研究ノート(大学教員の徒然)

なかたにじゅんいちの個人ブログです。

カテゴリ:大学教員の徒然 > 考えてみたこと諸々。

先日に続いて塾業界ネタです。小生、数年前から学習塾業界で仕事をしているのですが、これは市場にとても魅力を感じているからで、今回はその理由について書いてみようかと思います。

 理由はいくつかあるのですが、その中でも最大の理由は学習塾市場が「中小零細がひしめく成熟市場」だからです。こういう市場はとても「面白い」と思うのです。もちろん「面白い」というのビジネスで一気に成長する・成長させる機会があるという点で。ということでマクロ視点からになりますが「成熟市場」「中小零細ひしめく市場」の2つの点を、最近作成した資料を使って見て行きたいと思います。

◆学習塾業界は成熟市場

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 学習塾の市場規模の試算はいくつかあるのですが、学習塾白書によると1兆3000億円規模。この市場規模が1990年代中頃から横ばいで推移しているのが現状です。「少子高齢化」といわれている通り、子供の数は減ってきていますが、市場は小中学生の通塾率の上昇により市場規模は維持されています。その市場の中で、上場企業19社(2011年3月時、現在は17社)の売上合計を見てみると上昇傾向にあります。(詳細を見ていくと既存事業は縮小傾向にありながらM&Aで売上を上げている会社がほとんどなのですけどね)

 市場規模は伸びてはいませんが多くの市場が縮小傾向にあるなか、横ばいで推移している市場というのは十分に魅力的ですよね。さらには景気が悪くなっても家庭における教育支出は最後まで削られない傾向にあります。つまり学習塾業界は比較的景気に左右されにくい業界なんですよね。

◆中小零細ひしめく市場

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 個人事業主が6割。従業員規模10名以下が8割。こんな中小零細個人がひしめく業界は他には無いですね。大手が強いようにも見えますが、売上シェアはまだ2割程度。これは学習塾が現状。人が人に教えるというビジネスモデルが主流であり、労働集約型であるため規模の経済が働きにくいというのが理由の1つです。さらに人の力が業績が左右されるので大手でなくとも局地戦で個人で何とかやっていけてしまうのが学習塾なんです。

 この学習塾業界、学習塾を「サービス業」として考えれば打つべき手立ては山ほどあるのですが、全体的に考え方が古い経営者、「教育」を聖域化して経営視点で考えられない経営者が多いのが実態です。要は業界全体として旧態依然としているのです。こういう市場であるからこそ、今後、革新的な技術・サービス、高い経営管理レベルを持って臨めば既存企業を一気に駆逐し市場を奪取できる可能性を秘めていると考えています。そう、一昔前の外食市場のように。

 こういう市場であるため、新規参入してくる企業も多数です。成長の手法の1つは「フランチャイズシステム」であることも事実であり、実際にFC本部の数も年々増えてきています。
(FCってそもそもどうなの?とか現状の学習塾FCがどうなの?というと思うところありますが、そのことはまた別の機会ということで、今回は割愛)
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 ということで、ビジネスを考える上で、新たに創造され成長していく新市場も魅力的ですが、学習塾業界のように成熟していて、大手の寡占化が進んでいない、中小零細企業がひしめく市場で成長分野を見出すのも、それはそれで大変魅力があると考えています。

 教育は国の礎、今後、政治も教育に対して力を更に入れていくことでしょう。IT化の波も遅ればせながらようやく学習塾業界に及んできています。今後、大きな変化を捉えビジネスを広げる機会を捉えていきたいなぁと、そんなことを考えながら学習塾業界に身を置いている次第です。

 もちろん、今回はマクロ視点での考察であり、実際に勝負に出る際には他の要素を細かに観察し検討する必要はありますが、競争相手が資本力で太刀打ちできないような大企業ではなく、中小零細ばかりということであれば可能性は大いにありますよね。この市場の1%を奪取しただけでも130億円、10%で1300億円ですからね。

 伸びない市場で稼ぐ!成熟市場の2ケタ成長戦略伸びない市場で稼ぐ!成熟市場の2ケタ成長戦略
著者:エイドリアン・J・スライウォツキー
販売元:日本経済新聞社
(2004-04-24)
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ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーションライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション
著者:ジェフリー・ムーア
販売元:翔泳社
(2006-05-16)
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お仕事の一環で学習塾業界、特に個別指導塾業界に関する考察していたのですが、業界を俯瞰していたら「コモディティ化」の切り口で整理してみたら意外としっくりきたので、その部分だけ一部メモとして晒しておこうかと。

【基礎情報1】「コモディティ化」とは
ある商品カテゴリにおいて、競争商品間の差別化特性(機能、品質、ブランド力など)が失われ、主に価格あるいは量を判断基準に売買が行われるようになること。
 
【基礎情報2】「コモディティ化した市場で生じる現象」
1) 価格競争の激化
2) 大手企業による寡占化進行
3) 新興企業の台頭

【基礎情報2】を受けて「学習塾市場の現状」確認
1) 価格競争の激化してる?

 ⇒ 確実に激化してきています。(実際のところ「チラシ上で安く見せている」だけというのも多いですけどね。)
2) 大手企業による寡占化進行してる?
 ⇒ 進行してます。市場規模は横ばいの中、上場企業19社(調査時点、今は17社)の売上合計は伸び続けてます。生き残りをかけた熾烈なM&Aで売上伸ばしてます。寡占化進行しているとはいっても、学習塾市場における上場企業の売上比率は約2割で、まだまだ中小零細個人がひしめく市場であることは変わりないですけど。
3) 新興企業の台頭してる?
 ⇒ 学習塾フランチャイズチェーンの数は2001年以降右肩上がり。その他の新しいタイプの塾チェーンも見られます。新興企業の多くは「低価格」を全面に勝負し一定の支持を得ています。

ということで、コモディティ化した市場で生じる現象、いずれもバッチリ当てはまったりします。ということであるならば、今後の学習塾経営におけるキーワードは「脱コモディティ化」と言えそうです。その為には、コモディティ化する原因をまず確認。

【基礎情報3】「コモディティ化」の原因
1) モジュラー化
2) 中間財の市場化
3) 顧客価値の頭打ち

さて、この「コモディティ化の原因」を学習塾業界に当てはめてみると、モジュラー化はすなわち「FCパッケージ化」、中間財の市場化は「教材・教務システム市場」とすることができるでしょう。この2つについてはもう如何様にもしがたいですね。となると、原因で注視すべきは「顧客価値の頭打ち」となるでしょう。

【基礎情報4】「顧客価値の頭打ち」の背景にあるもの
顧客側における商品・サービスに対する
 1) 低関与化
 2) 知識・弁別力の低下 

この背景を元に考察してみると、個別指導塾に対して消費者の低関与化、知識・弁別力が低下している、つまり平たく言うと消費者が「個別指導塾はどこも大差ない。」という考えていると考えることができます。特にフランチャイズ型の個別指導塾においてそれは顕著ではないでしょうか。

業界にいる方においては否定したくなることかとは思いますが、業界全体を俯瞰してみると「個別指導塾は結局どこも一緒」と認識されていることは否定できません。これを否定するのは、断末魔が聞こえる日本電機メーカーと一緒。

すなわち、消費者にしてみれば「全く使わなそうな機能」をごちゃごちゃつけてメーカーは一生懸命に新しいテレビを売ろうとしますが、消費者サイドにしてみれば「どれも結局大差ない」と思うわけです。消費者がそう思っていても、メーカーサイドは「うちの商品は他社より優れている、大きな差がある」「薄型テレビはどれも大差ないなんてことは無い!」と考えているわけで結局それと似たりということです。

