アニメの完成度は脚本、シリーズ構成次第のところがありますが、それも全体としていかなる作品にしたいか次第なので、やっぱり監督の能力・才能次第ってことですよね。

原作のあるアニメは、その原作が良くも悪くも土台としてあるわけなので、監督のオリジナリティの部分で才能を発揮するに至らない。

監督という生業をしていると、オリジナル作品を作りたくなるのは自然な流れなのでしょうね。

でも、そのオリジナルアニメは高確率で残念なんですよ。もちろん「新世紀EVANGELION」や「魔法少女まどか☆マギカ」のような傑作も世に出てくることもありますが、ほとんどが「残念な」作品。その「残念な」作品率が最近どうも高くなっているように思うのです。

多くの場合は、設定される世界観や物語の入り方から序盤はワクワクさせられるのですが、多くの場合がすぐに息切れというか、物語が陳腐な展開になったり伏線が収拾がつかなくなるのです。

そうした残念な作品に共通するのが「物語がまとまらない」といったら良いのか、最後まで作り込まれない感があるのです。オリジナルにチャレンジしたかった監督が自らの才能を試しているのでしょうか。優秀なプロディーサーなりを加え、チームで物語を作れば良いのにと思うのですが、実際どんな形でオリジナルアニメは作られているのでしょうね。

と、前置きはこれくらいにして、
そんな(私的に)残念なオリジナルアニメを少し振り返ってみたいと思います。

まずは、乱歩奇譚。残念というレベルではなく、糞アニメで良いと思います。江戸川乱歩に対する冒涜ですよ。



続いては、ウィザード・バリスターズ。地元台東区が舞台であったり、最初はSF法廷ものになるのかと期待をさせられましたが、いったいこの物語は何だったのかわかりませんでした。



結城友奈も残念なオリジナルとしては外せません。まどマギを意識したオリジナルであることはすぐわかりますが、広げた世界観を全く消化できないまま終わりました。今年、劇場版が作られているのですが、いったい需要はあるのでしょうか?

結城友奈は勇者である 6 [Blu-ray]
照井春佳
ポニーキャニオン
2015-05-20


ロボット物には残念オリジナル作品が多数存在します。(ロボット物はほぼ全てがオリジナル作品ですよね)

まず真っ先に思い起こされる残念作品は、なんといっても革命機ヴァルヴレイヴ。残念すぎて個人的にはキライではないのですが(笑)商業的にはチャレンジングな作品ではあったかと思いますが、尺の使い方大失敗していましたね。



残念ロボットアニメで忘れてはいけないのは、アルドノア・ゼロ。第1クールは良かったのですが、第2クールにはいり、明らかに尺不足。名作になりそこねた残念作品。今期同じ、あおきえい作品である、レクリエイターズが放映されていますが、結局残念作品になるのではないか不安を感じながら観続けております。



最後は、noitaminA作品。真っ先にあげた乱歩奇譚もノイタミナでしたが、意欲的な作品が多い分、残念率も高くなっている印象です。

例えば、ガリレイドンナ。雰囲気、キャラデザでなんとか保っていましたが、素人が物語を考えたの?と思うほどに薄っぺらい展開で残念でした。



ギルティクラウンもノイタミナですね。名作になりそこねた作品。これはEGOISTのプロモーションと思えば良いのですね。



と、まだまだ過去に観た作品を思い起こせば残念オリジナルアニメがあるとは思うのですが、こんなところで。

残念アニメも愛でる気持ちで、次なる残念アニメとの出会いを期待しながら、今後もアニオタライフを過ごしたいと思う所存であります。