わたくしが就職活動をしていたのは1999年末から2000年5月頃まで。

当時、就職氷河期と言われたわけですが、今年の就活も相当大変のようですね。

今年は、歳の離れた妹が大学3年で、今まさに就職活動をしていたり、先日、早稲田の商学部の3年生と飲む機会もあったりと、就活応援をする必要もあり、新卒採用に関わった経験なども加味して「就職活動を始めるにあたって」的な物を自身簡単にまとめてみたのでブログにも書いておきたいと思います。

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1)P・Fドラッカー先生に学ぶ「就職活動とは?」

ドラッカー先生の『仕事の哲学』から就職活動をしている人向けの名言を抜粋してみました。
 
仕事の哲学 (ドラッカー名言集)仕事の哲学 (ドラッカー名言集)
著者:P・F・ドラッカー
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2003-08-01
おすすめ度:4.5
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・職業を選べる悩み

先進国社会は、自由意志によって職業を選べる社会へと急速に移行しつつある。今日の問題は、選択肢の少なさではなく、逆にその多さいある。あまりに多くの選択肢、機会、進路が、若者を惑わし悩ませる。
『断絶の時代』

・自分を使って何をしたいか

選択肢を前にした若者が答えるべき問題は、正確には、何をしたらよいかではなく、自分を使って何をしたいかである。
『断絶の時代』

・就職は自らの実存にかかわる問題

社会は一人ひとりの人間に対し、自分は何か、何になりたいか、何を投じて何を得たいかを問うことを求める。この問いは、役所に入るか、企業に入るか、大学に残るかという俗な問題に見えながら、実は自らの実在にかかわる問題である。
『断絶の時代』

・最初の仕事はくじ引き

最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確率は高くない。しかも、得るべきところを知り、向いた仕事に移れるようになるには数年を要する。
『非営利組織の運営』


2) あなたは何型?
 
人間のタイプを4つに分けると「自燃型」「可燃型」「難燃型」「不燃型」となります。

自燃型は、その字の如く、自らでモチベーションに火をつけることができて、もの凄い燃える(=動ける)人。可燃型は、人に火をつけてもらえれば、簡単に燃える人、難燃型、不燃型も字のごとく。

全ての事象で自燃型でいられる人もいると思います。自分の特性を理解するひとつの指標として捉えてもらえれば良いかなと。

自分が、文句なしに自燃型になれる環境やシチュエーションはどんな時か? 逆に難燃型、不燃型になってしまうのはどういう時かを自分自身で理解出来ていれば良いですね。
 
3)企業は何を見ているのか?

社会における評価というのは、当然、成果をもって評価されるわけですが、その成果をあげるにあたっては、大きく分けると以下の3つの基礎があってのことと考えることが出来ます。

1.知識・見識・専門技術 
2.正しい仕事の仕方
3.価値観 ・ 行動特性 ・ 思考特性

採用において企業は将来的に成果を出してもらえる人材を採用しようとしている訳ですが、もっとも重視するのが、3では無いかと思います。自分自身が新卒採用に関わっていた際には、1、2はほとんど重視しませんでした。1、2は会社に入ってからの話であります。

ゆえに、見るのは3のみ。初めて会う人であっても、3については充分に垣間見ることが出来ます。

上辺で話しているのか、本当にそういう人柄なのかはすぐ分かるものです。

ゆえに、自分の行動特性や価値観、思考特性は?と自問自答し、それらを素直に面接などでは伝えられれば良いのではないかと思います。

3)企業選びのポイント
  
見極めるべきポイントは、2)の裏返しになるのですが、
 
1. 如何なる知識・見識・専門技術を身につけられるのか?
2.正しい仕事の仕方を身につける事ができるか?
3.価値観・行動特性・思考特性が自らと合うか?

会社側も採用ページには良いことしか書きませんので、上記ポイントをOBOG訪問や面接などを通じて真の姿を見極めていくことが大切かと。

将来を考える上では、1〜3が、その会社のみで通用するものなのか、広く社会において通用するものなのかを判断する事も必要かと思います。
 
4)充実した就活にするために

Point1 人生の棚卸
いわゆる自己分析ってヤツなのですが、折角なので徹底的にするべきかと。生まれてから今までを自分自身で振り返ることで、自分の行動特性や思考特性、価値観がどのよに形成されてきたのかが理解できます。

Point2 wishリスト
自分の望むものの洗い出しです。ポストイットなり、ノートなりに、思いつく限り、今、そしてこれからに望むものを、些細なことから大きな夢まで物心両方でもうこれ以上でないというところまで書き出してみると良いかと。

書き出したあとに、それぞれにおいて「何故それを望むのか?」を自問自答すると、これもまた自分自身の特性を理解するのに役立ちます。

宇宙飛行士の向井千秋さんと、旦那さんの向井万起男さんが翻訳した以下の本も是非参考に。

4001の願い
著者:バーバラ・アン キプファー
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Point3 自らの10年後、25年後の鮮明なイメージ
ライフプランってやつなのですが、ポイント2で書き出したwishリストをグループ化して、そして、それぞれをいつ頃実現したいのかを並べてみればある程度完成してしまいます。

Point4 ミッションステートメント
これは、極めて大切だと思っています。書くと長くなるので、
↓ これを読んでください。

7つの習慣―成功には原則があった!7つの習慣―成功には原則があった!
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 以上、テクニック的なものではなく、本質的な部分で準備が重要かなと思い書いてみました。

自分自身、無茶苦茶就職活動は苦労したので、あまり偉そうな事は言えないのですけど、大変な時期の就活の方が良いと思っています。

楽して就職してしまうとあまり良いことはありません。その後が大変です。

究極は、どんな会社であっても、自分の人生を保障はしてくれません。

であるならば、生きていく力を養えるような会社を20代は選ぶつもりで、就職活動をするがが良いかなぁと。

自身が最初に選んだ会社を振り返ると自分自身に生きる力を与えてくれた素晴らしい会社でした。

就職活動をしている皆さん、頑張ってください。