つとして参考にして欲しいという紹介だったわけですが、素晴らしい1冊でした。

先生方から進められる必読書には総じてハズレが無いのです。

研究にはいくつかの方法論があるわけですが、本書の方法論は「エスノグラフィー」

本書の冒頭にこのような説明が付いています。

「この本の題名にある「エスノグラフィー」という言葉は日本では「民族誌」と訳され、未開民族や特定の地域社会などの文化や社会経済組織をはじめとする生活の諸様式について、フィールド調査を通じて組織的に描き出す方法およびその成果として書かれるモノグラフや報告をさす。
本書は、暴走族という、現代の日本に生息する一部族についてのエスノグラフィーである。」

「暴走族」というと、今は昔という感じもする言葉になっていますが、本書の出版は1984年。

この調査研究が元になりシカゴ大学で博士号を取っているらしいです。

何が凄いって、佐藤氏は、1年にわたって京都の右京連合という暴走族に入り込んでいることなわけです。

単に、外から調べた成果ではなく、自らも暴走族に片足を突っ込んで中からの視点を持って調査分析した成果というモノなのです。 

本書、謝辞の最後に

「未成年者が多いため一人一人名前をあげることはできないが、時にはくどくシツコいものになりがちな著者のインタビューに快く応じ、仲間(ツレ)として扱ってくれた彼らに改めて感謝の言葉を送ります。本当に、ありがとう。」

ってあるんですよ。謝辞の最後に書かれるくらいだから、相当感謝しているのでしょう。 

それゆえか、本書は、 暴走族の実態について事細かに記述され、そうした事象(つまり集団暴走行為)が生じる社会メカニズムについて言及している訳ですが、一貫して暴走族に対して筆者の「愛」が感じられます。 

本書、
暴走族の歴史から、当時の単車の改造例、車の改造例、当て字を使った暴走族のチーム名の分析や、暴走行為の実例、インタビューを通じたリアルな当時の暴走族の言動、写真と読み物としてすこぶる面白いわけですが、

本質な点は、暴走族の研究を通じた「社会における日常性と非日常性」についての考察です。

特に、その暴走族の活動を、 ミハイ・チクセントミハイによるフロー(flow)という概念に基づいて、考察している点が面白い部分でした。 


フロー(flow)とは・・・
「人がある行為に完全に没頭しているときに感ずる包括的感覚を、フロー flow とよぶ」

フロー経験の特質としては以下の6つの要素があるらしいのです。

1) 行為と意識の融合
2) 限定された刺激領域への注意集中
3) 自我の喪失
4) コントロールの感覚
5) 明瞭で明確なフィードバック
6) 自己目的的性格


スポーツやゲームに没頭している瞬間などはまさにフロー状態ということですね。

暴走族の活動には上記6つの要素が存在していることを事象の積み重ねを通じて説明しています。

非日常は、日常の対極にあるのではなく、日常の延長線上に存在するモノという見解をしめしています。

非日常は社会における安全弁的存在。その1つの形が暴走族だったという訳です。

当時は暴走族という形で非日常性を謳歌した若者。

時代変われど、常に非日常性を求める点においては全く変わることが無いことが分かってきます。

例えば、AKB48などアイドルに熱狂する若者、アニメやネットの世界に生きる若者なども、発生のメカニズム、その活動内容をフローの概念で考察すると、暴走族とほぼ同一だと捉えることができる感じです。

と、こんなところにしまして、
自身にとって、研究するっていうのはこういう事かということか!って気付かされた記念の1冊になりました。

暴走族のエスノグラフィー―モードの叛乱と文化の呪縛暴走族のエスノグラフィー―モードの叛乱と文化の呪縛
著者:佐藤 郁哉
新曜社(1984-10-15)
おすすめ度:5.0
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
フィールドワークの技法―問いを育てる、仮説をきたえるフィールドワークの技法―問いを育てる、仮説をきたえる
著者:佐藤 郁哉
新曜社(2002-02)
おすすめ度:5.0
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
 楽しみの社会学楽しみの社会学
著者:M. チクセントミハイ
新思索社(2001-01)
おすすめ度:4.5
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


一作日発売になったダニエル・ピンクの「モチベーション3.0」を一気読みした。

本書はつまるところ、

「 これからは仕事を報酬の為だけにやっていては高い成果は出せないよ 」 

ってことを説いています。

その事は、読む前から大よそ内容は予想出来たけれど、旧態依然のモチベーション管理方法(モチベーション2.0)のダメな所と良い所がきちんと整理されていて、そして内なるやる気を元にする管理方法(モチベーション3.0)への必然性から移行への具体的手法までまとめてあり、想像以上に良い内容でした。
 
内容を細かに記載するのは避けますが、

モチベーション2.0に代表される「アメとムチ」マネジメントの致命的な7つの欠陥を本書では以下としていました。

1) 内発的動機づけを失わせる。
2) かえって成果が上がらなくなる。
3) 創造性を蝕む。
4) 好ましい言動への意欲を失わせる。
5) ごまかしや近道、倫理に反する行為を助長する。
6) 依存性がある。
7) 短絡的思考を助長する。