さて、本題に話を戻りまして、「業界考察」なので「個別指導塾はコモディティ化している」という考察はここまでなのですが、少し対策についても考えてみようかと。

ということで個別指導塾の「脱コモディティ化」には「消費者の低関与化/知識・弁別力の低下に対応」すれば良いということです。

原因と対策がわかればあとは施策。施策はつまるところ、消費者を塾に対して高関与化させればよく、知識・弁別力を高めれば良いということになります。つまり差別化するってことなのですが、業態やプランなどはイノベーションレベルで差別化されないかぎり、多少変えた所で焼け石の水です。となると対策は「消費者とのコミュニケーション」しかないのです。

ま、なんともクドイ説明になりましたが、実はこれって個別指導塾として「あたりまえ」のことを「あたりまえ」にやっていれば実現できてしまうことでもあるんですよね。それに加えて上記の実態を認識し意図を持ったコミュニケーションを生徒・保護者と取っていけばテッパンということですね。

これがセミナーなら、ここから具体的な事例・施策という流れになるところですが、業界考察なので、これでおしまい。ただ言えるのは、いわゆる成功している個別指導塾っていうのは意識しているかしていないかはさておき、「消費者の低関与化/知識・弁別力の低下に対してコミュニケーションで対応」しているんですよね。

私の本棚にあるコモディティに関する教科書は下記2冊。(アカデミックな本なのでご留意ください)

コモディティ化市場のマーケティング論理コモディティ化市場のマーケティング論理
著者:恩蔵 直人
販売元:有斐閣
(2007-07-02)
販売元:Amazon.co.jp
 
価値共創時代のブランド戦略―脱コモディティ化への挑戦価値共創時代のブランド戦略―脱コモディティ化への挑戦
著者:青木 幸弘
販売元:ミネルヴァ書房
(2011-04)
販売元:Amazon.co.jp
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先日、ポストに見慣れない宅配ピザのメニューが入っておりました。

DSC_0931

「PIZZA Leone(ピッツァレオーネ)」

普段ならそのまま不要チラシボックス行きなのですが、「500円からお届けします」のキャッチが目に止まり部屋までキープしてきてしまいました。

別に食べたいと思ったわけではなく、業態として興味があったから。(職業病)
宅配ピザの価格破壊業態はコレまで出てきそうで出てきていなかったので、「お、遂にキタか!」ってなトキメキににた感覚にすらなりました。

で、メニューの中を観てみるとこんな感じ。

DSC_0933

最安でマルゲリータのハンディピザ(25cm×10cm)の楕円形で500円。
通常サイズで25cm×25cmの円形が1000円。

ドミノ・ピザのMサイズ(25cm×25cm)が1,900円でメニューの中では安いほうで2500円前後がほとんどであることを考えると、概ね1000円程度どれも安い。

海外の宅配ピザの当たり前価格と比較し日本の宅配ピザは高すぎると言われているなか、ようやく妥当な価格の宅配ピザといえるラインナップ。

※世界の国々と比較しても日本の宅配ピザはブッチギリで高いようです。

【参考情報】 
哲学ニュース:外人「日本の宅配ピザの高さは異常。量の少なさも異常。こんなのに3000円払ってるなんてマジキチ」
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4283935.html

んで、職業病的に「この店の運営会社は何処ぞ?」という関心から店名でネット検索してみるも・・・

全く検索に引っかからない。

仕方なくURLをたたき込んでみると・・・
あれ?株式会社春夏秋冬という雑貨などを扱う中小企業。
http://www.s-t-s-k.com/

トップページのリンクも貼ってありましたが、/pizzaが抜けていました。
http://www.s-t-s-k.com/pizza/index.html

ホームページを見てみると、「宅配PIZZA qu・etoil とまとま」という表示。最近店舗名変えてリニューアルしたけどホームページの修正間に合ってませんっていうところですかね。

チラシに「荒川店」と記載がありましたが、どうやらまだ1店舗。これは全くの異業種から勢い新規事業として初めてみたというところでしょうか。

でも、店ができてからは3年が立っている様子。チラシが入るまで全く知りませんでした。格安ピザ宅配のビジネスパッケージが固まったということなら大いに注目したいところですが、そうではなく運営会社の社長が勢いで「もう一度、リニューアルして攻めてみよう!」という掛け声の下、店舗名も変えてポスティングを行ったというところかもしれません。

うまく行きますかね?単価が3000円以上ないと宅配ビジネスは難しいはずなんですよね。
当然、低価格業態は先行しているピザ宅配大手も相当研究してきているはずなのですが、未だ出てこないのが現実ともいえるのです。(大手が低価格業態ができないのは他の理由もありますけど、割愛)

ざっくりと採算ラインを考えてみたいと思います。

この低価格宅配ピザ、店舗の場所、広さも宅配専門としていることから、おそらく家賃は10万程度だと思われます。店長兼調理スタッフで人件費30万/、宅配アルバイトを1〜2名で回したとして月30万。その他、水道光熱費・通信費で20万円くらい見て、月の固定費90万円くらいですね。

チラシからおそらく客単価は2000円。原価はおおよそ500円くらいと、仮定すると最低月間600件の注文がいるわけですね。1日20件の注文。あくまでトントンのラインですから利益を出すにはそれ以上必要です。

いけそうな気がしますけど、上記はあくまで店舗内に1名、宅配アルバイトを1〜2名で回せた場合。
実際は、こうもいかないでしょうね。

そもそも、宅配ピザの需要は価格の問題ではないようにも思います。価格が下がったら簡単に需要が伸びるとも思えないところ。

平日は注文が少なく週末に集中する。かと言って平日も注文無くとバイトはいてもらわないと困る。一方で週末は注文受けたり作ったりで店舗側は1名じゃ足りませんし、宅配アルバイトも1〜2名じゃ足りないから週末は増やす。ということで、すぐに人件費がかさみ赤字になってしまうわけですね。

そもそも、単価を2000円で計算しましたが、単価が1000円になったら大変な惨事になります。

でも、業界の風雲児になる可能性もあるので、頑張ってもらいたいですね。
今度、注文してみたいと思います。衝撃的に美味しいピザが届くことを期待して。

【送料無料】お試し3枚セット マルゲリータ【送料無料】お試し3枚セット マルゲリータ
販売元:薪窯ナポリピザ

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※殴り書きにちかいレベルですので、後日修正追記もしくは削除する可能性大です。

 今朝のニュースは、マラソン五輪代表がトップですね。

 公務員、市民アスリートがオリンピック出場!ってなシンデレラ・ストーリーを期待していたのですが、想定通りの結果で残念です。
 
 マラソン 五輪代表選考基準が曖昧なのは今に始まった話ではないですけど、どうにでも解釈できる基準、方法はいかにも日本らしいやり方です。

 かと言ってアメリカのような一発勝負が良いかといえば、そうも言い切れない。難しいところです。

 どうすべきなんでしょうね?

