研究ノート(大学教員の徒然)

なかたにじゅんいちの個人ブログです。

カテゴリ: 国内MBA関連ネタ


7月25日は日曜日。
日曜日でしたが1日を使って大隈塾の特別授業が開催されました。 

授業内容は、「政策シミュレーション」

授業を受けるに際して、なにやら機密保持の誓約書を提出させられてしまったので詳しくはあまり書けないのですが、恐らく大丈夫な範囲で書いておきます。
 
今回の特別授業は表題に記載の通り「政策シミュレーション」の実習のようなモノ。

キャノングローバル戦略研究所の協力を得ての実施でした。
http://www.canon-igs.org/

んで、そのシミュレーションとは、日本国内にてテロが発生したという想定で、各メンバーが、内閣、省庁、野党、メディアと役割分担し、テロ対策を決定するというもの。

私の当日の配役は「外務大臣」でした。

外務大臣は「外相会談」と「外遊」と「遺憾の意を表明する」ことくらいしか業務イメージがわかず、テロ対応に何をすべきかかなり戸惑いましたわけですが・・・

通常は24時間かけて実施するところを、8時間に集約したため、不完全燃焼感はあるのですが、

兎に角、テロ対策を通じて、外務省のプレゼンスを引き上げるべく動きましたが、結果はあまり思うように行きませんでした。

後から内閣役の方から話を聞いてみたら、はじめから外務大臣は危険因子としてマークされていたようです。


最後の手段で「辞表」まで準備していたのですけどね・・・・


どうやら自分は政治家には向いていないようです。


と、まぁ詳細は書かずこのあたりまでとしますが、今回の特別講義を通じて、政治の役割、官僚の役割、メディアの役割を疑似体験するという貴重な経験となりました。 

今回、ゲームコントローラーを務めていただいたのはキャノングローバル戦略研究所の宮家邦彦さん。
http://www.canon-igs.org/fellows/kunihiko_miyake/index.html

元外務省の方だったのですね。

過去に開催している政策シミュレーションに関してコラムがHPにありましたので、リンク貼っておきます。

http://www.canon-igs.org/column/security/090803_003.html 



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修論準備で2回お休みしてしまいましたが、西山先生の財務分析の授業も本日が最終回。

本日のお題は「任天堂の理論株価算定と分析」

DCF法を使うのですが、昨年のファイナンスの授業の復習のような内容ですが、見返してみれば、「あぁ、そういえばこういう計算をするんだったよね」ということばかりなのですが、私、サッパリ忘れています。

DCF法 - Wikipedia

にしても、ある程度は知っていましたが、改めて任天堂は凄い会社ですね。

何がって、一番は現預金で8000億超、有価証券で3000億超を保有する日本有数のお金持ち企業ってことですかね(笑)

授業中に1981年移行の売上推移をグラフにしてみました。

nintendo02

どうも綺麗に画像にできないのが不満なのですが・・・
これを見ると、2000年半ばから一気に成長していることがわかります。

何が起きたのかといえば、ご存知「DS」と「wii」ですね。

なお、任天堂の沿革を調べようとする際には、企業HPに掲載が無いので、wiki先生もしくは、2005年までですがALLAboutが参考になります。

任天堂 - Wikipedia

All About 「任天堂の116年歴史、保存版!」
http://allabout.co.jp/game/gameboy/closeup/CU20050913C/

ついでに、この10年の株価推移をチェックしてみました。

nintendo01
  2006年頃までは2万円以下だった株価が、なんとDS,wiiが大ヒットした2008年頃には7万円近くになっております。

2年で3倍以上!! 

コレをみると「買っておけば良かった・・・」と思うところですが、任天堂は100株単位。仮に株価が2万円でったならば購入には200万円必要ってことで、小市民投資家にとっては勇気が必要な金額ですよね・・・。

でも、2006年頃2万円弱で投資して、2008年に6万円売っていたとすれば、200万円が600万円に!!

現在24000円くらいだけど、また株価爆アゲって可能性に賭けて・・・
って、書いていて虚しくなってきましたので株価のことはコレくらいで。

さて、本題であるDCF法。

任天堂の将来株価をグループ毎に検討したわけですが、将来の売上推移や利益推移は考え方次第で異なるわけで、算出される株価はバラツキが大きくなってくるのです。

つまり、ノリノリな予測をすれば高くなりますし、コンサバであれば低くなる。

クラスではDCF法は実務でどのように使うのか?使えるのか?といった質問が出ていましたが、確かに判らないところですね。

そんなところで。

任天堂の看板商品といえば、やっぱりコレらですよね。

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前期土曜日の6限は「経営情報システム研究」という根来先生の授業を履修していた。

