「教えることは学ぶこと」とはよく言ったものです。ホントそう思います。

経営学は一通りの基礎知識は持っていますが、教えるとなると相応に準備が必要になり、その準備にあたって、関連する書籍に目を通す必要にあり、これがいい勉強になってたりします。

単に教科書的なことを一方通行に話しても価値はなく、どうやったら興味を惹けるか、印象に残るかを考えて、雑談のネタを含めた時間配分も考えて、おおよそ毎回5分前に終わるように設計しています。

ビジネスプランニング論、ビジネスデザイン論を今年度から担当しているのですが、ビジネス基礎としてマーケティングや人材組織などの講義を入れていて、今週はそれぞれでマネジメントについて講義しました。

1回限りですので、伝えることは絞りに絞って、こんな感じです。

・ドラッカーの名前くらいは知っとこ!
・マネジメントは「管理」だけじゃないぞ!「組織を機能させる」こと!
・マネージャーの役割

そして、

・マネージャーに必要な資質と求められる能力

これをちょいと書き残しておきたいと思います。
出典は当然ながら、ドラッカーの「マネジメント」です。

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
ピーター・F・ドラッカー
ダイヤモンド社
2001-12-14


⬛マネージャーに必要な資質

「真摯さ」

ま、そうですよね。マネージャーに限らず生きていく上で不可欠な資質だと思います。時折、真摯さを真面目なことと解釈する人がいますが、少し違いますよね。真面目であることは、時に害悪になりますのでご留意を。(今回はその説明は省略)
 
⬛マネージャーに求められる能力

1)目標を設定する能力
 
→ 目標を設定するだけなら誰でもできます。これは現状を正しく理解し、組織の能力を見極め、高すぎず低すぎずの適正な目標を設定し、組織で達成していくことと理解したほうが良いですね。

2)体系化する能力

 → 組織の能力を最大限発揮するよう役割分担、仕組み化という理解で良いと思います。一人ひとりがバラバラに動いても、相乗効果は生まれないので。

3)動機づけする能力・コミュニケーション能力
 → 組織を機能させるためには、一人ひとりの「人間」の持てる力を発揮してもらわなければなりません。人はロボットではないので、個々への対応が必要ですよね。

4)評価測定する能力
 → 公平な評価をしないと、不満が出ますからね。当然、評価はプラスの評価だけではなく、然るべきマイナスの評価もしないと、いけません。褒めることもしたら、叱ることもする。両方必要です。

5)人を育てる能力
 → これが一番むずかしいわけですが、マネージャーはこれが一番大切となりましょうか。

と、これをまとめ、講義していると、例えば教員としてのゼミ運営もマネージャーに求められる資質と必要な能力が、そのまま当てはまるなぁと、改めて思わされるのです。

今年のゼミ、自身はマネージャーとして役割を発揮できたのだろうかと...。

上記は組織運営を任されている人すべてに当てはまる普遍的な内容ではないかと。さすがはドラッカーさん。

ということで、こちらからは以上です。
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