 自分は、各代表選考レースの日本人トップを自動的に代表にすれば良いと思います。代表を目指す人が希望するなら3レース全てに出られるように開催間隔をしっかりあけてあげれば良いのです。

 強い人が勝つのではなく、勝った人が強いってことで、 誰もがスッキリする。 

 
 今回の代表選考も、これだけ注目を集めていたのだから、陸連には選考結果に対する説明責任はあるのではないかと。

 しかし、報道から聞こえてくる選考理由は、「はぁ?」ってなものばかり。特に3人目と補欠の選考理由は選考レース結果なんぞ無視したようなものばかり。

 そんなんだから、東京マラソンで給水を失敗させたのは陸連の陰謀なんてな話まで出ちゃうんですよ。
 
 真相は闇の中。

 有無も言わさぬ圧倒的な数字であればよかったのですが、東京マラソンの結果は陸連を利してしまいましたかね。誰を選んでも正当な理由をつけられるような状況になってしまいました。

 まぁ、圧倒的な結果であっても難癖つけて代表にしなかったかもしれませんけど。

 テレビ局としては、彼が出場すれば間違いなく高い数字がとれたはずだし、陸連的にも国民がますますマラソンに関心をもち、それをきっかけにマラソン選手を志す少年少女が増えるかもしれない。

 頑張ればメインストリームでなくとも夢を実現できるってなことで、 マラソンに限らず 多くの人が前向きになれることになるだろうから、彼を選ぶことにマイナスは無かったはずなのに。

 あぁあ、残念だ。

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先日、世の中を騒がせた「大学生の頭の悪さここに極まり」的なニュースについて少々戯言。

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大学生の4人に1人「平均」分からず 数学基本調査、論理力欠如明確に
2012.2.24 23:03 
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120224/edc12022423040001-n1.htm  
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取り敢えず、気になってどんな問題であるか調べてみたわけです。

調査概要や問題・正答は大学生数学基本調査のページにありました。
その中の問題となっている、平均に関する問題はこれ。

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1-1 ある中学校の三年生の生徒 100 人の身長を測り、その平均を計算すると 163.5cm になりました。この結果から確実に正しいと言えることには○を、そうでないものには×を、左側の空欄に記入してください。

(1) 身長が 163.5 cm よりも高い生徒と低い生徒は、それぞれ 50人ずついる。
(2) 100人の生徒全員の身長をたすと、163.5 cm×100 = 16350 cm になる。
(3) 身長を 10 cm ごとに「130 cm 以上で 140 cm 未満の生徒」「140 cm 以上で 150 cm 未満の生徒」・・・というように区分けすると、「160 cm 以上で170 cm 未満の生徒」が最も多い。
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正答は当然ながら(1)×、(2)◯、(3)× です。
※ちなみに、(1)は中央値のこと、(3)は最頻値のことですよね。

この聞き方であると、時間プレッシャーがかかると4人に1人はうっかり間違えそうな気もします。
全体で正答率が75%とありますが、大学レベルでの差が大きいようで、東大京大クラスの超難関国立でも正答率94.8%らしいです。私立B、Cランクは半数が不正解らしい。半数って・・・。

平均以上に酷いのが、これ。

---
偶数と奇数をたすと、答えはどうなるでしょうか。次の選択肢のうち正しいものに○を記入し、そうなる理由を下の空欄で説明してください。

(a) いつも必ず偶数になる。
(b) いつも必ず奇数になる。
(c) 奇数になることも偶数になることもある。
<理由> 
---

当然ながら、解答は、(a),(c)が×で、(b)のみ◯なわけで、その理由は、整数M,Nとすると、偶数+奇数、は「2M+(2N+1)」と表され、2(M+N)+1だから常に奇数ってことなるわけですが、これは中学3年生レベルの証明問題です。

私立最難関クラスのSクラスで正答率が27.8%らしいのです。と言うことは、私立B,Cとなると・・・。

中学生の数学を現場で見ていると、この手の証明を苦手としている生徒は非常に多いわけです。授業で担当した生徒にも何度も教えました。

中学3年の時わからない生徒は、高校で学び直し理解する可能性は低いってことですよね。
なんたって、そうした中3時にそれを分からない生徒は、高校も同じく分からない生徒が多くあつまる高校に行ってしまうのですからね・・・

恐ろしい現実。

まぁ、数学原理主義的な方が集まる団体が実施した調査であり、義務教育における数学の強化が実施されれば利益のある方々が恣意的に実施した思ったほうが良いでしょう。

ゆえに今回のこの調査結果を鵜呑みにすることはできません。平均がわからないとか、簡単な数学的な証明が出来ないってことでその人の全てが否定されるものでもありません。

でも、日本の将来を不安にさせる結果の1つであることは間違いないです。

基礎学力の無い学生は、大学なんぞ入れないようにする。もしくは、卒業できないようにするというくらいにしないと。
センター試験必須で、足切り基準以下の人は大学の受験資格なしくらいにしたほうが良いと思います。

大学も数を減らすべきでしょう。
名前さえかければ入れるような学校が大学であってはならないと思うのです。

全ての人が大学に行く必要性もないでしょ。

ということで、いわゆるFランといわれる大学は、大学の看板を降ろして頂き、 完全なる就職・社会人予備校、専門学校にしてしまえば宜しいと思うのです。 

基礎学力の無い人間に「学問ごっこ」をさせても将来の屁の突っ張りにもならないわけで、そうした学校では、本来高校までに身につけるべき、読み書きそろばんをもう一度叩き込む。

語学やIT、財務、歴史的教養などの授業は必要ですね。

そして就業体験を必須とする。それもがっつりと。
農業や介護の就業体験は必須。そこでの労働対価は、大学が預かり、それを原資に、学生留学でもさせますか。それと、共同生活もさせたほうが良いかもしれません。

その途中で、やはり学問をしたいということであれば、大学に編入学する道を残しておいてあげましょう。

戯言なんでこれくらいで。

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 新卒紹介ビジネスが流行っているみたいですね。
 新卒採用の仕事を通じて、その新卒紹介ビジネスに、「どうなんだろう?」って思うことがありまして、
 その事を書こうかと思います。


 新卒紹介ビジネスの営業電話が昨年後半から明らかに増えました。
 
 新卒紹介会社が就活生を集め一定の教育・フィルターをかけ、企業に見合った学生を紹介する。
 内定が決まったら成功報酬を紹介会社支払う。

 シンプルなビジネスモデル。
 しかし、このビジネスモデル、現状の採用環境においては無理があると思うのです。

 確かに、現在の大学生を見ていると、就職を支援する会社の必要性を感じます。
 残念な学生が多すぎます。

 就職内定を得られず苦労している学生にとっては、相談に乗ってくれるし、企業も紹介してくれる。 
 紹介会社はとても心強い存在なのかもしれません。

 しかし、企業側にあまりニーズは無いんですよね実際は。

 企業というのは語弊があるかな。
 現在紹介会社の営業ターゲットとしている企業にはあまりニーズが無いが正しいですかね。


 紹介会社は、間違いなく大手就活サイト(リクナビやマイナビ)などに掲載している企業に営業していますよね。
 その中でも、恐らく中堅中小を中心にしていると思います。

 営業を受ける側は、成功報酬(内定を出してからフィーが発生する)なので、意外と簡単に了解をします。
 実施に自分も余程でない限り断りません。

 どういう期待をするかといえば、

 「自社単独では『絶対に』接点を持てないような『相当』優秀な学生が来てくれるかも」

 という可能性への期待。


 実際に、採用したい人材を確認してもらっているので、紹介をもらう学生は決して悪くは無い。

 でも、現在の新卒紹介の成功報酬の相場は50〜60万円。これがネックなんです。

 これを払ってまで内定を出したいと思えるか?といえばそんなことは無い。

 ましては、就活というゲームの中で自力で内定を取れないで右往左往して、
 紹介会社に相談している学生がほとんどなわけですよ。

 多少魅力があったとしても、結局新卒は新卒。
 入社して育てていかねばならないのは、独自で採用した社員と同じ。

 リクナビ等に掲載している企業は、新卒採用を取るために予算と工数を既にかけているわけです。
 要は独自で獲得することを大前提にしているわけです。

 リクナビやマイナビの掲載料は決して安くありません。
 多少良いからといって成功報酬など追加で払えるほどの会社は多くないはず。

 大手企業だったら、応募者に困っていませんから紹介会社など使いませんし、

 人事部門に取ってみれば、「新卒紹介会社にお金を払う」ことは
 「我々の力では優秀な新卒人材を確保出来ませんでした。」と自己否定しているようなモノ。

 リソースに欠ける中小企業だって、
 独自で頑張って採用活動すれば、同程度だったら採用出来る可能性があると考えてしまいますし、
 追加で費用を払うほど余裕はありません。