履修者のほとんどが根来ゼミの学生で、他ゼミでの履修はごくわずかという授業だった。

内容は根来先生の守備範囲ド真ん中である経営情報システムに関する各種分析が主で、確かに根来ゼミ向きなモノではあり、自分にとっては苦手な領域ではあったが、根来先生の哲学を学ぶことも出来たし、自分の関心領域外ということもあり、新しい知的刺激の多い科目だった。

と、これまでの講義についてはいつか詳しく書くとして、本日(19日)はその最終課題の発表だった。

課題発表は企業を1社とりあげ学んだ手法を用いて分析するというもの。

自分は外食業界における回転寿司大手、くらコーポレーションを題材に差別化システムを用いて分析しました。

「くら寿司」はIT回転寿司と一部で呼ばれるくらい、新しいシステムを積極的に採用している企業として知られています。

例えば、待ち時間短縮の為のモバイルシステムや、タッチパネル式宗門システム、ICチップ内蔵皿や、遠隔監視システムなどです。

客回転率、客単価をあげ売上を伸ばし、コスト(特に人件費)を抑える利益創出につなげるシステムであり、差別化システムとしてそれはそれで成立すると考えています。

実際にそうした取組みが功を奏して、くら寿司の経常利益率(約3.7%)は回転寿司業界の平均経常利益率を大幅に上回っています。(約5〜6%)

ただ、模倣困難性がホトンド無いというものばかりなんですよね。

つまり、競合他社もすぐに追随できるモノばかりってこと。

ゆえに、本質的に差別化システム成り得ているかといわれると非常に怪しいのです。


発表後の根来先生にその部分を見事に指摘されてしまいました・・・


究極的には立地と提供する「食べ物」が価格以上に美味しいか美味しくないか。 

個店レベルであれば、つまるところ職人の腕が最大の差別化要因となり、これは模倣困難性が極めて高いのですが、それは残念ながら一般化が出来ない。

特に 外食業界、特に多店舗展開する外食企業において、その事はいずれの業態にも当てはまる共通事項なのですよね。


接客サービスをほとんど求められず、単価に縛りのある100円回転寿司では売上利益は立地と食材次第なんです。

100円回転寿司大手各社も削れるコストを極限まで削り、食材コストに回しています。

回転寿司業界の経常利益率は他業態に比べかなり低くいのですが、それも当然の帰結という訳です。


模倣困店舗難性の高い差別化システムを持ち、参入障壁の極めて高い業態は如何にしたら作ることができるか?

取り留めがなくなってきたので、このへんで。

本ブログを書きながら、これまでに携わってきた外食ビジネスの事で頭が一杯になってきた。

発表段階では分析の本質的な部分を理解しきれていない事が露骨に出てしまった感は否めないけれど、終わってみて授業内容の実務に対する有用性をもの凄く理解出来た感じです。

レポート提出までまだ時間があるから、もう一段階深く分析してみようと思います。

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慶応の高橋先生のブランド戦略に聴講で参加させていただいています。

今年のグループワークのケースは「サントリーウイスキー響」で、実際にサントリーの方の協力を得て現進行形のテーマです。 

要は「響の今後のマーケティング戦略を考える」っていうテーマです。

その発表がありました。自分はグループワークには参加せず各チームの発表を聞かせていただいておりました。

各グループの発表を聴きながら、ケース分析とは全く関係ない内容で「ウイスキー」の事を徒然思いを馳せていたのでブログに書いておきたいと思います。


私、ウイスキー好きなんですよ。
自宅でも好んでウイスキーを飲みます。

最近は、自宅の冷凍庫には山崎12年が入っていてソーダ割りでゴクゴク飲んでます。

MBAに入学してから足が遠のいているのですが、オーセンティックバーで飲むのが好きなんです。

そんな私は、ケースで説明のあった「プレミアム酒類ユーザー」に属するみたいです。

「3ヶ月に1回程度は5000円以上のお酒を購入する、あるいは月に1回以上バーに訪問する」という行動特性を持っている人を『プレミアム酒類ユーザー』と言うらしく、国内にそうしたユーザーは約400万人いるらしいです。

ですが、響は飲みません。別に忌み嫌って飲まないわけではなく、自宅で飲むには山崎で十分ですし、行くお店に置いてないことの方が多いというのが理由ですかね。

そんな響をどうやってマーケティングするか?