言われてみればその通りってことなのですが、その理由を丁寧な調査、事例により言及されていて、もの凄く納得感を得られます。

タイプX(extrinsic:外発的)からタイプI(intrinsic:内発的)へ行動を移行する必要性を言及していて、タイプIがモチベーション3.0の前提となるというお話です。 

で、そのモチベーション3.0における3つの要素は、

1) 自律性(オートノミー)
2) マスタリー(熟達)
3) 目的


と整理されています。

人生を楽しんでいる人や仕事で大きな成果をあげている人にとっては取り立てて斬新な概念ってわけではないですが、「仕事は生活のため」とか「給与を貰っているから嫌な仕事もしなければならない」というパラダイムが強い人にとっては、とても良い本かもしれません。

また、個人的な仕事に対する向き合い方や心の持ちようといった側面よりも、モチベーション3.0的な組織マネジメントの在り方・手法や具体的な事例が沢山紹介されていますのでマネジメントに携わる人にとっては、自己啓発本とは少し異なり、新しいマネジメント手法の教科書的な本になっています。

例えば、人への褒め方や報酬の決め方など、すぐに活かせる手法てんこ盛りっていう感じです。
 
本を通じて、改めて自分自身の仕事への向き合い方を確認するとともに、マネジメントの在り方を考えさせられる本でした。 

仕事は人や組織からモチベートされるのではなく、あくまで自分自身でモチベートしていかないといけないっていうことですよね。


モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すかモチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
著者:ダニエル・ピンク
販売元:講談社
発売日:2010-07-07
おすすめ度:4.0
クチコミを見る




ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
著者:ダニエル・ピンク
販売元:三笠書房
発売日:2006-05-08
おすすめ度:4.0
クチコミを見る


東京地方は桜が満開になりました。

近所の桜の名所、隅田公園や上野公園は人が溢れかえっていることでしょうね。

そうした名所の桜も良いのですが、 自分は自宅近所で、

「え、こんなところに桜があったの?」

というような、普段は気づくことがなかった桜の木を見つけ、見るのが好きです。 


そんな桜のことで、なぜかふと思い出したのが、

『 桜の花が咲くと人々は酒をぶらさげたり団子をたべて花の下を歩いて絶景だの春ランマンだのと浮かれて陽気になりますが、これは嘘です。 』

で、はじまる坂口安吾の「桜の森の満開の下」 

初めて読んだのは、高校生の時だったかな。

「桜の森の満開の下」が目的ではなく、「堕落論」を読みたくて買った1冊に収録されていたような記憶があります。

と、もう一度読んでみたくてネットで調べてみたら、坂口安吾は没後50年を過ぎているので、青空文庫で全文公開され読むことが出来るのですね。

青空文庫:坂口安吾作品リスト(406)

桜の森の満開の下

桜の魔力、今も昔も変わらないのですね。

明日、日曜日は、文庫版を持って桜の魔力に踊らされるべく上野公園あたりに散歩に行こうかな。

堕落論 (集英社文庫)堕落論 (集英社文庫)
著者:坂口 安吾
販売元:集英社
発売日:1990-11
おすすめ度:4.0
クチコミを見る




桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)
著者:坂口 安吾
販売元:岩波書店
発売日:2008-10-16
おすすめ度:4.5
クチコミを見る
 


若干ブームに乗り遅れた感はあったのだけどFreeを読みました。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
著者:クリス・アンダーソン
販売元:日本放送出版協会
発売日:2009-11-21
おすすめ度:4.5
クチコミを見る

MBA授業を通じて知った事も相応にあり、自分にとってはさして新しい事柄もなく、感動は無かったというのが正直なところ。

でも、体系的に整理されていて本としての完成度は高いです。

という感想を持ちながら、この本を読んだ後から事あるごとに、

「これを無料で提供するビジネスモデルは作れないかな?」

と、思いを巡らせてしまうようになり、かなり影響を受けている感じです。
 
大概はある程度答えが出るのですが、なかなか「これ!」と答えがでないのが、外食事業。

Free内で取り上げられている事例の多くは商品原価の変動幅が小さなな事業が多いのですが、外食業の商品原価のそれは非常に大きい事業。

  大半のお客にタダで食べさせ、一部のお客からお金を取る、または、大半のメニューがタダで、一部有料のメニューが有料というようなモデルは現実的ではありません。

でも、なんかあるんじゃないかとここ数日思いを巡らせています。

最近のマクドナルドがコーヒーを時間帯によって無料で提供している事例はありますが、これはビジネスモデルというよりサンプリングに近い感じ。

昨年話題になった(なった?)、支払い金額は全てお客に決めさせるレストランは、近い感じがするのですが、

ロンドンのレストラン、食事代金は「自由に」
2009年2月3日 ロイター

Cafe owner thrives with no-pricing policy
2009年3月17日 CNN

これは、極論食べて「無価値」言って一銭も払わないことも出きなくも無いのでしょうが、無料ビジネスモデルではなく、価格戦略、販売戦略がユニークといった方が良い感じですね。

ビジネスモデルとして無料で提供できる仕組みは出来ないものか?