 採用工数を完全にゼロにして、採用を完全に委託するというなら良いかもしれませんが、
 既に採用活動をしている企業にとっては、現在の成功報酬は高過ぎだと思いますけどねぇ。 

 余程の緊急性(入社直前で辞退が続出してしまった等)が無い限り現在の成功報酬額は相応の価値にならないはず。

 という事で、ターゲットを間違っていると思うのです。
 
 
 初期営業は大変でしょうが、

 現在、新卒採用を行なっていない企業に対し、
 新卒採用の価値、意義、可能性を説き、1名でも良いから新卒採用をしてもらう事を了解とり、
 そこに対して学生を送り込むようなモデルであれば、社会的な価値もあると思うのです。

 まぁ、大変でしょうけど。

 そして、そもそも論になってしまうますが、
 現状におては就職内定を取りたい学生から対価をもらうべき状況だと思うのです。 
 
 内定が採れたら紹介会社に学生が成功報酬を払う。

 どちら側のエージェントであるか立ち位置でフィーの発生元は異なりますが、
 現在の採用環境を鑑みればどちらのエージェントであるべきかは明らかなんですけどね。
 

 で、何でこんなエントリーを書いているかというと、
 先日、新卒紹介会社から紹介を受けた大学4年生の面接をしたこと。

 確かに悪くない。この時期まで何故内定を得られていないのかが解らないくらい、良い人材。
 でも、常に成功報酬のことがアタマにあるわけです。ソレを前提に面接をせざるを得ない。
 
 成功報酬を払ってまで採りたいか?というとまだそこまでではない。
 これまで同等もしくはそれ以上の学生には会ってきているし、既に内定も出している。


 その面接をした学生に就活の話を詳しく聞いてみると、活動は相当量している。
 最終にも結構進んでいるが、いつも最終で落ちるという。

 何故かなぁと不思議に思い、更に聞いてみると、
 最終まで進んだ会社は、全て紹介会社に紹介された会社であることのこと。
 
 就活前半は、独自で大手企業を中心に就活したが全滅し、
 その後は、紹介会社に紹介してもらう中堅中小企業に絞り就活をしてきたらしいのです・・・。

 可哀想に・・・。
 どこの会社も考えることは同じですよ・・・。

 この学生が悪いわけでは決して無いと思うのです。
 普通に紹介会社を経由せずにエントリーしていればきっと内定を採れていたと思うのです。
 
 早いタイミングで、それに気づいていれば違った結果になったかな。

 気づけなかった本人の問題といえばソレまでですが、
 現状の新卒紹介ビジネスは同じような状況の学生を量産する可能性があるなぁと。

 誰も幸せにならない状況ってこういうことですよ・・・。
 
 その学生には企業が考える事をストレートにアドバイスしてあげました。

 そして、次の選考に進んでもらうことにはしました。
 成功報酬なんぞ気にならないくらいのポテンシャルを発揮してもらえることを期待する次第です。
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 最高裁まで上告しながら棄却されてしまったわけなので、もう日本という国においてはそれは「犯罪」となり「罪が確定」してしまったということなのですね。

 これまでも堀江さんに関して色々と本ブログで書いてきましたが、本当に残念であります。
 少なくとも執行猶予がつくものと思っていました。

 
 今回の件を、無理やり例えるなら、

 A氏は、仲間と一緒に道を歩いていた。

 車通りが全くないとある交差点、信号があることにすら気づかず道を渡ったあと、しばらくしてから突然「信号無視」だと言われ逮捕された。

 現行犯でもないのに逮捕された。信号無視は、黙認されることが多いにも関わらず、逮捕された。

 本人は、そこに信号があるなど気付かなかった。あったとしても赤信号でも無かったはずだと主張するも、一切聞き入れてくれない。

 一緒に歩いていた仲間も逮捕された。

 仲間は、A氏に赤信号を渡れといわれた。赤信号で渡る認識はあったが指示されたからだと言い張った。

 道路交通法に照らし合わせると、信号無視は2万円以下の罰金。

 仲間は罰金のみで済んだ。

 A氏は、頑なに信号無視を認めなかった。
 そしたら、何故か牢屋に閉じ込めることになってしまった。

 信号無視は2万円以下の罰金と定められているのに、A氏は目立つから見せしめの意味を込めて特例的に厳罰に処されてしまった。
 
 そんな印象。

 もやもや感満載でどう文章にしてよいか昨日から考えていたのですが、
 田原総一朗さんのツイートが自分の気持ちそのままなので、ここに転記します。
 
2011/04/27 23:05:08
堀江さんが最高裁で上告を棄却された。とんでもないみせしめだと思う。証券取引法違反と言うが、堀江さんは金融の事など何もやっていない。やったのは宮内さん達だ。社長としての責任があるとはいえ、カネボウにしても、日興コーディアルにしても額の遥かに大きな事件は全部執行猶予つきだ。

2011/04/27 23:06:39
検察に睨まれたら、なんでも有罪になると言う、見本のような事件だ。本当にひどい。ひどい。

 2年4ヶ月ですか。
 どうやら罪を全く認めることが無い堀江氏は仮釈放すら可能性が低いようです。

 今、堀江氏は何を思うのでしょうか。

 辛いだろうな。悔しいだろうな。

 それとも、達観してしまって、何か凡人では理解し得ない違う境地にいるのかな。
 
 凄い人生ゲームの1コマだよ。ほんと。


 堀江氏は、こうなる可能性も見越して保釈後現在まで準備をしていたようにも思えてきます。

 想定の範囲内といったところでしょうか。

 収監されてもメルマガは続けられるとのことは分かっていたので、有料メルマガで充分な売上が立つよう準備を進めていたのでしょう。

 本の出版は続けるでしょう。宇宙事業ももしもに備えて、自身がいなくても開発が進むよう段取りをとっていることでしょう。

 
 「出る杭は打たれる」 そんな日本で良いのでしょうか。

 
 本当に残念でなりません。

 微力ではありますが、これからも堀江さん親派でいようと思います。

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自分自身は少し落ち着いてきたので、今回の大震災に関連した雑感を書いてみようかと。

◆雑感 その1

不謹慎ではあるけれど、首都圏在住の多くの人が

「関東大震災でなくて良かった」

と思ったはず。

今回の大地震で首都圏在住者は、

・ 通信インフラパンクで家族との連絡がとれなくなる。
・ 交通機関麻痺で家に帰ることが出来ない。
・ コンビニから食料が無くなる。

等々、震災発生時に想定されていた事態を
命の危険にさらされることなく実際に経験することになった。

そして、自分ごととして

もし首都圏直下型大地震が起きたらどうするか?