プレミアム酒類ユーザーにおけるウイスキー好きを如何に取り込むか?というのは、自分は響をどうやったら飲むようになるか?を考えればよいわけで、これは結構簡単です。

1) 良く行くバーの方から勧められれば飲みます。  
→  信頼していますからね。勧められたら自宅でも飲むかもしれません。
2) 蒸留所見学をしたら飲みます。
→  ニッカの余市や宮城挟に行ってから、余市や竹鶴があれば結構飲むようになりました。

3) プレゼントされたら飲みます。
→ 説明不要・・・(笑)

ウイスキーを飲まない人を如何に取り込むか?は、

角ハイボールで成功した手法を踏襲するわけにもいかないような気がしますので、難しいですね。

サントリーは響以外にも様々なラインナップを持っているので響だけの事だけ考えてしまうわけではないのですよね・・・

考えがすぐにまとまらない感じですが、とても面白いテーマですね。。
このグループワーク参加すれば良かったとちょっと後悔。

取り敢えず、ちかいうちに響を飲みながら考えてみよう。

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今年も説明会の季節なんです。ってことは春期もまもなく終りってことなんですね。そうなんですね。

ということで、8月1日(日)に早稲田大学WBSフェアが開催されます。
※説明会は夏とおそらく秋にも開催されるはずです。

WBS=Waseda Business School
であり、早稲田大学ビジネススクールにおける「全日」、「夜間主」、「MOT」全ての説明会です。

wbs0801
http://www.waseda.jp/wbs/news/wbs2010fair.html


説明会はWBSディレクターの遠藤先生の基調講演や内田先生によるパネルディスカッションなどがあって、各モジュール毎の説明というスケジュールになっているそうです。

昨年は教室に入り切れない程の方が来られたとか。

年々早稲田大学ビジネススクールの人気も上がってきていて難易度・入学倍率も上がっているようです。

我が恩蔵ゼミは隔年募集となっていて昨年は募集がありませんでしたが、今年は募集です。 

説明は恩蔵先生自らご登場のはず、そして恐らく現役ゼミ生も何人か参加するはずです。

ご興味ある方は、早稲田キャンパスに遊びに起こしくださいませ。

ビジネススクールのWEBサイトもいつの間にかリニューアルされていました。合わせてどうぞ。

wbs
http://www.waseda.jp/wbs/index.html


働きながら学ぶ2年間って良いですよ。

以下の雑誌は去年出たものですね。

検証 ビジネススクール—日本でMBAを目指す全ての人に検証 ビジネススクール—日本でMBAを目指す全ての人に
著者:慶應義塾大学ビジネス・スクール責任編集
販売元:慶應義塾大学出版会
発売日:2009-04-10
おすすめ度:4.0
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早稲田MBAの各研究室には私的研究会・勉強会が存在しているのですが、我が恩蔵ゼミにも研究会があることを最近知りました(汗)

その名は「早稲田マーケティング・マネジメント研究会」

四半期に1回程度の頻度で開催されていて、本日は8回目。

本研究会、経営に携わる方々をという緩い参加条件を設けているらしく、参加者は恩蔵ゼミOBOGを中心に企業の幹部の方ばかり。

そんな研究会に恐れ多くも今回から参加させていただくことになったのです。

で、1年ぶりに高岡さんのお話を伺いましたが、
改めてネスレという会社は魅力的ですね。

ちなみに、昨年の講義については
[06/17]戦略とリーダーシップ 〜早稲田MBAの授業(仮称)
上記をご参照ください。

以下はちょこっとメモ:

◆ネスレはグルーバルで売上約10兆円、日本国内(ネスレ日本)の売上は約2500億円。

◆ネスレ日本は創業97年で、実は日本最古の外資系企業とのこと。

◆ネスレのコーポレートブランドはあまり重視せず、商品ブランドで成長している企業。

◆売上1000億円以上のブランドを30以上を有している。

◆コントレックスやペリエなど水ビジネスでも世界一の企業。

◆先進国において日本は一人当たりの食品への支出割合が突出して高い。にも関わらず、日本の食品メーカーの利益率は高くない。付加価値の高い市場でありながら、日本の企業は非効率?

◆日本の食品メーカーはコーポレートブランドを強化し流通における場所の確保を進めてきた経緯がある。
=沢山の商品ブランドを作り棚を確保する。一つ一つのブランドはあまり育たない?

◆家庭外では殆ど飲まれていないにもかかわらず、家庭内で圧倒的なシェアを確保しているためネスカフェはカップ換算年間110億杯飲まれているNo.1ブランド。


本日お話いただいた高岡さん、昨年、戦略とリーダーシップの授業でお話を伺った際は、ネスレコンフェクショナリーの社長でしたが、現在はネスレ日本と統合され、代表取締役副社長で、コーヒー事業を担当しているとのことです。

キットカットのことに加えて、現在進めているネスレの新しいコーヒー戦略のお話を伺ったわけですが、大変大変興味深いお話ばかりでした。

コレ ↓ 関係のお話でしたが、現在進行形のお話だったので詳細は省略。

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インスタントコーヒーの常識が変わりそうです。

「人とどれだけ異なる戦略を採ることが出来るかが極めて重要」
By 高岡さん

 
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西山先生の「財務分析と財務管理」3回目の講義は
日産自動車と本田技研工業の財務分析。 

