研究ノート(大学教員の徒然)

なかたにじゅんいちの個人ブログです。

カテゴリ:大学教員の徒然 > 講義ネタ

前期もあと1週間。期末試験問題の準備が整いましたので担当4科目の試験問題を晒しておきます。
※自身の科目は、常に試験問題を事前に公表しています。その代わり、持ち込み・参照は一切不可です。

【全科目共通の注意事項】
※ ボールペン(黒・青)で回答のこと。消せるボール・ペン修正ペン・修正シール使用不可。
※ 内容とともに日本語(英語)の正しさ、文字の丁寧さも評価対象とします。

【マーケティング基礎機
1.大量生産・大量消費、作れば売れる時代、顧客に目を向ける企業は少なかった。そのような企業環境を見据えながら、企業が直面する現実の課題に対しマーケティングの有効性を説い続けた元ハーバード大学名誉教授で、1960年に発表した論文「Marketing Myopia(マーケティング近視眼)」で有名なマーケティング学者は誰か?
2.アメリカ合衆国の経営学者。マーケティング学者。ノースウェスタン大学ケロッグ・スクール教授。現代マーケティングの第一人者と言われる人物は誰か?
3.マーケティングにおけるSTPについて「S」「T」「P」それぞれ英語で回答しなさい。
4.マーケティングにおける4つのPについて、それぞれ英語で回答しなさい。
5.【製品について】製品を決める要素は様々あります。デザインは製品を決める要素の1つです。では、デザインの他にどのような要素がありますか?3つ以上回答しなさい。
6.【価格について】製品やサービスの価格(値段)は売り手が自由に決められることが法律で決められています。しかし、特例的に価格を指定することが許されている商品が存在します。(指定再販商品)そうした商品を4つ答えなさい。 
7.【チャネル(売り場)について】製品の売る場所を決めることはマーケティングにおいて重要な要素です。例えば、「化粧品」は主に百貨店やドラッグストアで売られていますが、他にも様々なチャネルで販売されています。百貨店、ドラッグストア以外に「化粧品」が売られている場所を3つ以上答えなさい。
8.【販促(広告)について】広告を出す場所を「媒体」といいます。一般的にマス媒体と呼ばれている媒体を4つ答えなさい。
9.マーケティング基礎気燃悗咾箸覆辰親睛討泙燭蝋峙舛鯆未犬討隆響曚鯤垢せてください。 

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マーケティング基礎気STPと4P中心の講義。思考よりも知識(講義をちゃんと受講していたか)を確認する問題としています。

【マーケティング機
1.マーケティング気念靴辰拭嵶通論」において、印象に残った内容または学びとなった内容を具体的に教えてください。
2.マーケティング気念靴辰拭崗暖饉垤堝囲澄廚砲いて、印象に残った内容または学びとなった内容を具体的に教えてください。
3.課題「ローソン太田関東学園大学前店のマーケティングプラン立案」に取り組んでの感想と、あなた個人の本課題に対する考え(マーケティングプラン)を教えて下さい。
4.マーケティング気鰺修しての感想を聞かせてください。
ーー
マーケティング気蓮講義をちゃんと受けていたかと、課題に対する取り組み度合いをはかる設問です。

【広告論】
1.もしあなたが関東学園大学の広告担当責任者であったとしたら、どのような広告展開を行いますか?講義での学びを活かし、検討に際し、考慮すべき事項や視点、広告展開の狙いを明確にして具体的な広告案を提示してください。
2.良い広告とはどのような広告であると考えますか?あなたの考えを聞かせてください。
3.広告論にて、あなた自身最も印象に残った内容や学びとなった内容を具体的に教えてください。
(次年度の講義設計の参考にします。)
4.広告論を履修しての率直な感想を聞かせてください。(次年度の講義設計の参考にします。)
ーー
広告論は、論述。設問1は本来講義内で課題としたかった内容でした。(履修人数が多すぎて課題実施が出来なかったのです)

【社会起業論】
1. あなた自身が関心を持っている「社会問題」を1つあげ、その問題について具体的に説明したうえで、講義を通じた学びを活かし、解決するためのあなた自身のビジネス案を提示しなさい。
2.社会起業論にて、あなた自身最も印象に残った内容や学びとなった内容を具体的に教えてください。(次年度の講義設計の参考にします。)
3.社会起業論を履修しての率直な感想を聞かせてください。(次年度の講義設計の参考にします。)
ーー
社会起業論も広告論と同様に設問1は課題にしたかった内容です。大いに論述してもらいます。