と、考えることになるわけです。

防災に対する意識が否応なく高まり、
関連ビジネスに特需が起きることは間違いないわけですね。



◆雑感 その2

政治のこと。

震災により、残念ながら当面の内閣総辞職、解散総選挙は無くなってしまいました・・・

統一地方選も震災地域は特例により当面延期。

非常時には、保全思考が強まるから政権交代などと思う人は少なくなる。

追い詰められていた民主党は命拾いした思いでいるだろうね。
反対に野党は、攻め方が難しくなり、もどかしい気持ちなんだろうね。

震災復興が印籠となって、23年度予算も成立してしまうのでしょう。

民主党の思うがままに今後の政治が進むことには危機感を感じるけど、
くだらない与野党の言い争いをしている現在の政治が変わることを期待するばかり。

それと、枝野さん株が勝手にあがっているみたいだから、
菅首相に粗相があれば、すぐに震災復興内閣という形で、枝野首相の誕生ですかね。


◆雑感 その3

来月の都知事選へ、どのような影響をもたらすか?

首都圏防災対策が争点になるのは確実。

そんなことは、政策レベルで既にこれまで進めてきているので、

実際に危機発生時にリーダーシップを期待できる人

という点が投票行動に影響を与えるのではにかと。

となると、今回の大地震、
宮崎県で生じたトラブルに先頭にたって頑張っていた印象が残る東国原氏に有利に作用しそうな気がする。


◆雑感 その4

義援金のこと。

日本国内のみならず、世界中から義援金が集まり、
その金額は前例のない金額になるのだろうね。

特に国内から集まる義援金額は世界中を驚かせることになると予想。

国内に眠る200兆円とも言われる金融資産、
その大半を持つといわれる団塊世代以上の人たちが義援金として
吐き出し停滞していた国内経済も活性化するのかな。


◆雑感 その5

原発のこと。

原発反対派が勢いづくのだろうねけどね、
今回の件で、原発廃止されたり、開発が停滞することはナンセンスだと思うのです。

まだ、今時点で完全に安全とは言えないけれど、多分、廃炉決断で海水による冷却が進んでいるので、問題は収束していくことでしょう。

とするならば、

前例の無い大地震が起きててもチェルノブイリ事故やスリーマイル島のような事態にならないことを証明できた訳で、日本の原発ビジネスへの信頼度は増すことになるわけですよね。



まだまだ、思うことが沢山あるのですが、とりあえず。

震災復興を旗印に、日本人同士の連帯意識、国に対する意識が強くなるのは間違いないかな。
とならば、戦後復興ではないけれど、今回の震災復興を通じて、日本が強くなることを願いたいですよね。

簡単には悲しみは癒えないかもしれないけれど、
発生してしまったことは発生してしまったこととして、一人一人が前向きに生きていきたいですね。

そんな中、自分は何が出来て、何をすべきか考え行動していこうと思う次第です。
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先日、就職難による大学生の自殺者増加という、疑いたくなるようなニュースが話題となりましたよね。

<自殺>就活難航で大学生の自殺者が倍増 10年警察庁統計

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110303-00000031-mai-soci


そんなニュースが出た翌日、偶然にも2011年3月卒業者向け採用合同説明会に参加し、

「なるほど、この状況なら確かに就活難による自殺者が出るかもしれない」

と思わされる出来ごとがあり、同時に新卒採用に携わる企業の責任について考えさせられたので書いてみようと思います。

参加した合同説明会には、未だ進路が決まらない4年生中心に来場。
参加は約30社。内訳は専門学校、就職支援会社が10社程度、残り全て中堅中小企業。

開催時間は13時から17時まで。

そんな説明会
開始早々、就職先が決まっていない都内某私大4年生のA君が小生のブースに来てくれました。一番最初に私のところに来てくれたそうです。

そんなA君、口下手で、不器用、若干鈍そうでもあり、見た目も決して良いと言えないのですが、愚直で真面目な側面は少し話をしてみれば判りました。

しかし、採用候補となりえるかといえば、それはNOであり、おそらく多くの企業においても同様と思われるような、そんなA君でした。

この時期に内定が取れていない学生に共通するのが、就活というゲームを攻略するための情報やスキル、テクニックが絶対的に欠けているということ。

自分は、採用で出会う学生に対し、一期一会、何かの縁だと思い、「この企業の話が聞けて良かった」と思ってもらえるよう、会社の話だけでなく、就活の苦労を少しでも楽にしてあげられるような、そして、少しでも就活が好転するようなきっかけになる話をするよう努めています。
 
20分程度の話を終え、前向きな気持ちで私のブースを後にしたかに見えたA君と、人もまばらとなった合同説明会終了間際にまた会うことになったのです。


たまたま、私のブースの前を通り過ぎたA君、 明らかに雰囲気がおかしい。
真っ黒のオーラを全身から発しているのです。


思わず声をかけました。「その後、どうだった?」と。
すると、今にも泣き出しそうな表情でこう言うのです。

「自分は本当に存在価値の無い、ダメな人間なんだと痛感させられました」
 

と。

「オイオイオイオイ、大丈夫かA君!」と思うと共に、冒頭に記載した昨日の大学生の自殺のニュースが頭をよぎったのです。
引き止め、もう一度、ブースに座らせて話を聴くことにしました。 

「どうした?何があった?」と聞いてみると、A君が言うところはこうでした。 

話を聞く会社からは、どこからも「夢や目標を持て!」「夢や目標が大事だ」ということばかり言われた。

「夢や目標は?」と聞かれても自分は、学生を終えたら、社会に出て働くことが何より大切なことであり、お金を稼ぎ、家族を養いたいという思いで就活をしてきたので、話せるような夢や目標は無い。

話を聞いた企業からは「夢や目標を持てないようではダメだ」と言われ、夢や目標を持っていない自分は、必要とされないダメな人間と思わざるを得なかった。

とまぁ、こんな主旨、相当つらかったのか、耐え切れず涙をボロボロ流しながら話をするのです。


実際に他の企業がどのようにA君に接し、どのような話をしたのかは判りませんが、いずれにせよA君をこんな気持ちにさせて帰らせてしまう企業の採用担当者がいることに疑問を感じずにはいられないのです。

この時期、2011年新卒採用をする企業は、一本釣りの傾向が強く、最初である程度判断をします。

確かに、A君は今、採用活動をする企業が積極的に採用を考えるようなタイプの人間ではありません。 
 
でもですよ、A君をこんな状態にして帰らせるような企業の採用担当って如何なもんなんでしょうか?

「夢?目標?」 企業はA君のようなタイプに、それを聞いてどうするの?
体裁のみ真っ当な話をしているつもりで、何も分かっちゃ無いんじゃないの?