一回あたりの単価が低い業態なら出来そうな感じもします。

今後も、思いを廻らせておきたいと思います。 



WBS(早稲田大学ビジネススクール)の内田先生の新著『論点思考』が出たので、読んでいなかった『仮説思考』とセットで一気読みを終えました。

内田先生の講義は前期2つ、後期1つ履修し、すっかり内田ファンになっているわけですが、

そのせいもあってか、内田先生に直接講義を受けているような感覚、脳みその中で、文章と、先生が教室で講義しているリアルなイメージがシンクロする。という、不思議な感覚に陥りながら読み終えた2冊でした。

P1001709

大学の講義で教えて頂いてきた内容も多く、いずれの本も非常に読み易く、それでいながら非常に奥深い内容です。

具体例も多く、論点思考、仮説思考がどんなモノであるのかが理解出来、すぐに参考に出来る事も多数ですので、どんな人が読んでも価値があると思いますが、

内容はBCGでのコンサルタントとしての経験に基づいているので、読者側にある程度類似経験があれば、尚、刺激が多い内容かと。

自身読みながら各所で、これまでお会いして来た多くの企業経営者からの相談や依頼事項がフラッシュバックしていたのですが、どんだけ『論点思考』に欠けた行動を取っていたかを、思い知らされました・・・

いずれの本も、仕事において成果を上げるためには、手段や方法論を身につける以前に、成果をあげるための思考特性( これに加え行動特性と価値観 )を身につける事が如何に大切かを改めて考えさせられる1冊です。

いわゆるハウツー本ではなく、実務で真に活かせる思考特性を身につける為の示唆に満ちた本だと思います。

読む順番は、個人的には『論点思考』を読んでから『仮説思考』を読むのが良いかと思います。

合わせて『スパークする思考』を読むとより内田先生の思考特性や行動特性への理解が深まるかと。 
 

論点思考論点思考
著者:内田 和成
販売元:東洋経済新報社
発売日:2010-01-29
おすすめ度:4.0
クチコミを見る




仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
著者:内田 和成
販売元:東洋経済新報社
発売日:2006-03-31
おすすめ度:4.0
クチコミを見る




スパークする思考  右脳発想の独創力 (角川oneテーマ21)スパークする思考 右脳発想の独創力 (角川oneテーマ21)
著者:内田 和成
販売元:角川グループパブリッシング
発売日:2008-11-10
おすすめ度:4.5
クチコミを見る
 


米作家サリンジャー氏死去
時事通信−2010年1月28日

訃報に触れての正直な感想はというと、


「え?サリンジャーさんってまだ生きていたの?」 

 
 でした。自分辞書の中では、もう過去の文豪というか、歴史の人としてインプットされていました。知ると、極端に社会との接触を嫌い隠居して、ほとんど人前にでなかった方なのですね。
ゆえに、国内のニュースで使われている写真が、どこかしこもコレしかなのですか・・・。

view8894314
古き良きアメリカを感じさせる1枚です。

ご冥福をお祈りするとともに、ここ数日のmixi日記や検索キーワードの上位となっている、サリンジャーといえば『この1冊』について。

今一度、『ライ麦畑でつかまえて』を本棚からもう一度手にしてみたわけです。村上春樹による新訳もあるみたいですが、私が持っているのは野崎訳です。
 
ライ麦畑でつかまえてライ麦畑でつかまえて
著者:野崎 孝
販売元:白水社
発売日:1985-09
おすすめ度:4.0
クチコミを見る

ここで、この『ライ麦畑でつかまえて』について、何か気の利いた感想でもかければよいところなのですが、

 実は、私、この本、何度もチャレンジしているのですが、一度も通読したことがないのです・・・
 
 購入したのは確か中学生くらいの時だったように思います。

この本を知ったのは、少年犯罪を犯す人が尽く読んでいる本だと、当時の友人に勧められたのがきっかけではあるのですが、購入動機はいたって単純 『 なんとなく、この本読んでるのってカッコいいかも 』極めて中二病的なもの

もともと文学には関心の低かった当時の自分でありましたが、買ったからには読もうと試みること、数知れず。

最初の方で読む意欲が失せてしまうというか、全く面白いと思えなくて読み進めることができないのであります。

  そんな経験を振り返りながら、10年ぶり位に本を開いてみたのですが・・・

駄目でした。

10数ページ読み進めて、昔と同じ感情になってしまい、結局今回も読むのを辞めてしまいました。

すみません。サリンジャーさん、自分には向いていないようです。

↑このページのトップヘ