日産は2000年のゴーン社長就任して事業は「4輪」&「自動車金融」に絞り込まれていますが、本田は「4輪」「2輪」「自動車金融」「その他」と事業分野があります。

財務を見てみると、本田は極めて状況はよろしいようですね。日産は本田と比較すれば見劣りしますが、比較的良好。

本田さんは、前々期のリーマンショック直撃の期ですら黒字を確保していますが、その収益の源泉は金融事業であり、依存度が高くなっています。

金融というのは要は自動車ローンや、リース販売の事です。

最近残価設定ローンなんて売り方もありますよね。新車購入ハードルを下げて販売を伸ばすことは出来ますが、諸刃の剣で、需要の先食いでゆくゆくブーメランとなりクビを絞めるリスクがあるでしょうね。 

日産の地域ごとの状況を調べている際に作ったグラフを参考まで添付しておきたいと思います。

nissan03

 nissan01

nissan02

グラフ1からはいかに日本での生産に偏っているかというグラフ。
輸出企業だってことがよくわかります。

そして注目したのは販売台数割合と売上割合。

為替の理由もあるかもしれませんが、日本は高い車が売れていて、その他(中国などの新興国)は安い車がたくさん売れているというのがグラフから顕著にわかりますね。


  なんかグラフを直接jpgに変換すると綺麗に貼れないなぁ・・・

現行GT-Rも良いですが個人的にはR33GT-Rが好きだったりします。

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発売日:2009-08-31
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本日の大隈塾、外部ゲストはお休みである代わりに、
内田先生による「プロフェッショナル論」でした。

内田先生はご存知、元BCG日本代表。現在は早稲田大学ビジネススクール教授。

尊敬する先生の一人です。

内田先生の授業は全て履修してきていますが、授業の多くの時間はファシリテーションなので、内田先生のお話をガッツリ聴ける有り難い機会でした。

おはなしの主旨は以下の3つ。

・ 結果が全て
・ 技(スキル)と心(ハート)
・ 志


内田先生のBCG時代の経験を中心に、あっちこっちに脱線しながら、小話満載の内田節全開であっという間の幸せな時間でした。

講義の最後にオススメ本の紹介があったのでご紹介。

パラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法パラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法
著者:ジョエル バーカー
販売元:日経BP出版センター
発売日:1995-04
おすすめ度:4.5
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この本は昨年春の講義で紹介され自分も速攻読んだ1冊。
自宅本棚に何故か2冊あります。

技士道 十五ヶ条 ものづくりを極める術 (朝日文庫 に 9-1)技士道 十五ヶ条 ものづくりを極める術 (朝日文庫 に 9-1)
著者:西堀 榮三郎
販売元:朝日新聞社
発売日:2008-01-11
おすすめ度:5.0
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紹介されたのは「想像力」というタイトルの本ですが、絶版となり、上記はタイトルと章立てが変更され再出版された一冊。

読んでみないと。

勝者の思考法 (PHP新書)勝者の思考法 (PHP新書)
著者:二宮 清純
販売元:PHP研究所
発売日:2001-03
おすすめ度:3.5
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リーダーシップを考える上での良書。売れましたよねこの本は。スポーツを事例していて読みやすいです。
ビジネスで使える思考法を考える上ではても良い本だと思います。

すぐれた意思決定―判断と選択の心理学 (中公文庫)すぐれた意思決定―判断と選択の心理学 (中公文庫)
著者:印南 一路
販売元:中央公論新社
発売日:2002-01
おすすめ度:4.5
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これは、「読まなくても良いかも」という前提付き。
意思決定をアカデミックに研究している一冊です。
自分も読んだことありますが、あまり印象に残っていません・・・

項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)
著者:司馬 遼太郎
販売元:新潮社
発売日:1984-09
おすすめ度:5.0
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組織の事を考えるうえでこれは読んだこと無いのですが、の一冊とのこと。
 

ついでに、内田先生の本もリンクしておきますね。

個人的には「スパークする思考」が一番好きです。

スパークする思考  右脳発想の独創力 (角川oneテーマ21)スパークする思考 右脳発想の独創力 (角川oneテーマ21)
著者:内田 和成
販売元:角川グループパブリッシング
発売日:2008-11-10
おすすめ度:4.5
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仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
著者:内田 和成
販売元:東洋経済新報社
発売日:2006-03-31
おすすめ度:4.0
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論点思考
論点思考
著者:内田 和成
販売元:東洋経済新報社
発売日:2010-01-29
おすすめ度:4.5
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先日の西山先生の「財務分析と財務管理」はイオンとセブン&アイ・ホールディングスの有価証券報告書を見ながら、グループワークだったわけですが、