彼は「社会に出て家族のためにお金を稼ぎたい。」という立派な目標があるじゃないですか。

「社会に出て働きお金を稼ぎ家族を養うこと」、

戯言に近い夢や目標を語るよりも、まずもって大切なことだと思うのです。

それが、まず第一義に出てくるA君は素晴らしいと思うのです。 

働く理由は人それぞれ。
将来の夢や目標はあればあったで良い。無くても大きな問題ではない。

ひとしきりA君の話を聞いたうえで、
自分は、A君に対して、「社会に出て働くこと、家族を養えるようになること」と考えているならば、それは十分立派な目標であり、夢だから自信を持つように。

そして、この時期から今後の就活をどのように進めるべきか、万が一の時の4月以降のリスクヘッジについてアドバイスしました。

A君は気持ちを持ち直した様子で会場をあとにしました。


A君の姿が見えなくなると、自分の近くにブースを構えていた某専門学校のキャリア担当の方が、挨拶にこられました。

「話が聞こえてきてので、内容伺っていたのですが、とても参考になりました、ありがとうございました」
「A君は自分のところにも足を運んでくれたのですが、あまりの落ち込みようで、対応苦慮していたのです。」

と言ってくれたのでした。

心配したなら、その場で何かしてあげてよ!

と思ったりもしたのですが、
いずれにせよ自分がしたことは、間違ったことではなかったかなと。

とりとめのない体験談になりましたが、

現在の新卒採用というシステムや、それに翻弄され苦労する学生たちのこと、日本の中小企業の採用のこと、

A君との出会いにより、考えさせられる出来事でした。 

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 大学4年の夏、岡山県加茂川町の町役場でインターンシップをさせてもらったのです。
 10年以上前の話です。 

 今でこそ珍しくないですが、インターンシップ自体がまだ珍しかった頃。
 企業でなく自治体へのインターンは更に珍しいケース。

 主幹は「価値総研」だったけど、国土交通相の政策の一貫だったはず。

 「地域活性化」が研究テーマだったこともあり、先生の勧めで申し込み、
 たまたま行くことになった町。それまで縁もゆかりも無い土地です。

 今は市町村合併で吉備中央町となっていますが、
 岡山県中央部の過疎の町です。
 
P1002596
山間地域ってやつですね。

 その加茂川で10月に行なわれる秋祭りに行ってきました。
 
 数えてみたら、今年で11回目。
 インターンシップの時にお世話になった家族に、その後も年1回里帰りみたいな感覚。

 一緒に神輿を担ぐ集落の人たちと会うのも1年に1回だけ。
 それでも、毎年みんな温かく迎えてくれるのです。

 「加茂大祭」という名の祭。

 2006年にBSで放送された祭紹介番組のページが残っていたので、
 どんな祭だったかはサイトを御覧くださいまし。
 

 余談ですが、この祭紹介ドキュメンタリーに、小生、

 「縁もゆかりも無いのに、わざわざ東京から祭に帰ってくる人」

 ってことで、その年は事前に東京の会社にまで、わざわざ撮影にも来てました。
 祭の間も、ずっとテレビカメラに張り付かれてました。

 それに関して、すっごい事件もあったのですが、それは横に置いとくとして。

 祭の写真を何枚か。

P1002571
P1002581
P1002590
 P1002578
P1002593

  と、こんな雰囲気。

  規模は比較的大きい祭ですが、ゆうならばその地域の秋祭り。
  祭の時だけ地元に帰ってくるという人も多数。

  本当は土曜日の内祭から参加したいところなのですが、
  ここ数年は土曜日の夕方に到着して、本祭が終わった日曜日の夜帰京するっていう強行軍。

  今年は土曜日は最終便で岡山入りだったけど、
  月曜日朝の飛行機で帰京したので久しぶりにゆっくり出来た感じ。 


  神輿を担ぐのも、祭の雰囲気も当然楽しいのだけど、
  みんなに「お帰り」と家族のように迎えてくれるから毎年、帰ってるのだと思う。
  
  そして、加茂川に帰ると、普段東京に住んでいると忘れてしまっている大切な事を
  沢山思い出せるから1年に1度、帰っている気もする。

  
  「第二の故郷」っていう場所なんだろうなぁ。

 
  本当は、過疎の町の問題点やら活性化策やらを久しぶりに考えようと思ったのだけど、
  なんだか感傷的な話になってきたからこの辺で。

  
  神輿を担ぐと肩痛が1週間は治らないのですが、今年は幾分楽かな。
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想定外でした。

所在不明の100歳以上の高齢者が次から次に出てくるなんて。

30年以上前に亡くなっているのに未だ国に管理制度上は生きている事になっているなんて。
 
制度の不備は改めればよいですが、それよりも死んだ親族を死んだ事にしていない、もしくは全く所在不明にし放置している人がいるっていう事には驚かされます。

どういう倫理観なんでしょうか・・・ 

それはさておき、一部で話題になっている

「もし、100歳以上の人がホントは既に亡くなっていたら日本の平均寿命はどうなるのか?」

 
という事が自分も気になり、ちょっと調べてみました。

1)まずは現在の日本国内の100歳以上人口について確認。

2009年9月11日の厚生労働省発表資料によると、
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/09/dl/h0911-3g.pdf

日本国内の100歳以上人口は40,399人

ちなみに、最高齢男性は京都の木村次郎右衛門さん、112歳。女性は名前非公表で、沖縄の方で114歳


2)平均寿命について算出方法の確認

こちらも厚生労働省のHPに。
http://www1.mhlw.go.jp/toukei/h11-ablif_8/sanko-1.html

何やら複雑っぽい数式が書かれていますが、
要は、各年齢における死亡率を元にして算出される各年齢における平均余命が生命表としてまとめられ、今の0歳児が何歳まで生きるか?つまり「0歳児の平均余命」が平均寿命となるわけですね。

平成20年の簡易生命表は以下よりDLできます。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life08/xls/seimei.xls 
 

3)そんじゃぁ100歳以上の人が実は0人だったらどうなるか?

どうなるのでしょうか?

平均余命は死亡率が変数になっているので、99歳での死亡率を1とすれば100歳以上は0人になります。

それをベースにして平均余命を計算し直せばよいと思うのです。
(自分の理解の範疇では)

詳しくは算出方法を確認いただくとしまして、


平均余命(平均寿命)を算出するには、定常人口総数、定常人口を算出しなおす必要があるわけですが、ここで足踏みしています。

tx-eqnlx-eq


定積分が解けない・・・

死亡率が年齢ごとに違うので、すぐに数式が導けないのですが、まぁこれは恐らく、散布図かいて近似線かいていけば係数がでて、それで何とかあるのではと思ったりするのですが・・・


実は既に亡くなっていましたという事ですが、今回のニュースとなったきっかけである方は30年も前に亡くなっていますので実際は80歳くらいで無くなったわけです。

そんな事を考え出すと、実際100歳以上どころか、90歳以上でもかなりの人数の方が実際所在不明になっていたりするとかも考えられますね。

もしかすると80歳代も。。。

と、キリがないのですが、いずれにせよ生きていると思っていたら、既にお亡くなりなっていたということで、高齢者の死亡率が想定より高いということになるので、 死亡率を変えながら、平均寿命にどの変わってくるのかを調べれば、多分、目的とすることは確認できるはず。


定積分が解けるまで、ドラフトにしておくと、いつまでもエントリーしなそうなので、取り敢えず、解決していないけどエントリーしちゃいます。


どなたか、詳しい方がいたらご教授くださいませ。

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「進歩史観的市場観の終焉」

この言葉は、先日のITマーケティングにおけるゲスト講師、手塚さんが講義の中で使用した言葉なわけですが、どうも自分自身、かなり気になるらしく脳ミソに鮮明に焼き付けられてる感じ。

その授業の話はこちら

なんで、自身の理解を深めるためにもう調べてみた。

◆進歩史観とは

そもそも進歩史観とは、歴史学における歴史観のうちのひとつらしい。

wiki先生には以下のような説明がある。

----------------- 
進歩史観(しんぽしかん、progressive view of history)は、歴史を人間社会のある最終形態へ向けての発展の過程と見なす歴史観
------------------

  つまり、発展を前提とした歴史観。「明日は今日より進化しているはずだ」 という前提にたった考え方と理解。


◆では、「進歩史観的市場観」とは何か?

