「進歩史観的市場観の終焉」

この言葉は、先日のITマーケティングにおけるゲスト講師、手塚さんが講義の中で使用した言葉なわけですが、どうも自分自身、かなり気になるらしく脳ミソに鮮明に焼き付けられてる感じ。

その授業の話はこちら

なんで、自身の理解を深めるためにもう調べてみた。

◆進歩史観とは

そもそも進歩史観とは、歴史学における歴史観のうちのひとつらしい。

wiki先生には以下のような説明がある。

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進歩史観(しんぽしかん、progressive view of history)は、歴史を人間社会のある最終形態へ向けての発展の過程と見なす歴史観
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  つまり、発展を前提とした歴史観。「明日は今日より進化しているはずだ」 という前提にたった考え方と理解。


◆では、「進歩史観的市場観」とは何か?

講義においては、
自分の理解が正しければ

「新しいモノを使うことは良いことだ」 
「新しい技術や商品は豊かさにつながる」

という前提という説明だった。

例えば、最近なにやら流行っている雰囲気を醸し出しているtwitter。

実はこれ、30代後半から40代の利用が多いらしい。
反対に、20代以下はイマイチの利用率。

これは30代後半から40代に進歩史観的市場観を持った人が多いからということで説明がつくらしい。

講義ではココまでで、深い説明がなかったので、
自分自身の理解から、補足してみる。


つまり、twitterには、

その1) 何に役に立つかはわからないけど、なにやら新しいサービスで、世の中を変えるかもしれないという噂を耳にした段階で、沢山の人が飛びついた。

その2) そして、サービスの本質はわかってないし、自分自身、利用価値については「?」と思っている状態だけど、「これを使っていないとモグリ」的な発言をする人がいて、それに影響されて使い出した人が多い。

そうした人が30代後半から40代に多かった。

これは、twitterという新しいサービスを使うこと、広がることは新しい豊かさをもたらしてくれるという価値観が背景にある。

という事。(自分の理解ですけどね)


何故ですかね?


この世代は、高度経済成長期の恩恵を受けた団塊世代を近くにみながら、自分たちはその恩恵にあまり預かっていない世代。
※バブルの恩恵は得ていますけどね。

20代の頃から、次々と新しい技術、商品、新しいサービスが世の中に出てきて、次々と適応してきています。

前世代は、そうして豊かになっていった。だから自分たちもという雰囲気の中に生きてきたのかもしれません。

ということで、
進歩史観的市場観が染み付いているとも高度経済成長期のように新しい商品・サービスにより経済が成長し、自らも豊かになることを期待しているのかもしれませんね。


逆に、今の若い世代はというと、そうした幻想は持っていない。


車を買わない、お酒を飲まない、○○を消費をしない等々、
いわゆる「若者の○○離れ」という括り方をされています。

経済的な側面からも説明もできますが、
そうした「若者の○○離れ」と括るのは、40代〜50代の進歩史観的市場観を持った世代ということで、そうした価値観の人たちにとっては、今の若い世代の価値観は理解ができないということでしょうか。


んじゃ、若者の市場観はというと、アンチ進歩史観的市場観っていうことなりますか。

今の現状で満足。新しいモノやサービスであっても現状はそんなに変わらないから、特に興味がないという感じ。

成熟化した現在の日本の消費市場であれば、そう思うことは決して悪いことではないですよね。


若い世代は進歩史観的市場観を持っていないという前提に立てば、
これからのビジネスにおいては、進歩史観的市場観のみで展開するわけには行かないという事だけは確かなことだと思います。


そういえば先日、日本でも発売されたipad。

テレビも雑誌もそろって買い煽りを展開しているよう感じて嫌悪感を感じるのは自分だけですかね。

これも、閉塞感を打破して欲しいという進歩史観的市場観を持った世代の気持ちの表れでしょうか・・・

「世の中が変わる」みたいな事までに言う人もいますが、どうですかねぇ。

そんな簡単に世の中は変わりませんよ、踊らされ過ぎないでくださいね、って申し上げたくなるのを我慢しています。

と、思うがままにダラダラと書いてみましたが、あくまで自分の稚拙な理解の上での戯言ということで。 


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