セグメント情報の比較し考察する設問がありまして、その際に作成した表をアップしておこうかと。

まずはセブン&アイ・ホールディング(連結)。

7andi

そして、次がイオン(連結)

ion
 
 いずれも、5兆円を越える流通企業グループなわけですが、セグメントとその収益性を比較すると、全く異なる企業に見えてきますね。


セブン&アイは、ご存知の通りコンビニ事業に偏りすぎの収益構造。

百貨店事業は酷いですね。有楽町西武の閉鎖を決めたくもなります。
デニーズ含む外食事業も赤字。

セブン銀行有する金融事業の営業利益が、20倍近い売上のスーパー事業(イトーヨーカ堂)の営業利益の倍っていうのも凄いですが、セブンイレブンがあってのセブン銀行ですから、相関関係が強い利益です。

イオンの総合小売の営業利益率も1%と、まぁ散々ですね。

セグメントの分け方は、各企業の方針によるところなのですが、イオンの方は、GMS、スーパー、コンビニを「総合小売事業」に一括りにしていて、各セグメントの営業利益についての記載がセグメント情報の箇所に記載していないんですよね。 

GMS赤字なんじゃないかなぁ。よく解りませんが、なんか、煙に巻いているような感じで嫌ですね。

とまぁ、こんなところで、
 セグメント情報を見ていくと、企業の状況が良く見えてきますね。

セブンとイオン どう勝負に出るか---トップの座を賭けた凄い「発想」と「決断」を見逃すなセブンとイオン どう勝負に出るか---トップの座を賭けた凄い「発想」と「決断」を見逃すな
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久しぶりに授業の事を。

春期火曜日後半は当初履修を予定していた講義を切り、
西山茂先生の「財務分析と財務管理」を聴講で参加させてもらっています。

早稲田MBA(夜間主)には、金融系のお仕事の方は多くありません。
※別にファイナンス研究科があるのも一因かと思いますが。

とはいえ、会計・ファイナンス系の専攻(モジュール)がちゃんとあり、その分野に実務で携わり、極めて強い人も当然いますが、

マーケティング系、競争戦略、経営戦略系モジュールに入る人は、その分野は「とっても弱い」または「苦手」としている人も沢山います。


私が、その一人です。


ですが、現状の早稲田MBA夜間では、会計・ファイナンス系の単位を全く取らなくても修了できちゃう制度になっているので、履修したくなければ勉強しないという選択もできます。

※それはそれで問題もあるので制度が変わるかもしれませんが。

多くの人は分野を特化して講義を選択し、一部他分野を履修するというのが定石です。

自身も、マーケティング系、戦略系に偏っています。

そんな自分ですが、西山先生の「財務分析と財務管理」は楽しんで勉強出来ています。


授業は、毎回3時間、同業界にある同規模の2社を取り上げ、財務諸表とにらめっこしながら、グループで分析していくというスタイル。

初回は、アサヒビールとキリンビール。2回目がセブンアンドアイホールディングスとイオン。

あらかじめ設問を与えられていてそれに沿ってグループ討議が進みます。

例えば、7&iとイオンにおいては、

1)PL、BSを元に、企業規模、資金調達減とその使い道の状況について概要をまとめ、財務的な安定性にコメントせよ。
2)会計方針や財務諸表の注記からみる注意点、特に減価償却の方法についてまとめる。
3)財務比較表を完成させ、結果比較から違いを事業を関連付けてまとめる。
4)キャッシュフロー計算書をもとに現場をまとめる。
5)セグメント情報からみた状況をまとめる。
6)今後の課題についてまとめる。

といった事前課題です。

西山先生は、財務が解らない人に解かるように説明をするプロです。
平易な言葉で噛み砕いて、難しい話は皆無です。

MBAにおいて会計分野が専門じゃない人には神様のような先生ですね。

餅は餅屋、実務で自分自身が専門家である必要性は全く感じていません。

必要あらば、専門家に相談しますので。
ただ、相談するにも自身がなんにも解らなければ相談できないですから、

その分野についての一定の見識、アウトライン、重要な考え方などは抑えておきたいのです。

それで十分だと思ってます。

次回は、ホンダと日産の比較です。

本講義の教科書にはコレ。

企業分析シナリオ (BEST SOLUTION)企業分析シナリオ (BEST SOLUTION)
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大隈塾は毎回ゲストスピーカーがくる授業です。

本日、6月9日は当初予定では枝野幸男行政刷新担当相(当時)でしたが、先週来の鳩山政権崩壊から菅内閣成立という流れのなか、ご存知の通り枝野さんは民主党幹事長になられました。