と、以上4科目。

論述が学生の力を一番計りやすいので良いのですが、その後の採点がなかなかヘビー級なのですよね。4科目で約500人分。お盆休みは採点の祭典です。

学生の皆さん準備頑張ってくださいね。

久しぶりのブログ。

今年度から担当している広告論。
ビジネススクールで概要は学んでいるものの、専門というわけではないので、毎回自分自身勉強しながらというのが実態です。(講義では平然と話しをしていますけどねw)

マーケティングにおける広告は花形であり、学生時代、一度は広告の世界を志したくらいですから、好きな分野ゆえ、講義準備も苦はありません。一番楽しんで準備しています。

講義は、小難しいことばかりではアレなので、「広告って面白いな」と思ってもらえるようしています。
主には実際のテレビCMを見てもらうわけですが、YouTube様様です。過去のCMも含め、とても多くのCMがあがっています。YouTubeが無かった時代は、こんなこと出来ませんよね。

と、前置きはこれくらいにて、前回講義では「広告の目標設定」というお題で講義をしました。その際に、プロダクトライフサイクルに即した広告事例ということで、iphone、iPadの世に出た際の初期CMを観てもらいました。

iphoneはこれ。

iphoneがいかなるものかをわかりやすく、魅力的に伝える導入期のお手本のようなCMではないでしょうか?

そして、iPodはこれ。有名すぎるCMですよね。

講義で紹介するのはこの2つを想定していたのですが、関連話として、iPodが世に出る前はWalkmanが最もシェアを持つポータブルプレーヤーだったという話をすることにしたのです。
(iPodは2001年デビューで、学生たちは、96〜98年ごろ生まれが中心ゆえWalkman時代を知らない世代なのです)

そしたら、なんとこんなWalkmanの初期CMがYouTubeに...。いったいどんな人が探し出しアップしたのでしょうか...。


これを観て、思ったのです。シチュエーションこそ違えど、iPodの初期CMがWalkman初期CMとコンセプトが同じではないかと。

スティーブ・ジョブズがSONYを好きであったのは有名な話しですが、それがこんなところにも!!!

と思った次第で、そのことを個人の見解として学生たちに紹介しましたよ。

あと、WalkmanのCMといえばこれですよね。傑作です。



ということで、広告論のとある1回のネタをご紹介っていうことでありました。

スマホで音楽聞かないで、ちゃんとプレーヤー買おうかな。





忍野といえば、忍野忍なわけですが、そんなことはさておき…

次年度、夏期集中授業として山梨県忍野村を舞台にフィールドワーク演習を担当することになりまして、先日、自治体担当者の方と打ち合わせするために忍野村に行ってきました。 

当地に訪れるのは学生の時以来なので20年ぶりくらい。

忍野村は、物心付く前から家族と年1〜2回毎年訪れていた場所なのです。 
そんな忍野村の地域活性化に大学教員として関わることになるとは…。 何か見えざる力による大きな縁を感じます(笑)

忍野村といえば、世界文化遺産として富士山とともに登録された忍野八海があります。富士山の伏流水が数十年の月日を経て地上に湧き出る泉のことですね。八海というくらいですから、そうした泉が8つあります。

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泉の水は恐ろしいほどの透明度
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写真じゃ解りにくいですが、魚も沢山泳いでいます。
湧き出ているので流れ込む川はありません。 

観光資源は八海唯一それだけといって良いのですが、それにより沢山の観光客が富士山観光の途中に必ずと行ってよいほどに立ち寄ります。

当日も外国人旅行者が沢山いらっしゃっていました。

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その昔は観光地化されていないタダの泉だったのですが、今やガッツリ観光地化。
それ自体は否定されるべきものではないのですが、何か趣はなくなってしまいましたね。

そんな忍野村でどのようなフィールドワークをするのか?地域マーケティングという切り口で、地域活性化に寄与する活動にしたいと思っているわけですが、そのテーマ選定については自治体側と十分にすり合わせをする必要があると考えています。初回の打ち合わせは、フィールドワークに対するそんな考え方を伝え、方向性のすり合わせをしてきました。

