すっかりオタクブログ化しておりますが、たまにはマーケティングに関することを。Facebookへの投稿でもよかったのですが、まだ整理しきれていないのでこちらに。

市場が拡大している「炭酸水」に関するブランドとチャネルに関してです。

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この夏、家人の影響もあって飲物はもっぱら「炭酸水」です。我が家の冷蔵庫(セブンイレブン)のPB商品を買っていたのですが、夏前から主要メーカーも商品をラインナップしてきて選択肢が増えているわけです。

昨年(一昨年?)くらいにリバイバルを狙いマーケティングを強化したのがアサヒですね。ブランドは、炭酸水の老舗ブランド「ウィルキンソン」



そして、この夏、サントリーが、南アルプスの天然水をブランド拡張させて殴り込み。



サントリーに少しの遅れをとったもののほぼ同タイミングで、コカコーラもやはり「いろはす」ブランドを拡張させて追随。



ちなみに、サッポロもありますがブランド無考慮な商品のため割愛。

と、各社出揃っているのですね。価格は、セブンイレブンPBに比べると10円〜20円高いくらい。我が家の最寄りセブンイレブンには、商品発売開始からしばらくは、「南アルプスの天然水スパークリング」も「いろはすスパークリング」も店頭に並んでいたのですが、その後パタリと売らなくなってしまいました。

南アルプスの天然水スパークリングが売っている間は、10円程度高かろうが、それを選びセブンイレブンPBは一切買うこと無かったのです。しかし、店頭に売っていないとならば、致し方なくセブンイレブンPBに戻るわけですね。

この一連の炭酸水に関する自身の消費行動にブランドとチャネル(流通)の現実を痛切に感じざるをえないわけです。

結局、炭酸水に対しては、自身は品質に対する知覚差異を感じていないということですよ。実際、ミネラルウォーターならば硬度で飲み心地がことなり消費に趣向性が出ますが、炭酸水となると、ほとんどというか全く差を感じない。ただ、イメージ(=ブランド)でセブンイレブンPBではなく、10円高かかろうと南アルプスの天然水を選択していた。

そう、こう考えるとやはりブランドって重要だなと再認識するわけです。同じ商品でもブランドで価格を高くしても売れるわけですからね。コモディティ化した市場におけるお手本のような事例です。

ちなみに「いろはす」は一度試した程度で、自身は「南アルプスの天然水」でした。これは、「いろはす」および「コカコーラ社」という企業に対するブランド・ロイヤリティがほとんどないこともあります。一方で、「サントリー」「南アルプスの天然水」に対してはブランド・ロイヤリティを有しているということですね。

でもでもでもでも、店頭に売っていなければ、他のコンビニにわざわざ探しに行くほどでもない程度なのです。

セブンイレブンの店舗側にしてみれば、この夏、明らかに炭酸水の売上が伸びたはず。そして、南アルプスの天然水、いろはすと新商品が店頭に並んだ途端にセブンイレブンPBの売上が落ちたはずです。

では、南アルプスの天然水といろはすを店頭からなくした場合、炭酸水売上全体が落ちるか?といえば影響がほとんどない。このことをセブンイレブンの本部側も、炭酸水に対して検証を行い確認をしているでしょうね。となれば、利益率の良いセブンイレブンPBの仕入を推奨ですよ。限られた陳列棚に、炭酸水だけで3種類も商品を並べて置くほど店舗には余裕は無いわけです。

こうなってしまうと、飲料メーカーがいくらブランド力を高めようとも、打つ手なしですよね。結局、セブンイレブンの絶大なるチャネル力を再確認してしまいました。

セブンイレブンPBはどれも高品質低価格で良いのですが、買い物はつまらなくなりましたよね。南アルプスの天然水スパークリングは、箱買しておきますかね。

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