そんな中で、私自身は、「枝野さんは来られなくなりました」に3000点だったのですが、予想はあっさり裏切られました。

おそらく先週来、環境が急変し多くの予定が見直されていると思われる中、早稲田大学ビジネススクールの授業予定は変更せず、お越しいただけたことに、少し感動を覚えてしまいました。


で、肝心の話の内容はというと・・・

メディアも入っていない完全クローズドな環境の中でのお話だったので詳しく記載することはやめて、感想のみ記載することにします。


枝野幹事長のお話を伺いまして、民主党への偏見が少し無くなりました。

これからの日本の在り方や国家観について特に経済側面からをお話いただいたのですが、枝野さんの話されるそれらは、自分が考えるそれと非常に近いもので驚きました。

僭越な書き方になりますが「民主党にも、こういう考えの方がいるんだ!」っていう驚きです。

これも失礼な書き方になりますが「極めてまとも、真っ当な考え方だなぁ」と思いました。

何が?って気になると思いますが、誤解を与える恐れがあるので割愛。


学生からの質疑にも計30分程時間を割いていただきました。
色々質問があったのですが、それに一つ一つ丁寧に答えてくれました。


私も質問させていただきました。

「反小沢と言われていますが、小沢さんを個人としてどのように評価しているのか?(要は何が嫌なの?)」

「メディアを通じて知る民主党は主義主張があまりに異なる人が集まっているように思えるが、それってどうなの?」


という2つの質問。

後半の質問は、個人的本心としては、民主党の旧社会党グループってどうなのさ!っていう気持ちが入っていました。

枝野さんからの回答は・・・・   なるほど。でした。

私自身、自民党の方とは面識があり話を直接伺う機会がこれまでありましたが、民主党の方と直接相対してお話を聴くのは初めての経験でした。

基本、平将明さんを個人的に応援しているので支持政党は自民党なのですが、今後は民主党の枝野さんには注目していきたいと思います。

貴重な経験・時間でした。

やっぱり政治の事は、テレビや雑誌を通じてでは判らないですね。

<余談1>

大隈塾のファシリテーターは田原総一朗さんなのですが、休憩時間、エレベーターで一緒になった際に、

「小沢一郎はねぇ、〜〜省略〜〜なんだよ。だから〜〜省略〜〜 」

てな話をしてくれました。短い会話でしたが、これもこれで「なるほど」でした。

<余談2>

講義後、早稲田11号館の1階で枝野さんは沢山のメディアの人に囲まれていました。
※躊躇してしまい写真は撮れず・・・


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土曜日の「企業間関係のマネジメント」も後半戦突入であります。

前半はイノタツ先生(井上達彦先生)でしたが、
後半は、横浜国立大学経営学部の眞鍋誠司准教授となりました。

後半戦初回は「アーキテクチャのオープン化」についてIBM事例を通じてお勉強。

ケースは1970年代から1990年代初頭までのパソコン業界。

課題は

1)なぜIBMはPC市場拡大の恩恵を独り占めできなかったのか?

2)PC市場において競争優位性を構築するためには、どのようにすればよいか(どのようにしているのか)。


という2つ。

今回の授業ははじめにケースとして50分程度のVTRを全員で視聴してからグループディスカッション、全体発表、先生によるまとめ講義という流れ。

視聴したVTRは、

「イノベーションの世紀:アメリカの革新」シリーズ
パーソナル・コンピューターの誕生と進化 〜Nerdたちの勝利 

というタイトルで、もう一回視たいなぁと思い、先生に問い合わせたら、MOT向けの教育教材として一般に市販していないモノとのこと。

motv
MoTVってベタすぎ・・・

Youtubeをちょいと探してみましたがありませんでしたので、少々内容について紹介。

タイトルの通り、IBMがメインフレームからパーソナルコンピューターに参入した頃から、その後のPC市場の拡大とIBMの覇権、そしてマイクロソフトの台頭と確執、IBMのPC市場における終焉、ちょうどWindows3.0が世に出る直前までのお話をIBM、MSを中心にスティーブ・バルマーやビル・ゲイツなど当時の関係者のインタビューを元に回想しているものです。

まさに、PC業界におけるマイクソフトの天下が訪れようとするまでの歴史。

とても示唆に飛んだ内容でした。

GoogleもTwitterもfacebookも影も形も無い時代。

ビル・ゲイツのインタビュー内容の節々には、自社の覇権時代が来ること、そしてその後のGoogleの台頭を予言しているかのような話がありました。

それはそれとして、VTRの中にて印象的な言葉がありました。

それは、

「楽しい事、それは『立ち止まれないという緊張感がずっと続くこと』」


という言葉。

この言葉は良かった。

当時のPC業界に限らず、現在の変化スピードが早くなったいずれの業界においても考えさせられるというか、それを楽しめるかどうかっていうのは、競争を勝ち抜くための必要な資質のように思います。