学生が行う活動とはいえ、専門企業などに費用をかけて行う調査とまではいかないかもしれませんが、相応のアウトプットは出すべきだと思いますし、その活動のアウトプットが少なからず自治体側としても活用できるものであるべきだと思うのです。

要は、大学側が教育目的だけに設定したテーマで、大学生レベルの活動アウトプットでは、自治体にとっては受け入れの負担だけで、相乗効果が見いだせない、そんなふうに考えているのです。

テーマは今後、数度の打ち合わせを通じ詰めていくことになりますが、学生にとっても経験値となり自治体としても価値のあるテーマを設定してフィールドワークを実施したいと考えている次第です。

フィールドワークの際の宿泊先は…

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子供の頃にお世話になっていた民宿が健在でありましたので、こちらにお世話になることを検討しようかと(笑)

次年度に向けた他の科目の準備もぼちぼち進めていかないと、ですね。

Newton 富士山
科学雑誌Newton
株式会社ニュートンプレス
2015-10-26




自動車業界について講義するにあたり、国内シェアのグラフをネットで探したのですが、結局自分で作成したのでブログにて共有しておこうかと。若干雑なグラフであることはご容赦くださいませ。

全て日本自動車販売協会連合会(http://www.jada.or.jp/)の統計データから作成しております。

まずは、いわゆる一般でよく使われる普通自動車の販売台数シェアから。統計にはトラックも含まれるようです。

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2015年は約315万台。1位はトヨタ。レクサスをトヨタとするなら、約50%がトヨタってことになりますね。日産、ホンダが接戦ですが、2015年は約3,000台差でホンダが2位となってます。その他には輸入車が含まれます。

日本では軽自動車を普通車と分けて統計をとっています。
軽自動車のみのグラフはこちらです。

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ダイハツ、スズキ、ホンダの軽自動車御三家。日産も頑張ってます。日産の軽自動車といえば三菱からのOEM提供を受けているDAYSですね。

先日、三菱の不正問題を端を発し、日産ルノーグループが資本業務提携と言うかたちで救済しました。DAYSが
これだけ売れているのですから、日産としては三菱との関係は手放せない、むしろ積極的に日産ルノーグループの軽自動車部門として三菱を活かしていきたいと思うのは必然ですよね。

トヨタが軽自動車で2%シェアがあります。「あれ?トヨタの軽自動車なんかあったかな?」とちと調べてみましたら、ありました。

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ピクシススペース、ダイハツからのOEM車ですが、トヨタマークの軽自動車、レアキャラですね。

で、最後に、これが最も欲しかったグラフなのですが、新車トータルでの販売シェア。もう今の時代、消費者側からみれば普通自動車も軽自動車も別に区別する必要ないですよね。

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新車販売台数2015年の約504万円だけでメーカーを比べると、トヨタシェアは30%と減りますが変わらず1位。2位がホンダ、3位4位がスズキ・ダイハツという順位になるところが興味深いですね。

ということで、こちらからは以上です。もしグラフをデータで欲しいという方がいらっしゃいましたらご一報ください。


 

今年度のマーケティング機2年生向け必修科目)履修学生たちにチーム課題に取り組んでもらうことにしました。

テーマは「群馬県内でのインバウンド消費を増やすためのマーケティングプラン立案」。要は「どうやったら群馬県への訪日観光客を増やせるか?」です。

年々増え続ける訪日観光客。当初目標であった2000万人はあっという間にクリアし、3000万人に目標再設定し国をあげて訪日観光客を増やす努力をしている真っ最中です。

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訪日観光客消費動向調査による観光レジャー目的による平成27年における都道府県ごとの訪問率を確認してみると、上位15都道府県は以下のとおり。

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東京、大阪、京都と順当に上位を占めています。3位の千葉は成田空港&東京ディズニーリゾートの恩恵ですね。意外と上位にランクインしている山梨県は富士山の恩恵ですね。

一報で、、訪日観光客は激増しているにも関わらず、その恩恵を十分に享受できていない県はとなると、
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※表は、平成27年訪日観光客消費動向調査から作成