講義においては、
自分の理解が正しければ

「新しいモノを使うことは良いことだ」 
「新しい技術や商品は豊かさにつながる」

という前提という説明だった。

例えば、最近なにやら流行っている雰囲気を醸し出しているtwitter。

実はこれ、30代後半から40代の利用が多いらしい。
反対に、20代以下はイマイチの利用率。

これは30代後半から40代に進歩史観的市場観を持った人が多いからということで説明がつくらしい。

講義ではココまでで、深い説明がなかったので、
自分自身の理解から、補足してみる。


つまり、twitterには、

その1) 何に役に立つかはわからないけど、なにやら新しいサービスで、世の中を変えるかもしれないという噂を耳にした段階で、沢山の人が飛びついた。

その2) そして、サービスの本質はわかってないし、自分自身、利用価値については「?」と思っている状態だけど、「これを使っていないとモグリ」的な発言をする人がいて、それに影響されて使い出した人が多い。

そうした人が30代後半から40代に多かった。

これは、twitterという新しいサービスを使うこと、広がることは新しい豊かさをもたらしてくれるという価値観が背景にある。

という事。(自分の理解ですけどね)


何故ですかね?


この世代は、高度経済成長期の恩恵を受けた団塊世代を近くにみながら、自分たちはその恩恵にあまり預かっていない世代。
※バブルの恩恵は得ていますけどね。

20代の頃から、次々と新しい技術、商品、新しいサービスが世の中に出てきて、次々と適応してきています。

前世代は、そうして豊かになっていった。だから自分たちもという雰囲気の中に生きてきたのかもしれません。

ということで、
進歩史観的市場観が染み付いているとも高度経済成長期のように新しい商品・サービスにより経済が成長し、自らも豊かになることを期待しているのかもしれませんね。


逆に、今の若い世代はというと、そうした幻想は持っていない。


車を買わない、お酒を飲まない、○○を消費をしない等々、
いわゆる「若者の○○離れ」という括り方をされています。

経済的な側面からも説明もできますが、
そうした「若者の○○離れ」と括るのは、40代〜50代の進歩史観的市場観を持った世代ということで、そうした価値観の人たちにとっては、今の若い世代の価値観は理解ができないということでしょうか。


んじゃ、若者の市場観はというと、アンチ進歩史観的市場観っていうことなりますか。

今の現状で満足。新しいモノやサービスであっても現状はそんなに変わらないから、特に興味がないという感じ。

成熟化した現在の日本の消費市場であれば、そう思うことは決して悪いことではないですよね。


若い世代は進歩史観的市場観を持っていないという前提に立てば、
これからのビジネスにおいては、進歩史観的市場観のみで展開するわけには行かないという事だけは確かなことだと思います。


そういえば先日、日本でも発売されたipad。

テレビも雑誌もそろって買い煽りを展開しているよう感じて嫌悪感を感じるのは自分だけですかね。

これも、閉塞感を打破して欲しいという進歩史観的市場観を持った世代の気持ちの表れでしょうか・・・

「世の中が変わる」みたいな事までに言う人もいますが、どうですかねぇ。

そんな簡単に世の中は変わりませんよ、踊らされ過ぎないでくださいね、って申し上げたくなるのを我慢しています。

と、思うがままにダラダラと書いてみましたが、あくまで自分の稚拙な理解の上での戯言ということで。 


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昨日、また経営統合破談のニュースがありましたね。

独自路線 溝大きく…高島屋・H2O統合断念
2010年3月26日読売新聞


この半年の間、経営統合を発表しながら破談となっている例が多いこと多いこと。

キリンとサントリー、新生銀行とあおぞら銀行、JALと日本郵船の航空貨物事業、三菱自動車とプジョー 等々。

色々な事情はあるのでしょうが、人に例えるなら婚約発表しながら同棲やら両家顔合わせやらを重ねていくうちに、思わぬハードルが発生したり、一緒に人生を歩める気がし無くなり婚約破棄をするってなところでしょうか。

まぁ、無理して結婚して、不幸せな生活を送るより、結婚してすぐに離婚するよりダメージが少ないので、破談致し方無しという見方もあるのでしょうが、

何を今さら!!
二人で今後の人生をしっかり話しあって婚約したんじゃ無かったの?


て言われてしまいますよ。

籍を入れてはいないといえ、婚約を大々的に発表すれば、それを祝う人、結婚に向けて色々と準備やらで振り回される人、苦労する人と少なからず影響を受ける人がいるわけですから。

と、戯言は以上にして、上記企業を念頭にしながら、なぜ統合を目指し、破談に至ったのかを考えてみたいと思います。


◆なぜ経営統合を目指すのか?

 
企業経営の目的は「ステークホルダーに対する継続的な価値創造」であるとします。

価値創造の源泉は企業が有する有形無形の経営資源です。
 
変化し続ける経営環境に対して、保有する経営資源を如何に活用し価値を創造していくかを考え実行するのが経営者の役割です。
 
ゆえに他社より優れた経営資源を有している事が企業経営において極めて重要な要素です。

しかし、外部環境の変化に対し、自社の経営資源のみで適合していくことが困難な場合が多々出てきます。

このような場合、企業は自社の経営資源の拡充に舵を切ることになり、自社単独での拡充が難しいと判断した場合、外部の経営資源の活用を求めることになります。 

いわゆる「提携戦略」というやつです。
 
提携戦略の場合、相互に資本持ち合いをしたにせよ、それぞれの会社は独立した経営を担保しての事になります。

提携戦略は、大企業とベンチャー企業であったり、異業種間であったり、製造と販売であったりと、相互の経営資源を保管しあえる関係、または経営資源を一方的に提供することのみで成立する場合は価値の創造が比較的容易です。

しかし、一方で、おもいっきり同一業界かつ競争関係にある企業同士にある場合に提携を結び、成果を求めることにおいては、極めてハイレベルな経営判断とマネジメントを要します。

理由は様々ですが、結局自社の成長が最優先だからです。

自社の成長と提携先の成長のどちらかを選択しなければならないとなった場合、提携先の成長は選べないからですよね。

少々飛躍しますが、

提携による価値創造は難しさがあるので、もうこの際、提携ではなく、思い切って一緒になってしまおう、

つまり「経営統合してしまおう」となるわけです。

経営統合への判断は、相互の企業にとって価値創造を目指した経営判断の結果としては自然な流れといえます。


相互に今後に対する相当な危機感を有して外部経営資源を求めているならば、同一業界のこれまでの競争相手と一緒になれば、上手くいくイメージは持ててしまうでしょうね。

何故なら、ビジネスモデルがほぼ同一なのですから、規模を拡大して経営効率を向上させるイメージは当然持てるわけで、経営者同士にてMTGを重ねる毎に相互に将来への明るい展望が見えてきてしまう。

そして何より、お互いに独自・単独での成長していくことに答えが出せず苦労をしていたわけですから。

このあたりで、経営統合にむけた交渉開始を発表するってところでしょうか。


人に例えるならば・・・

結婚適齢期の男女で、お互いにあまり話をしたことはないけど、顔は知っているという状況。

たまたまゆっくり話をしてみたら、お互いに、もう独りで生きていくのはシンドイと思っていた。

色々話を聞いてみたら双方とも同じような家庭に生まれ育ち、価値観も非常に似ていて、何故か、これまでの苦楽も類似していてた。

2〜3回デートしてみてもその事は変わらず、「一緒になったらスッゴイ楽しくて幸せな人生になりそうだね!」
ってどちらともなく話になったみたいな状態。

勢い、「じゃぁ結婚しようか!」っていう話でイッキに盛り上がって、両親や友達、会社などに「婚約しました!」ってかなり一方的に報告したた感じです。


 と、長くなってしまったので、

こんなに盛り上がっている二人がなぜ破談になったのか?