アーキテクチャについて書こうと思ったのですが、長くなってしまったので、それはまた次回にでも。


IBM、その後の改革といえば、この1冊ですね。

巨象も踊る巨象も踊る
著者:ルイス・V・ガースナー
販売元:日本経済新聞社
発売日:2002-12-02
おすすめ度:4.5
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5月19日のリーダーシップ論(大隈塾)のゲスト講師は
株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO 冨山和彦氏 でした。

産業再生機構のCOOだった方として有名な方です。


企業再生のリアルな現場経験を通じたリーダーシップのあり方、経営者のあるべき姿、持つべき覚悟などお話いただきました。


以下、心に残ったメモ:
コンテクスト省略なので字面だけでは真意は伝えにくいですが・・・

-----------------------------------------

まともな会社/優秀な人が多い会社ほど大きな意思決定はできない。


「老い」
自覚しているうちは「老いていない」
自覚できなくなるときが「本当の老い」 


改革は「理不尽」が伴なう。
合理的な計画や美しいビジョンなんて誰でも書ける、言える
理不尽さが伴なう判断をする力を持てるか否かが重要。


改革は「何かの聖域に踏み込む」こと。
それを実施した場合、まともな死に方ができないと思えるくらい。
(大きな恨みつらみを買う可能性があるということ)


腹を据える(死んでも構わない)と思うと、大抵勝てる。


危機的状況であるとき改革は容易、特に日本では。


迷ったら、それを選んだ理由が短くなる方を選ぶ。 


「後世への最大遺物は、勇ましい高尚なる生涯であると思います。」
内村鑑三 

----------------------------

今回の講義は、経営者に求められるリーダーシップ、覚悟といった主旨であったわけで、それはそれで大変良かったのですが、

自分は、自身のライフワークである中小企業経営に想いを馳せながら聞いていました。

日本には、
環境の変化に全くついていけず、現状極めて苦しい状況に追い込まれている、もしくは今は良いが3年先、5年先が全く描けない中小零細企業が山ほど存在しているのです。

そうした企業を如何にすべきか?って事を考えていました。

再生できるか?再生させるべきか?

産業再生機構が支援した企業は、再生の余地がある企業を厳選し、いわゆる外科手術を施し再生させたわけですが、

大多数の中小零細企業は再生させるにも再生させる余地がない、死亡診断書を書かざるを得ないような先が多いのです。

そうした1社が潰れても、日本経済へのインパクトはさほど大きくありません。微々たるものかもしれませんが、それがまとまった者数、10万社単位で潰れるようなことになったら、これは一大事です。

これは、もう再生機構とかいっている場合じゃなくて、政策でなんとか擦る必要があり、政治の世界です。

そんなことを考えていたので、冨山さんだったらどうするか?どうすべきと考えるか?という質問をしたんです。

頂いた答えはここには書きませんが、自分が考えている方向性とほぼ同一でした。

自分は、それを政治・政策主導ではなく、ビジネス、民間企業主導で実現できないかと考えているのです。

そんなビジネスを展開したいと企んでいます。


下記は冨山さんの話の中で「名著」と推薦があった本です。

「空気」の研究 (山本七平ライブラリー)「空気」の研究 (山本七平ライブラリー)
著者:山本 七平
販売元:文藝春秋
発売日:1997-04
おすすめ度:5.0
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5月24日のITマーケティングのゲスト講師は武富正人氏。
昨年に続き2回目。

[05/21]ITマーケティング〜早稲田MBAの授業(仮称)

昨年はオリコムの武富さんだったのですが、
今年は、DMGワールドメディア社日本法人代表取締役の武富さん。

DMGワールドメディアは英国のフジサンケイグループみたいなとこらしい。
ad:techのイベント主催会社であり、武富さんはad:tech Tokyoの事務局責任者とのこと。

ad:techについての説明は割愛
HP http://www.ad-tech.com/tokyo/japanese/adtech_tokyo.aspx
official BLOG http://ameblo.jp/adtechtokyo/

武富さんの講義は昨年度のMyBest講義の1つでした。
今年もかなり楽しみにしていたわです。

で、今年はどんな内容だったかというと、
クラスでグループワークを通じた「エレベーターミーティング」のスキル習得。

使用したフレームワークは極めて基本的なモノ。

Planは「6W2H」

When
Where
What
Who
Whom
Why
How
Howmuch

ですね。
(個人的にはWHOMがややこしいので5W2Hで良い気もします)