なんと、我が群馬県はなんと33位タイに沈んでいるのであります。世界遺産富岡製糸場と絹産業遺産群があるにも関わらず、日本を代表する温泉地草津そして伊香保があるにも関わらず、です。青森や茨城と同列なのです。

これは何とかしたいですよね。県も当然いろいろな取り組みを検討していることと思います。そんなインバンド消費拡大に向けたアイディアを課題として学生たちに課してみることにした次第です。

さぁ、発表は2週間後、どんなアイディアが出てくるかな。楽しみ楽しみ。

その,箸靴燭里蓮△修劉△鮟颪海Δ隼廚辰討い襪らです。書くかは分かりませんけど(笑)



 
 

2年生向けのマーケティングの講義内で「顧客満足度」について触れる機会があり、そういえばと思い昔の研修資料を引っ張りだしてみました。

Reviews

その資料には、「米TARP社調査」とだけ出典の記載された「顧客満足度の伝播メカニズム」という内容があり、それを確認したかったのです。その内容は以下のとおりです。

 ■企業や店のサービスを購入したお客様の満足度
<一般則> 満足60%:不満足40%
 → サービスの内容にかかわらず40%は何らかの不満を持つ。
 → 全ての客に満足を与えることは不可能。企業に問題があるなしに関わらず不満を感じる客は存在してしまう。
■不満を持つ客はどのような行動に出るか
1) 苦情を店・企業に言う:4%
2) 何もしない:96%
 → 実際に企業に苦情を言うのは不満を持つ人のわずか4%にすぎない
■残りの96%の人はどうするのであろうか?
 → 今回のことは諦め、次から同じ企業や店を利用しないという行動をとる=店離れ
■恐るべき口コミの伝播力
 ある企業に対してとても満足した人がそのことを反す相手は平均4〜5人
 不満をいだいた客は約3倍の12人伝える
 例)10人が同じ企業のサービスを購入した場合
 ・好意的意見を持つ人 → 6人 → 口コミ伝播 6人×  5人=30人
 ・否定的意見を持つ人 → 4人 → 口コミ伝播 4人×12人=48人
 1.6倍のスピードで否定的意見が広まる。
 → 顧客満足を高める上で重要なことを不満を持った客をいかに満足させるかということ

 以上のような内容でした。
この資料を見るたびに「TARP社って何?」と思いながら調べることをしていなかったのですが、今回初めて調べてみましたところ、このTARP社とは、グッドマンという方が代表を勤めていた会社でアメリカにて消費者調査をした結果から、法則性を見出し「グッドマンの法則」として有名であったのですね...。
『グッドマンの法則』
1975年から79年、そして1982年の二回と5年に亘り米合衆国消費者問題局が「アメリカにおける消費者苦情処理」調査を行いました。その調査を担当したジョン・グッドマン氏が代表を務めていたTARP社が取りまとめたデータの中から佐藤氏が法則性を発見し分析し『グッドマンの法則』と名付けたものです。
TARP社が実施した調査に加え、米政府の依頼により当時の全米の大企業、例えばGM、GE、コカ・コーラ等、またホテル、流通、航空などあらゆる業種の企業が独自に行っていた市場調査を集約し、取りまとめた結果です。これほどの大々的な調査だからこそ、消費者の感情や行動がデータで裏付けされ、時間の流れの中でも風化せず、その内容は今でも参考になります。それほど素晴らしい「法則」なのです。
(出典: http://www.customer-loyalty.jp/goodman.html)
 
上記の口コミの伝播力についてですが、調査当時にはインターネットは普及していませんでした。当然、Twitterなどもないわけです。それが現在では、簡単に自分の思っていることを世界中に発信する手段がある世の中です。

不満を持っても「何もしない」人が96%あっても、その96%の人はTwitterで不満は言うかも知れません。となると、悪い口コミの伝播力は当時の結果とは比にならないスピードで広がることになるわけですよね。恐ろしい限りです。

「不満を持つ人を発生させることは仕方ないこと」として、その発生を抑える努力とともに、不満をもった人への対応こそが企業に求められることなんですよね。ただ、ネットでのクレームに過剰反応することも考え物です。ごく少数で声の大きい人に振り回されるのではなく、そうした「どうしようもない人」を切り捨てる勇気も必要になるではないかと。

と、話が拡散してくるので、これくらいで。




 

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