についてはまた後日にしたいと思います。


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フィギアスケート女子の後半、フリーの演技は万全を期してLiveで観戦しました。

最終組からではなく、第1組から全ての演技をです。

結果はご存知の通り。

しばらくは、採点ルールについて騒がれそうな感じです。

自分も、SPの時もそうでしたが、キム・ヨナ選手の点数が出たときには大きな違和感を感じました。  

専門家ではないので細かなことは判りません。

実際に演技を見ていても、確かに真央ちゃんは1度ミスがありましたし、全体の完成度という点でキム・ヨナ選手の方が優っていたと思いますから、順位については納得感があります。 

現在の採点ルールに則って最大限点数が取れる戦術を取り、それを完璧に遂行したのがキム・ヨナ選手ということなのでしょうが、少し現行の採点基準はおかしい感じはしますね。

特に、GOEという極めて属人的な点数の決め方。

男子女子の上位選手のGOE得点を比較してみても、キム・ヨナ選手の採点が異常値であることが判ります。

GOE女子
1位 キム・ヨナ : 17.40  
2位 浅田真央 : 8.82       
3位 ジョアニー・ロシェット : 4.42
4位 長洲未来 : 8.50        
5位 安藤美姫 : 5.30 
 
GOE男子
1位 ライサチェク
:9.64 
2位 プルシェンコ  :7.68
3位 高橋大輔   :3.20
4位 ランビエル :2.58


そこまで差があったとは思えないんですけどね。

フィギュアスケート女子シングル - 順位と採点表。 

と、採点については自分自身も、大いに疑問を感じますが、結果は結果ということで。

それよりも、表彰式の真央ちゃんの悔しそうな様子、インタビューの内容を聞いていたら、自分自身と戦っていた真央ちゃんに感動してしまったのです。

彼女は、

「キム・ヨナに勝ちたい」
 
という低次元の戦いはしていなかったのですよね。

自分自身が納得できる滑りがで気なかった事が悔しかったのですね。

緒戦、採点ルールで騒ぐのは外野ということであり、彼女は次元の違うところで戦っていたのかもしれません。

キム・ヨナ選手についても同様かと思います。

と、今回のフィギュアスケート、19才に多くのことを学ばされてしまいました。

真央ちゃん、銀メダルもおめでとう。

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フィギア女子も始まり、バンクーバーオリンピックもいよいよ佳境。

オリンピックにむけて頑張ってきた日本人の姿を見ていると素直に応援もしたくなるし、活躍に感動もしてしまいます。

今回のオリンピック日本代表については、服装問題だったり、うっかりシールはがして失格になったり、重量オーバーで失格になっていたりと競技以外のところで何かと騒がしい感じですが、自分は、とりわけ国籍っていうのをとても考えさせられるオリンピックになっています。


前半戦では日本のメディアでもかなり扱われていたフィギアスケート・ペ
アの川口悠子選手。

kawaguchi
毎日jpより拝借

わざわざロシア国籍を取得してオリンピックを目指したという物語を聞けば、日本代表かのごとく応援してしまうわけです。

ロシアが12連覇してきたフィギア・ペアであったのが、今回、メダルを逃してしまいバッシングもあったのでしょうけれど、応援してくれているロシアの人たちにも親近感を覚えてしまいます。


そして、アイスダンスの日本代表。テレビで「日本代表のキャシー・リード、クリス・リードペア」と聞こえてきて、「ん?なに?キャシー?日本代表?聞き間違えたか?」と思いましたが、間違いではありませんでした。

oai1002221251013-p2
サンスポより拝借

クリス姉弟は、お母さんが日本人のアメリカ生まれで日本とアメリカの両方の国籍を持っていたということです。

アイスダンスは、アメリカ、ヨーロッパではとても人気競技ゆえ競争も激しいとなれば、マイナー競技に類される日本で代表になるほうが、競技者としては正しい選択ではないかと。

アメリカ育ちゆえに日本語もまだ勉強中とのことですが、正式な日本代表です。こういうパターンでの出場も悪く無いですよね。

ネットを見ているとクリス姉弟に対して異論もあるみたいですが、わざわざ日本国籍をとって日本代表として頑張っているのですから暖かく応援してあげたいですよね。

ちなみに妹さんはグルジア国籍をとってバンクーバーオリンピックに出場しているそうです。


最後は、フィギアスケート女子のアメリカ代表の長洲未来選手。

oai1002241119007-p2
これもサンスポさんから拝借

長洲さんのSPの演技はとてもGOODでしたね。点数は伸びませんでしたが。

長洲選手のご両親はともに日本人。やはりアメリカ生まれということで、現在、まだ日本とアメリカ両方の国籍を持っています。

もし、競争の激しい日本でオリンピックを目指していたらおそらくバンクーバーの出場は無かったでしょうから、これも選手としては正しい選択かと。

日本代表の次に応援したい気分になります。


と、サッカー日本代表などでは、日本帰化選手などが昔から活躍しているわけで取り立てて違和感をもつ必要もないことなのですが、

改めて上記4選手を知ることで、日本代表って何だろう?日本人っていうのはなんだろう?と考えてしまったわけです。

「◯◯人」の定義っていうのは難しいところですね。とくに島国ニッポンにおいてはデリケートな問題になりやすい。

昔のようにオリンピックが国威高揚の場としての位置づけが強ければ、議論もあるところでしょうけれど、今は平和の祭典なわけです。

とならば、川口選手のように日本で可能性がないということで、他の国で頑張って代表を目指すもよいと思いますし、クリス姉弟のように才能ある人が日本に来て活躍し、日本代表になも良しだと思います。

若干、飛躍しますが、その為にも、日本も二重国籍OKの国になるべきじゃないかなぁと思うわけです。

今回ロシア国籍を取得して出場した川口選手は、日本国籍を捨てているわけで、おそらく大いに悩み葛藤のうえで決断したとおもうわけです。

二重国籍OKであれば、そんなに悩みをもつ必要も無くなりますよね。

国籍なんぞ、人間が作ったルールでしかないわけですから、あまり縛られすぎるのも良くないかと思いますが、やはり国籍っていうのは重要な要素。自分が何者であるのかを一番わかり易く表す手段でもあります。

最近話題になっている日本における外国人参政権問題について国籍問題の側面があるわけです。

日本の参政権は欲しい、でも自分の国籍は捨てられないというならば、個人としては参政権は国民の権利ゆえ、国籍を持たない人への安易な参政権付与には反対なので、国籍取得要項を緩和して、さらには二重国籍を認めることで解決でも良いのではないかなと。

と、話が飛躍拡大しすぎるのでこのへんで。

日本人として日本代表も、日本語が話せない日本国籍の代表も、国籍がちがうけど他国で代表となている日本人、日本にゆかりのある人も応援しなが、バンクーバーオリンピックを楽しんでますよ、ってことです。

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