Managementは、以下4要素。

Schedule
Quality
Budget
Safety → 特に重要。

計画というのは上記を抑えることであり、SWOT、5FSのフレームワークに照らしあわせ、企画の競争力を吟味する。

これを短時間でということです。

3チームにわかれ、ざっくりした要件を提示されて、数分でチームでまとめ、いきなりプレゼンという講義。

今回重要視されたことは「短時間で考えまとめること」短時間であっても要素を抑える訓練でした。


本講義について、客観的にあえて言えば、完成度はあまり高くありませんでした。

準備次第でもっとハイレベルな講義になったようにも思います。


自分自身は、昨年の講義以降、武富さんを知っていて、ad:techも知っていて、ブログも読んでいたこともあり、すんなりグループワークに入れましたが、

武富さんの背景理解が追いつかないままに始まった感があり、いきなりだった人は、ちょっと厳しかったかもしれない。


でも、それも武富さんが意図的に行った可能性がありますけどね。


武富さんのメッセージは明快で、

「日本人のビジネスパーソンよ、真のグローバル人材たれ!」
(自分ですらグローバルで仕事が出来ているんだから、みんなできる!)

です。(自分の中の解釈ですけれど)

その一要素として、今回は

短時間でプランをまとめ、プレゼンをする

というスキルの重要だ!ということで、今回の講義があったと理解しています。

その題材として、ad:techを日本に誘致した実体験をモデルケースにしたわけですよね。

実務で使えるトレーニングメニューとしてはかなり良かったと思います。

ということで、

他の参加者の感想はわかりませんが、武富さんへのリスペクト割増を差し引いても、自分は非常に有意義な時間でした。


と、以上、完全に感想文ですね・・・


ちなみに、今回の内容は、企業向けの研修に応用できるなぁと思ったりしてます。
自分もできるようになろう。

1分間説得術1分間説得術
著者:梶原 しげる
販売元:PHP研究所
発売日:2010-03-13
おすすめ度:4.0
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本日は藤田先生のITマーケティングに参加させてもらいました。

テーマは「ニューロマーケティング」
前半は博報堂研究開発局の手塚豊氏による講話。
  
博報堂内にある認知科学マーケティングの専門チーム、
Hakuhodo B.B.Buyology(博報堂ブレイン・ブリッジ・バイオロジー)
の方です。


以下、適当にメモ。

◆マーケティング = 発見+創造

発見とは、「欲望の発見」(欲望の創造ではない)
創造とは、「社会的合意の創造」

マーケティング → 生活者がまだ自覚していない欲望を、本人より先に「発見」し、その新しい欲望に社会的合意を形成することで、新しい市場を「創造」すること。
 
高度消費社会 = 必要だから購入するするのではなく、購入すること自体が目的化している社会。


◆「進歩史観的市場観」の終焉

「右肩上がり」信仰の終焉 → 「定常化した時代」へ
「新しいものがより優れている」とは限らない時代

近代合理主義の終焉
→ 「合理的選択」から「情緒的選択」へ
→ 「客観の重視」から「主義の重視」へ 


「不連続な市場の未来」、「改善」から「価値の読み替え」 


◆人間は「言語」の影響を強く受ける。 

意識出来ている領域は、言語化される領域とほぼ同義。

今日的なマーケティングにおいては

無意識領域≒非言語領域 &生理的領域

が重要な要素となる。 

◆商品・サービスの「機能」のみに注視しすぎてはいけない。

生活者の前後の行動にも注視する必要がある。 
「建前」や「正しい・正しくないという2元論」に振り回されないこと。

◆調査・分析手法

・ZMET
Zaltman Metaphor Elicitation Technique - Wikipedia 

  生活者の深層心理を調査するプログラム
 「ZMET調査」を博報堂が日本で独占的に提供
  http://www.hakuhodo.co.jp/pdf/2005/20050725.pdf

・EEG(脳波) 脳波 - Wikipedia
・fMRI  fMRI - Wikipedia

ニューロマーケティングの為の手法が大切なのではなく、そうした事が求められる背景が重要。


◆「問い」が間違っていたら、永久に生活は出ない。

女性の社会進出はなぜ進んでいるのか? 
→ 女性は昔から社会に存在している。
→ 「社会進出」ではなく「企業社会進出」ならまだOK 
→ 日本において専業主婦率が50%を超えたことは無い。
 
常識を疑う力、ものごとのありのままを見る力が大切。

ということで、ニューロマーケティングについて学んだわけですが、
まだまだ発展途上の理論・手法でもあり、現在進行形で今後、注目していきたいと思います。


入門書としてはコレがオススメ。
買い物する脳―驚くべきニューロマーケティングの世界買い物する脳―驚くべきニューロマーケティングの世界
著者:マーティン・リンストローム
販売元:早川書房
発売日:2008-11-21
おすすめ度:3.0
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これは名著。
心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす Harvard Business School Press心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす Harvard Business School Press
著者:ジェラルド・ザルトマン
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2005-02-10
おすすめ度:4.0
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