すっかりアニメブログと化している本ブログですが、早稲田大学ビジネススクール関連の検索キーワードで訪れていただいている方が最近増えてるようです。過去に早稲田大学ビジネススクール受験当時(2008年)から、修了(2011年)まで、授業のことやらなんやらと結構書き残していたことが原因ですね。
そんな、何かの縁で本戯言ブログにたどりついた方(これから国内MBAを目指そうかどうかと思案している方)を想定して、国内MBAについての私見でも書いてみようかと。
「MBAについて書く」とすると範囲が広すぎるので、今回はタイトルに有るとおり「国内MBA取得はキャリアアップにつながるか?」という点に絞りたいと思います。
この手の話は多方面で既に論じつくされているはずで、結局のところ「キャリアアップにつながるかもしれないし、つながらないかもしれない」、要は「あなた次第」という身も蓋もない結論に至ってしまうのですが、それではつまらないので、修了し3年が経過し、自分の同期の様子を思い浮かべながら実際のところどうなのかを書き綴りたいと思います。
まずは、キャリアアップの定義をはっきりさせておく必要がありますね。キャリアアップを「職を変えて給与がアップすること」とするのも1つですが、実際、国内MBAを取得してすぐに給料がアップする、好条件で転職ができるなどということは、ほぼ、ありません。そんな名ばかり学位が名ばかりですぐに通用するような時代ではありませんので。
とすると、キャリアアップは「将来の可能性が広がること」とするのが適切ではないかと考えます。国内MBAに通ったことにより、仕事の質があがり、より良い仕事ができるようになり、新たなチャンスが増えたか?と問われれば、これは間違いなく「YES」です。同期を見渡し、同期に同じ質問を問いかけても、ほぼ全ての人が「YES」と答えると思われます。
まぁ、そう言うならば、何も国内MBAでなくとも、全ての努力(資格取得や勉強)に言えることですよね。何もしないより、何かをすることで、可能性が増すことは真実です。無駄な努力にはならないでしょう。ただ、それが短期的か長期的かの問題はありますけど。
つまり、国内MBAも、何かの資格取得等と同じということです。それを活かすも殺すも自分次第なのですから。ただ、国内MBAは人脈が爆発的に広がりますし、代え難い経験も多数積めます。社会人になってから新たに得る「友達」ほど価値があるモノは無いと思うのです。
で、実際、自身の同期は修了後どのようなキャリアアップにつながっているかを、少し紹介してみたいと思います。自身の同期は、大手商社、広告代理店、メーカー、シンクタンクなどそうそうたる企業の第一線でバリバリ活躍している人が多数いました。 当時は今ほど定員が多くなく、同期は50人くらいだったと思います。
在学中や卒業後、転職、起業した仲間もいますが、多くがそのままの会社で活躍しています。卒業後、大きな新規事業を任された人、希望していた部署に移動できた人、昇進した人、様々です。海外赴任となった仲間も多くいます。すべからく皆さん「キャリアアップ」し、通ったことがマイナスになっている人はいなそうです。実際、同期は会うたびに仕事の領域が広がり、魅力を増していってます。
まぁ、それはもともと能力の高い人が集まっていたので、国内MBAに通ったことが直接的な要因ではないかもしれませんけどね。
ということで、国内MBAに通うことで、キャリアアップにつながるか?という問い対する答えは間違いなく「YES」です。
以前、勤めていたコンサル会社だったと思うのですが、仕事に関して教えられたことがあります。
プロスポーツの世界において、選手は本番(試合)で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、日夜トレーニングを欠かさない。しかし、ビジネスの世界では、本番(試合=仕事)の積み重ねのみで、そこで最高のパフォーマンスを発揮できるよう、試合以外の時間でトレーニングを重ねる努力をしない人が多い。
と、こんな内容だったと思います。国内MBAは、ビジネスにおける修練の場と位置づければ良いと思ってます。特に、夜間大学院は、キャリアを止めず通えます。試合で最高のパフォーマンスを発揮するためのトレーニングです。(まぁ、2年間は死ぬほど大変な思いはしますけどね)
なので、もし「どうしようかな」と思い悩んでいるなら、「チャレンジするだけの価値はあるよ」と自信を持って言えます。(もちろん、通うことにより失うものも少なからずありますので、イロイロなことをちゃんと精査してから判断はしてもらいたいですが)
と、いうことで、書きたいことは以上なのですが、当の自分はどうなのか?を書いてませんで、自分事を少々。
「キャリアアップはしたのか?」と言われれば、まぁ、在学中に勢いで独立してしまっていますし、修了後博士課程に進み、アカデミック分野で研究継続中なので、「収入面」でいうと、サラリーマンをしていた時のほうがずっと良かったという現状です。しかし、「将来の可能性が広がったか」ということでは、120%現状に満足しています。2年間で約250万円の学費、費やした時間は全て長期投資だと思っています。リターンはまだまだ先で良いのです。
最後に、自身が早稲田大学ビジネススクールに入学した時のディレクター(学部長)遠藤功教授(ローランド・ベルガー会長)が、入学式の時だったかに話された、国内MBAの価値、目的を紹介しておきたいと思います。
相変わらずまとまりのない文章ですが、こんな感じで終わりにしたいと思います。MBAで学ぶということは以下の2つにおいてアドバンテージがある。1)体系的な経営知識の習得2)経営判断の訓練1)2)を通じて身につけるべき、MBAの目的は、「質の高い主観を形成すること」経営は最終的には経営社の主観。その主観の精度を高めるためには、知識と訓練が必要。上記1)、2)をMBAにいることで効率よく身につける事ができるのは、自分の意見、考えを戦わせる場があるから。この積み重ねがとても重要とのこと。