本日の企業経営におけるグローバル戦略、予定変更で、川辺先生が再登場。

テーマは「資生堂のグローバル戦略」、特に中国事業展開についての講義。

ちなみに、川邊先生は、早稲田大学の中国ビジネス研究所の所長もしています。
刊行物もあります。

日系流通企業の中国展開:「世界市場」への参入戦略
http://www.kikou.waseda.ac.jp/WSD322_open.php?KikoId=01&KenkyujoId=P9&kbn=0


小ネタ満載で、トリビアな講義でした。
以下、いくつか順不同ネタメモ。

◆資生堂の名前の由来
易経・坤卦の巻 「至哉坤元 萬物資生」
(意訳:大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか、すべてのものはここから生まれる)

◆資生堂理念
1.商品をすべてを語らしめよ
2.すべてのことはリッチでなければならない
3.世界中に受け入れられる商品をつくらねばならない

◆資生堂五大主義(1921年・大正10年)
1.品質本位主義
2.共存共栄主義
3.小売主義(消費者主義)
4.堅実主義
5.徳義尊重主義

◆戦前からアメリカでも販売
ちなみに、戦前の日本の三大発明品(輸出品)

1)タカジアスターゼ
2)味の素
3)真珠(養殖真珠・ミキモトパール)

Q.味の素は、何故アメリカで広まらなかったのか?
A.食肉文化だったから。
⇒ アミノ酸の取得は肉から出来た。
⇒ アジアでは草食文化で肉はあまり食べなかった。
味の素が肉の旨味を代替

◆資生堂の中国専用ブランド「Aupres」(1994年発売)
中流階級をターゲットにしている。

◆日本(アジア含む)はフレグランス後進国
資生堂はフレングランスはフランスでしか作っていない。

◆高い韓国焼肉屋「草の家」

◆豊かになった日本(企業)はBOP市場の事を忘れてしまっている。
※かつて日本もBOP市場だった。

今、注目されるBOPビジネスは、かつて日本企業がやっていたことばかり。
経営を学ぶには、経営史を知らなければならない。


一部、唐突なネタもありましたが。
備忘録ってことで。

知の先人から学ぶこと多し。
聴講させて頂くにはこの上なく知的刺激が多いですね。

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