昨日、また経営統合破談のニュースがありましたね。
独自路線 溝大きく…高島屋・H2O統合断念
2010年3月26日読売新聞
この半年の間、経営統合を発表しながら破談となっている例が多いこと多いこと。
キリンとサントリー、新生銀行とあおぞら銀行、JALと日本郵船の航空貨物事業、三菱自動車とプジョー 等々。
色々な事情はあるのでしょうが、人に例えるなら婚約発表しながら同棲やら両家顔合わせやらを重ねていくうちに、思わぬハードルが発生したり、一緒に人生を歩める気がし無くなり婚約破棄をするってなところでしょうか。
まぁ、無理して結婚して、不幸せな生活を送るより、結婚してすぐに離婚するよりダメージが少ないので、破談致し方無しという見方もあるのでしょうが、
何を今さら!!
二人で今後の人生をしっかり話しあって婚約したんじゃ無かったの?
て言われてしまいますよ。
籍を入れてはいないといえ、婚約を大々的に発表すれば、それを祝う人、結婚に向けて色々と準備やらで振り回される人、苦労する人と少なからず影響を受ける人がいるわけですから。
と、戯言は以上にして、上記企業を念頭にしながら、なぜ統合を目指し、破談に至ったのかを考えてみたいと思います。
◆なぜ経営統合を目指すのか?
企業経営の目的は「ステークホルダーに対する継続的な価値創造」であるとします。
価値創造の源泉は企業が有する有形無形の経営資源です。
変化し続ける経営環境に対して、保有する経営資源を如何に活用し価値を創造していくかを考え実行するのが経営者の役割です。
ゆえに他社より優れた経営資源を有している事が企業経営において極めて重要な要素です。
しかし、外部環境の変化に対し、自社の経営資源のみで適合していくことが困難な場合が多々出てきます。
このような場合、企業は自社の経営資源の拡充に舵を切ることになり、自社単独での拡充が難しいと判断した場合、外部の経営資源の活用を求めることになります。
いわゆる「提携戦略」というやつです。
提携戦略の場合、相互に資本持ち合いをしたにせよ、それぞれの会社は独立した経営を担保しての事になります。
提携戦略は、大企業とベンチャー企業であったり、異業種間であったり、製造と販売であったりと、相互の経営資源を保管しあえる関係、または経営資源を一方的に提供することのみで成立する場合は価値の創造が比較的容易です。
しかし、一方で、おもいっきり同一業界かつ競争関係にある企業同士にある場合に提携を結び、成果を求めることにおいては、極めてハイレベルな経営判断とマネジメントを要します。
理由は様々ですが、結局自社の成長が最優先だからです。
自社の成長と提携先の成長のどちらかを選択しなければならないとなった場合、提携先の成長は選べないからですよね。
少々飛躍しますが、
提携による価値創造は難しさがあるので、もうこの際、提携ではなく、思い切って一緒になってしまおう、
つまり「経営統合してしまおう」となるわけです。
経営統合への判断は、相互の企業にとって価値創造を目指した経営判断の結果としては自然な流れといえます。
相互に今後に対する相当な危機感を有して外部経営資源を求めているならば、同一業界のこれまでの競争相手と一緒になれば、上手くいくイメージは持ててしまうでしょうね。
何故なら、ビジネスモデルがほぼ同一なのですから、規模を拡大して経営効率を向上させるイメージは当然持てるわけで、経営者同士にてMTGを重ねる毎に相互に将来への明るい展望が見えてきてしまう。
そして何より、お互いに独自・単独での成長していくことに答えが出せず苦労をしていたわけですから。
このあたりで、経営統合にむけた交渉開始を発表するってところでしょうか。
人に例えるならば・・・
結婚適齢期の男女で、お互いにあまり話をしたことはないけど、顔は知っているという状況。
たまたまゆっくり話をしてみたら、お互いに、もう独りで生きていくのはシンドイと思っていた。
色々話を聞いてみたら双方とも同じような家庭に生まれ育ち、価値観も非常に似ていて、何故か、これまでの苦楽も類似していてた。
2〜3回デートしてみてもその事は変わらず、「一緒になったらスッゴイ楽しくて幸せな人生になりそうだね!」ってどちらともなく話になったみたいな状態。
勢い、「じゃぁ結婚しようか!」っていう話でイッキに盛り上がって、両親や友達、会社などに「婚約しました!」ってかなり一方的に報告したた感じです。
と、長くなってしまったので、
こんなに盛り上がっている二人がなぜ破談になったのか?
についてはまた後日にしたいと思います。
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